Neetel Inside ニートノベル
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加賀谷妖(17)は日常を捨てました。
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俺は皆とは違う…
加賀谷妖(かがやよう)17歳…
そう思って生きてきた。
俺は神魂(じんこん)を宿した
人間なんだ。
3億に1人神の魂を宿し産まれてくるもの
18歳になった日の夜0時その力は覚醒する。
そんな話をどっかの本で読んだ。
俺は今まで神魂を宿した人に
会ったことがない。
でも分かる、俺はその中の一人だ。
今日18歳の誕生日。
その時が俺に訪れる。
クラスで俺を気持ち悪いと
根暗だと下げずんだ女や
俺をパシリに使ったり
機嫌が悪いと俺をサンドバッグに
して来たあいつらを…
見返してやるんだ…
俺はあいつらとは違う。

神に選ばれし人間なんだ。

     

今日も学校は相変わらずだった。
俺を嘲笑うような声
生きてる事に対して
迷惑そうな目…
でも違う。
今日は違う。
今日俺は覚醒するんだ。
放課後俺は教科書なんか
全て机に置いてきた。
そう、置き勉ってやつだ。
17年間生きてきて初めての行為。
少し悪になった気がして
口元が緩んだがすぐに戻った。
今家に帰ると母親が居る。
ドアを開けるといつも
玄関まで煙草の匂いが充満して
あの匂いは嗚咽する程嫌いだ。
煙草が嫌いなんじゃない。
母親の匂いだからだ。
父親は家を出て行ったらしい。
金持って女作ってどーのって
小さい時に聞いた事がある。
なんてどうでもいい。
問題は母親が仕事行くまでの時間だ。
今の時間が夕方7時。
母親が仕事に行くのは夜10時。
短いようで長い時間の3時間。
ゲームセンターへ前に行った時は
DQNにかつあげされて
裏路地で猫と遊んでたら
しわくちゃの婆に壺を
買えとどなられた。
コンビニならまたDQN…
俺はどこに行っても
どこまでも不運な男だ…

       

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