7月18日更新文芸作品感想


★7月18日更新文芸作品感想


今回の更新は1作品でした。
うん。少ない!
文芸はいつも更新数少なめ。そりゃ別にいいのですよ。重要ではない。
なかなかどうして読んで満足度の高い作品、しっかりありますよ。
自分で文芸作品を書くにはハードルが高い。
けれど読む分には十分以上楽しませてもらえる。
それが文芸作品への印象。
新都社では何かと下火に扱われがちですが、個人的には全くそんなこと思いません。



今回の感想は以下の作品。
「ねむりひめがさめるまで」




「ねむりひめがさめるまで」   硬質アルマイト 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=17948

あれあれ、ちょっとまって?
前回の文芸感想での更新作品。官能小説のほか本作だけでしたよね。
そこからきて今回、なんと……!
感想日程で文芸の更新はこちらの作品のみ。
わはー。文芸、大丈夫だろうか。
連日更新欄は見ていますが、やはり規制の影響もあるの?
文芸の更新作品欄の動きがおっそろしく緩やか。
そりゃあ、もともとバンバン更新あがる雑誌ではないけど。
個人的には好きな作品が多々あるので寂しいです。
そんな中、よくぞ更新きてくれました。
ありがとうアルマイト先生。
感想文、がんばって奮発しようかなw なんちって。



■前回までのあらすじ
一組のカップルに起こった不可解な事件。その後度々おこる謎の失踪。現国教師・真崎葵は最愛の妻を失った。咲村朱色は弟を失った。さらにまた一人、雪浪高校の生徒がいなくなる。咲村朱色は失踪した弟の行方をさがすが、危うく危険な目に遭うところ一人の若者に命を救われることになる。しかしその若者もまた謎めく存在。



■各話ごとの感想
【三】若苗萌黄の行くへ
前回、一と二まで感想を書いていました。

若苗萌黄は喫茶店で姪のみどりをつれた現国教師の真崎葵と会う。ふたりはしばしの間話し込む。
みどりという少女の愛らしい描写がよかったです。小さい女の子のしぐさを可愛く感じ、思わず写真を撮ってしまいたくなる心境ってありますね。身内だと安心して被写体にできますでしょうw
コーヒーにまつわる談義のシーンもコーヒー好きの私には個人的に嬉しいかったです。コーヒーっていうのはね、挽きたて淹れたてがやはり一番おいしくてね。いろんな入れ方がありますがシンプルで簡単、かつおいしくできる、湯の温度管理のしやすさなんかも考えると、ドリッパーで二杯分づつくらい淹れるのがおいしく仕上がるのです。コーヒーのはなしは、長くなるのでやめますか……。

【泡沫の話二】
夜更けのシャッター街を歩く若者(ここでは僕と書かれている)の耳に聞こえる水の跳ねる音。そして起こる奇異な現象。若者は再び以前命を助けた咲村朱色に出会った。
ねむりひめを詳しく知ることができた回。
若者の名前が出てこないの、ずっと気になってるのです。伏せられている(?)ことに違和感はまったくかんじないので良い事なのですが、そのおかげか作品がいっそう魅惑的なものに映ります。秘密があるほど知りたくなって、ずっと引きずられるように読んでしまう。ああ、きっとこの作品の魅力はそこにもある。

【四】咲村朱色/スカーレット
一~更新分
弟をなくした朱色は頻繁に保健室を利用するようになっていた。彼女はいつか弟を見つけ出せるのか。納得のいく答えを得られるのか。
化粧事情詳しいな~。アルマイト先生の持てる観察眼でしょうか。女子を観察する細やかさがうかがえました。良いです。女の子らしい小物をつかった仲睦まじさがさわやかに感じられます。
まさかご自身も愛用しておられるとか無いですよね、まさかねw
じわじわと物語も一つの線の上に並んできています。話数が進んでも興味は全くうすれない。魅せ方(見せ方も)心地よさがあります。
こういうミステリーの作品はミステリーでも何ミステリーでしょうか? 王道推理小説とは違う気がするのだけれど。日本の今日の小説事情、よく知らないので何て言えばいいか分からない。新鮮で面白いと感じます。ワクワクはこれからも継続。



■今回更新分の総括っぽいなにか
昨今読んだアルマイト先生の作品のなかでは、文芸的な魅力が濃いと感じられる本作。作家さんの文章表現で良いところが上手く抽出されているように感じながらよませてもらっています。ストライクゾーンをどんどんとられる感じがたまりません。悔しいくらいです。
更新される毎に読んでいるのですが、どこか極まっている。影のある物語の空気をじんわりと良いペースで見せてくれる印象がある。文芸作品として文章もしっくりしていると思いました。(商業書籍のことはここでは論外よ)
重く、どんよりとした雰囲気のある作品。その主題に即し、そうあるようにうま~く書いてくれている印象も受ける。アルマイト先生の凄さを改めて感じられる。とても気になったのが、この作品を書かれるのにどれくらいの期間をかけて書かれるのかというところ。
文芸ニノベ作家の中ではアルマイト先生を個人的にはやや速筆の位置づけにしています。だからもし仮に、本作が短期間で書かれているのだとしたら震えます。構想から執筆、更新の安定ぐあいに加わる作品のできなどをみると、スゲーって勝手に想像してしまいました。
ちょっと、この方の才能が怖いですね。この作家さんの若さを考えるとこれからの発展が怖いです。
文章を読んでいると読み手を誘う注意深さや慎重さを感じました。引き込まれる気配がぐいぐいと伝わってきます。
今回感想の中での、みどりがコーヒーを飲むシーンや、女の子の化粧のことなど、ある程度ディテールをしっかりかいてあると嬉しいところには、気を配られていたのでしょうか。表現が豊かで、読んでいて楽しかったです。登場人物がもつ小さな拘りを掘り下げられていると、自分の日常に重なる部分があります。それは身近に感じることができる表現となる。しかし、そういう表現が多くあると煩いですが、この作品に関してはちょうどいい配分で嬉しいところです。作家さんのさじ加減の良さが滲み出ている気がしました。
現在ニノベでも連載作品をお持ちですが、アルマイト先生の作品、やはり文芸作品の方が好みだ。
毎回濃い。加えて徐々に濃い話の進行。今後も目が離せません。



■作中印象深かった箇所
・「自分がちゃんとここにいる感じがするんだ。」
ブラックのコーヒーを飲んだ時の真崎葵の言葉。共感できるところがある。ただ彼のここにいるという感じは味覚とは違うような気もするけれど。因みに私はコーヒーに砂糖をめったに入れません。ミルクは入れることはあります。苦みの輪郭が実感できる状態が嬉しいというのは確かにある。苦みを感じられる味覚が自分にあるのも生きている感じが幸せです。キノコメント残していましたw



今回感想ここまで。


★7月18更新文芸作品感想のまとめっぽいもの

現在進行形で新都社、携帯電話からの作品登録やコメントを規制されているみたい?
今のところ私は主にPCか紙面でしか作品を見ないので実害はないです。
しかし携帯電話でしか作品を更新できない作家さんには確かに辛い。
いつまで続くのでしょうね。
はやく解決するといいと思います。
このままずっとつづくと感想日程に更新してもらえる作品減ってしまうのかな……。
う~む。
そうなるとさすがに辛いな……。
やりがい低迷するね。





次回は7月26日更新のニノベ作品の感想を書きます。
27日に日付が変わるまでに更新してください。
よろしくお願いします。




sage