Neetel Inside 文芸新都
表紙

ねむりひめがさめるまで
おわりに

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「これは悲劇の物語です」

 この作品を書き始めるに至って、最初に出てきたのはそんな言葉でした。
 不思議な魚「ねむりひめ」との物語。楽しんでいただけたでしょうか。読み終えて、何かこの作品で感じてもらえたら、嬉しいです。
 
 幸せを求めて、でもその幸せが結果として他の誰かを傷つけることになるかもしれない。どんなに選択をしたとして、全ての人のエゴを完璧に叶えることは難しい。「心が欲しいのです」という短編作品を書いて、感じたことでした。
 実験的に描いたあの物語のテーマを、改めてちゃんと形に出来ないだろうか、この物語に取り掛かるに至った沢山ある理由の一つに、それがありました。

 手放すことで前を向いた朱色、新しい出会いを選んだ萌黄、縋り続けることを選んだ葵。どれも、正解で、不正解で、ただその選択に対して、彼らは後悔をしない選び方を出来たのではないかと思っています。

 この登場人物は、はじめから終わりまで悲劇です。
 でも、彼らはそれでいいと思って、歩むと決めました。

 願わくば、彼らが最期まで幸せでありますように。


 ねむりひめがさめるまで
 この作品を最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。


 硬質アルマイト

 image song "this is not the end / gui boratto"

       

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Neetsha