Neetel Inside 文芸新都
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ミシュガルド戦記
39話 メゼツとビビ

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39話 メゼツとビビ








 メゼツの表情は穏やかで優しかった。気絶したハレリアを肩に抱きかかえながら、本国に残してきた妹のメルタの顔が重なり思い出される。そう、メルタが健やかに成長していれば──あの糞ッタレな竜人に傷を負わされていなければ──明るく活発で心優しい子だった。年齢もこの子とそんなに変わらない。
(メルタがこの場にいれば、この子と友達になっていたかもしれないな)
 優しい表情になっていたメゼツだが、甲皇軍の駐屯地が見えてくると…次第に引き締まった険しい表情へと変わっていく。ここは元はアルフヘイムの山村だったところを甲皇軍が占領したのだ。略奪に夢中の第三軍兵士らに見つからないように、またハレリアが起きて騒ぎ出さない内に、メゼツ小隊の仲間たちがいる民家へと急ぎ向かった。
「ご苦労さまです。小隊長どの」
 民家にはメゼツの部下ガロン一等兵だけがいて留守番をしていた。寡黙で真面目な青年の彼は、小隊の他のメンバーの荷物の番をしながら、自身に与えられた機械甲冑の整備をしていた。蒸気機関で動くこの機械甲冑は、メンテナンスが面倒なものの、この戦争の切り札になるのではと期待されている秘密兵器だ。まだ実戦で使われてはいないが、いざという時のために彼はこの機械甲冑から一時も離れようとしない。
「小隊長どの、その子供は…?」
「近くをうろついていたSHWの民間人だ。敵国の者でも亜人でもないが、ハゲワシの兵に見つかると危険だろう」
「そうですね。やつらは見境がないから」
「ああ。それでこの子は、別の小さな子を探しにこんなところに迷い込んできたらしい。ここで捕虜になってる可能性が高いが、ちょっと探してこようと思う。その間、この子を見ていてくれねぇか?」
「了解です」
「ところでロメオたちはどうしている?」
「ボルニアへの潜入方法について、ハゲワシ中尉やボルトリックどのと軍議を」
「ああ、もうそんな時間か。俺もそろそろ行かねぇと……が、その前に」
 メゼツはハレリアの頬をぴたぴたと軽く叩く。
「むにゃむにゃ……ととさま……かかさま……」
「フッ、呑気なもんだぜ」
 寝言を呟くハレリアを、メゼツはまた優しい目で見つめていた。
(この人は、こんな表情もするんだな……)
 その様子を見て、ガロンは声には出さないが少し驚いていた。
 ここ数日、メゼツはまるで狂ったかのように戦いに没頭していた。時折現れる敵国の──アルフヘイムの亜人兵を喜び勇んで殺しに行く。その様子を見て、以前のように頼りない少年というイメージは完全に払拭されていたが、逆に脳筋で非情な戦闘マシーンになったのかと思っていたのだ。
「おい! いい加減起きろ」
 ハレリアの頬を少しつねるメゼツ。
「!?」
 驚いて目覚めるハレリア。
「起きたな」
 状況が飲み込めないハレリアに、メゼツは少し悪戯っぽく笑う。
「まったく…ふてぶてしいガキだぜ。天下の甲皇軍駐屯地だというのに高いびきとはよ!」
「い、いびき!?」
「何だ、自覚ねーのか。随分豪快にぐーぐー言ってたぞ。おまけに寝言で食い物のことばかり呟きやがって。食い意地の張ったガキだな」
 大嘘である。ちょっとメゼツが悪戯心にからかっているだけだが、ハレリアは本気にして顔を真っ赤にしている。
「そ、そ、そんなこと知らないのである!」
「なぁ、ガロン。こいつこんなこと言ってるぜ? よく言うよなぁ?」
「は、はぁ……」
 返答に困って苦笑するガロン。
(この人は、どこか他の甲皇軍の指揮官とは違うな…)
 指揮官という立場を離れて見れば、メゼツという人物は人間味があって悪いようには感じない。よくよく考えれば、SHWの民間人として少女を保護して連れてきたが、この少女は国籍を証明するようなものは持っていないようだし、SHW人だと言っているだけのアルフヘイム軍のスパイかもしれない。メゼツに助ける義理など無いのに、わざわざ親切に助けてやろうというのだ。
(───彼らはまだ子供のようですが……?)
(───ばかめ、子供と言えど亜人だ。成長すれば我が国にとって脅威となる。それに子供と侮り油断させるための罠かもしれんだろう? 良い亜人は、死んだ亜人だけだ)
 ガロンの瞼に、焼け死んでいく子供たちの姿が映った。
 どろどろに肉が溶け、骨が露出し、断末魔をあげる子供たち……。
 命令したのはやつだが、実行したのは俺だ。
 ───かつて、ガロンが初めてアルフヘイムで戦闘をした時の上官は、情け容赦のないタイプだった。やむなくその命令に従い、子供に手をかけたことのあるガロンは、何日も罪の意識に苛まれ、やがて自分はろくな死に方をしないだろうと思うようになり、必要以上に何も喋らない寡黙な青年となった。同期のウォルトより一階級上になったのはその時の戦闘で人を殺めることができたからだが、その代償に彼は大きく苦しんでいた。
「じゃ、しばらく任せるぜ、ガロン。くれぐれも見つかるなよ」
「…了解です」
「え?」
 呆気に取られているハレリアを残し、メゼツは民家から出て行ってしまう。
 ガロンは安心するようにハレリアに諭す。
「君が探している子を連れて来るから待ってろ…と。あの人はああ見えて結構偉い人だし、無力な子供には優しい。…多分、大丈夫だ」
 頼りない少年でも、非情な戦闘マシーンでもない。
(そう、あの人でなし……丙武とは違う)
 ガロンは密かにメゼツを見直していた。
 あの人の元でなら、戦って死んでも悔いはなさそうだ……と。 



