Neetel Inside ニートノベル
表紙

(このあと滅茶苦茶セックスした)
その条件

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「どこまでが、友達だと思う?」
無人駅のホームは閑散としていてひどく静かだ。
彼女はだらしくなくホームから足を垂らし、ふらふらと揺らしている。
「危ないよ」
「平気だよ。しばらく電車来ないし」
彼女はそう言って、私を手招きする。
私はそれに従ってホームに腰を下ろす。
「それで、なんだって?」
「だからさ、どこまでが友達なのかなって」
私は少しだけ考えて、彼女に問いただす。
「それは、どこまでしてたら付き合ってる、とかそういう話?」
「そうそう」
「手をつなぐとか、そういう?」
「そうそう。どう思う?」
彼女の問いかけに、私は肩をすくめた。
「考えたことないけど。キスくらいじゃないの」
「えー。じゃあキスまでしちゃったら、もう友達じゃないの?」
「時と場合によるでしょ」
そもそも付き合っているかどうかに明確な線引きなんてないし、そもそも友達かそうでないかだって人による。
まあキスまでしてしまえば、単なる友達ではいられなくなるだろう、と思っただけだ。
世の中には、キスをしていなくても付き合っているカップルだって、たくさんいるだろうし。どうでもいいけど。
「なんで、そんなこと聞いた?」
私がそう尋ねると、彼女は少しだけ間をおいて、うん、とひとり頷く。
彼女が私の方を向く。柔らかそうな髪が、光を弾く。
まぶしい。目がくらむ。
唇が重なって、離れる。
「え?」
戸惑って、声がうまく出せない。
「なんでだと思う?」
彼女の声が、静かなホームに響く。
遠くで電車が走る音が聞こえる。



       

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