Neetel Inside ベータマガジン
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「人を旅す」   もってぃ 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17568

力作が出揃う更新の中、ニノベでは初見の作家さんの作品。新連載ですよね。勇猛果敢さに感服。漫画のほうでは作品を沢山発表されている模様。文芸ばかり読む傾向にある私、漫画作家さんとはまだまだ交友が薄い現状です。漫画作家さんの文芸・ニノベ作品執筆への挑戦はとても嬉しいかぎりですよ。
意外とね、漫画を描くことに慣れきってしまうとパッと文章が出てこなくなるんですよ。頭の中でイメージ(画像)ばかりが先行して。ですから文章を書いて残すという行為はある意味でとても頭を使うので脳みそへよい刺激が行きますね。書くと描くでは使う脳みその場所違うんでしたっけ?


■各話ごとの感想

はじめに、ご挨拶
初見です。よろしくお願いします。おおお、おっさんノベルがきたか。(褒めています)雑踏は雑踏であり、雑踏ではないのだ。では何だ?

一章 空、泳ぐ


文章読みやすい。イカローテスとは昔ギリシャのあれでしょうか。あれからきているのでしょうか。
旅先でのマップ。アミューズメントパークでのマップ。ああいうものってどうしてすぐ捨てられないんでしょうね。私はよれよれになるまで放置して旅の熱が去ったころ廃棄します。


なかなかファンタジックで興味深い世界観です。
非現実でありながらおっさんの挙動に妙な共感を覚えて笑います。トイレチェックとか。わっはー。
芋虫うげー。旅先での食は醍醐味ではありますが…勇気ないのでいつも妥当なところでおさまってしまいますね。つまらない人ですよ私。
人魚、どうやってホバーボード乗っているのだろう!? そこがまたファーンダズイイ~。
「うむ。濃いな。」おっさんの真顔浮かびそうで笑う。


いつも飲み食いにいく店って座る場所がきまってくるんですよね。で、その場所があいてないととても悔しい思いをしたり…。飲食仕事経験のある私はよくお客さんにゴメンナサイしたこともありました。ああ、懐かしい。
人魚の歌声、この表現とても大事。これ書くの難しかったんじゃないかなあと思いました。
文章書くのに慣れないとこの辺の下りってきれいに書けばいいやと美文ぶつけてしまいますが実際そうではなくて…。私なんぞが書いてもおそらく達者に書けませんこういう箇所。ゴトケン先生、どうです?(投げてみる)練習あるのみでしょうね。
最後の一行。
>何回目かの乾杯は本物の乾杯へとなった。
これは良かった。良い幕引きの文だったと思います。


■ちょいヒゲおっさんが行くファンタジー世界の気ままな旅のドキュメンタリー。
人懐っこい書き出しの挨拶文で物語は始まります。本文はいたって柔らかな文体が多く角がない感じ。おっさんドキュメンタリーでありながら水色世界観を感じてしまうのにはっきり言って嫉妬を覚えました。(褒めている)40半ばの脂けはどこへやらといった感じです。(褒めている)主人公の設定がしっかりしているのか物語を追うのが楽でした。文章も読みやすいし、おっさんの目線で共感できる部分も多々あり面白かったです。良い意味で凝った表現をされておらず好感が持てます。
もってぃ先生は小説のほうこれが初作なんでしょうか。怖いですね。上手いです。今後書きなれてこられたらどうしましょうね。文芸作家の皆さんおちおちしておれませんよ。


■作中特に印象深かった箇所
・ふと目に入ったオレンジ色の温かみのある照明が嬉しい。
夜の間接照明ってどうしてこうありがたいんですかね。目が疲れているせいでしょうか。最近老いを感じる。
・「うむ。濃いな。」
笑った。
・「常連っていうのはああいうところが良いね。」
共感。
・透明感のある透き通った歌声は耳にやさしく、喜ぶ。
んん!ここも、やはり前述しましたが表現に苦悩を感じる。しかし良いでしょう。伝わってきます人魚の声色。

以上、この作品について13日更新分の感想はここまで。




       

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