「……メゼツ!」
 駐屯地を闊歩するメゼツに、部下のヨハン兵長が声をかける。
「また“化物狩り”か?」
「お? なんだヨハン。心配してんのか?」
「なぜ俺やロメオ軍曹らを連れていかずに一人で行く? どこも怪我は無いのか?」
 少し前まで、何も考えずに戦えとメゼツに発破をかけていたヨハンだが、いざメゼツがそうなってみると、余りに極端な変節ぶりに不安を覚えるのだった。ヨハンからするとメゼツは上官にあたるが年下の従兄弟でもあり、死なれると立場上まずい。丙家の親族筋から責められるのは間違いないだろう。しっかりして欲しいと思っていたが、無茶はさせたくなかった。
「アルフヘイムの雑兵ごとき俺一人で十分だし、怪我なんてする訳ないだろう。俺の強さは生物学士と魔工学士が立証済だ」
 そう言って、人をくったような、実に生意気な表情をするメゼツ。心配するヨハンをからかっている。
「それよりここの警備の方が問題だぜ! 俺の留守中に化物が入ったんだろ? お・従・兄・様♪」
「…可愛げのねェガキだ」
 そんなメゼツを忌々し気に思いながらも、ヨハンは嘆息する。気弱に落ち込んでいるよりはましだろうし、これでよしとするしかない。丙家男子らしいといえばらしいが、ただどうも危うい。抜き身の刃物のような物騒さを感じていた。
「で、その侵入者ってのは?」
「…ああ、それならあっちの方だ。ウォルトが発見してな…」
「…ったく、要領悪いなアイツ。見逃しとけよ…」
「ん?」
「何でもねぇよ」
 ヨハンの横を通り過ぎるメゼツの表情は、意外なことに先程までの人をくったような生意気なものではなくなっていた。近頃の凶暴な彼ではなく、以前の気のいい快活な少年のそれであり…。
「…ふん」
 その表情に、ヨハンは微かに笑った。




「…貴方もあの人も…。話に聞く甲皇国人とは違うである。話し合えば…きっとわかりあえるはずである。なのにどうして戦い続けるであるか?」
 メゼツの帰りを待つ間、ハレリアは思い詰めたようにガロンに話しかけた。父の影響で多くの学術書を読んできたハレリアは、言葉遣いが少し古めかしくなってしまったが、年の割に聡明なのだ。
「……それは」
 ガロンは言葉に詰まる。
 結局のところ、自国の都合で他国を侵略しているに過ぎない。
 戦争という暴風の前に、自分たち末端の兵士の声などは掻き消されるのだ。
 ただそれをこの賢そうな少女が納得するよう説明するのは、しょせんは一兵卒で特に高等教育を受けた訳でもないガロンには難しかった。
「頭でっかちのお花畑ちゃん。あんな目に遭ってまだわからねぇのかぁ?」
「!」
 答えたのはメゼツだった。
 傍らには、ハレリアが探し求めていたハーフエルフの少女リエカがいた。民家に他の捕虜と一緒に押し込められ、今まさに第三軍兵士のペド野郎に犯されそうになっていたところを間一髪でメゼツが救ってきたのだった。
「リエカ…!」
「ハレリア…?」
 互いに互いを求めていた。二人はパッと嬉しそうな表情を見せて駆け寄ろうとするが、メゼツはリエカの肩をぐっと掴んで離さない。
「コイツを探しに来た時。襲ってきた化物はなんて言ったよ?」
「……!」
 メゼツの真剣な眼差しに射貫かれ、動きを止めて息をのむハレリア。
「いいかガキ。よく聞けよ。どんだけ賢くったって、話の通じない化物相手じゃ…強い方が勝つんだ。負けた奴がどうなるかなんざ、とうにわかりきってんだろうが」
 ハレリアの脳裏に、自分を殺そうとしたオークやリザードマンの兵士の姿が思い出される。そして彼らがメゼツに斬り伏せられ、血まみれの死体を横たわらせる姿も…。
「…強い…方が…」
 弱い自分だけでは、このように無傷でリエカと再会することはできなかっただろう。今、この場にいられるのはすべて…。メゼツが手を放し、リエカが泣きながら胸に飛び込んでくる。そう、こうやって彼女を抱きしめることができたが、自分は何もしていない。すべて目の前にいる恐るべき甲皇国強化兵のおかげだった。
(誰かを守りたいなら…強く…ならなくては…)
 そうハレリアは痛感する。
 こんなことは、数多くの学術書にも、父の書いた本にも載っていなかったことだ。
「───このたびは、本当に世話になった。いずれ礼をしに伺う」
 幼く未熟ながら、戦士の心構えで。胸を張り、ハレリアは真摯な目をメゼツに向ける。その目には、もう恐れも偏見も無い。尊敬に値する人物への眼差しとなっていた。
「ハァ? いるかンなもん」
 真摯な態度のハレリアに対し、だがメゼツは口汚く傲岸な笑みを見せる。
「もっといい女になって出直しナ!」
「ムゥ…!」
 実際まだ子供なのだから、子供扱いはやむを得ない。それにどうも、彼は人の好意を素直に受け取る性質ではないようだ…。カチンときたが、ハレリアは気を取り直す。
「で、ではせめて…名前を聞いておきたい。私は、ハレリア・アンロームである! いずれ、また!」
「…メゼツだ。とっとと行け」
 そう呟くメゼツの優しげな目に、ハレリアは満足げに頷き、駐屯地から急いで去っていくのだった。







