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「欠けた天使の与能力(ゴッドブレス)」   滝杉こげお 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17573

三回目の感想です。
前回の感想から第五話、第六話が更新されていました。
良い、良いですよ。本作。
いい感じで連載進んでいます。嬉しい。
今回感想を書く分、文章は丁寧でほぼおかしなミスは見られなかった。
こげお先生、確実に力をつけている感じがします。


■前回までの物語のあらすじ
天界で次代の神最有力候補の主人公・アーエル。彼はいつでも、どこでも、だれにでも、常に完璧に振る舞っていた。しかし、ついにおとずれた神の決断、それはアーエルを次代の神に据えるものではなかった。失意にくれるアーエル。崩壊を迎えた彼の心は次への方向性を失っていった。



■各話ごとの感想
第五話 与能力(ゴッドブレス)
1~3
画策を試みたアーエルが向かった先は神の社。しかしそこは招かれたものしか入ることは許されず。
やっぱり親子間に笑いを覚える。神と息子たちの会話が食卓の団欒様です。
こういう雰囲気独特。能力をもらうアーエルが、こずかいねだる子供みたいで面白い。
アーエルのしぐさや内面描写からくる感情表現や緊迫感、とてもよかった。

第六話 見えない真意と見えない未来
1~4
下界へ降ろされたアーエルに待ち受ける苦悩。これからどう生き延びる。
あああああああああああ、くそがあ!! に爆笑。
元天使とは到底思えないクソ絶叫。
下界での苦悩、アーエルの先が思いやられます。
太陽で目がおかしくなっている姿も、はた目からはただのアホだよねw



■今回更新分までの総括的感想
物語がぐっと動いて面白くなってきています。主人公・アーエルの人間味あふれる内面に親近感が湧く。ボクスゲーな性格は相変わらず。だからこそ生まれる彼の葛藤が読み手へ笑いを誘う。人知を超える世界観でありながら、俗っぽい登場人物の行動も読ませる者にゆとりを与えてくれる。つっこみを入れながら読めます。作風のかたさから考えられない笑いが湧く。
物語の序盤、やや浮遊感のあった文章や言葉使いも、ここまでくるとしっくりした表現になってきていると思いました。はじめ壁を感じた文章がとても読みやすくなっています。
読んでいてもゆるやかな筆運びを感じさせる。しかしそれが本作で魅力であったり、個性であったりで、長所なのではないでしょうか。故に独特な世界観がある。
読まず嫌いしている方には読んでほしい一作となりました。←こういう文句、胡散臭いでしょうけど、本作の連載を見てきたうえで今ようやく言えるんです。伊達に褒めてるわけではない。
今後も楽しみにしています。鈍意wがんばって欲しい!


■作中印象深かった箇所
・ボクは世界に別れを告げる暇もなく、静かに静かに沈んで行った。
この静けさこそ、本作の醸し出す空気だと思う。飾らないけど伝わる、神がどんな顔でアーエルを見下ろしていたのだろうと思わせる一文。読み手は神(アーエルの父)の目線も意識する。
・能力
本作で度々登場するこの能力。神から得たこれは何であるのか、どういう現象であるのか、多分、普通のサイキック的な要素とは一線を画していると思われる。今後どう見せてくれるか期待。好奇心、興味が湧く言葉。



以上この作品に関する17日更新分の感想はここまで。


       

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