「───魔導の十三、イフリードの業火!」
 良く通るその掛け声と共に、火炎嵐が舞い上がった。轟音とともに民家が地面ごと空中にめくりあがり、やがて建物に使われていた木片や石くれと共に、何人かの第三軍兵士が焼死体となって落ちて来る。
「な、なんだ…?」
 メゼツらが驚き、轟音が起きた方を見ると、赤い髪を二つ結びにしたエルフの少女が立っていた。殆ど裸のような軽装甲だけをまとい、手にはその少女が振るうには余りに巨大すぎる無骨な全金属製ハルバードが握られている。
「お前たち、絶対に許さない……」
 民家で何を見たのか。同族の凌辱か、食人か。
 烈火の如く怒りの表情を滲ませ、エルフの少女戦士は赤い瞳を滾らせていた。
「あ……あれは……」
 ロメオが口角に泡を吹いて狼狽えていた。足を震わせ、がくりと膝を大地につける。
「どうした、ロメオ軍曹!」
「い、いけません。最悪の敵に会ってしまった……あれは、緋眼のビビというアルフヘイム軍で最も恐るべき精霊戦士の一人です。かの英雄クラウス将軍の部下たちの中でも特に危険とされ、彼女との出会いは即ち、死を意味します」
「何だと。あんな小さなガキじゃねぇか」
「見た目に惑わされてはいけません。ナルヴィア大河の戦いの際、クラウス将軍がボルニアを離れた隙を突き、バーナード将軍麾下の第四軍が中心となってボルニアへの攻撃を図りました。クラウス将軍を欠いたボルニアには大した指揮官は残っていないと思ったのです。それでも甲皇軍側は念には念を入れてボルニア側の三倍の兵力をもって攻略にあたりました。しかし、夥しい死傷者を出して敗走。その一因として、あのビビが戦場で暴れまわったからというのがありました。先程の精霊魔法も彼女が放ったようですが、あれは確か火炎系魔導でも最上級にあたるものです。ホタル谷で戦死したエイルゥという精霊戦士から、彼女は炎の精霊の加護を受け継いだそうです。精霊戦士はまさに一騎当千。ハゲワシ中隊とメゼツ小隊合わせたって百人にもならない。彼女一人に、この駐屯地の兵が全員でかかっても勝ち目はありません!」
「長ったらしい解説ご苦労」
 皮肉っぽく笑うと、メゼツは恐れ気もなく大剣を構えて前に出る。
 もう彼の目には優しさは消えており、三白眼で凶暴に敵を睨み付ける狂戦士となっていた。
「──メゼツ!」
 背後から声をかける者がいた。メゼツの部下ウォルト二等兵だ。
「なんだ」
 素っ気なく、凶暴な表情のまま答えるメゼツに、ウォルトはややたじろぐ。
「……たぶん、あのエルフの少女は仲間を探しにきたんだ。ついさっき、俺が見つけて保護したハーフエルフの少女がいた。その子を解放すれば、ここは戦わずに済むと……」
「……ハァ? 何寝ぼけた事言ってんだ…」
「え?」
「あのガキならもうここにはいない」
「こ、こっそり逃がしたとか…?」
 びくびくと小動物のような怯えた目をするウォルトに、メゼツは苛ついた表情でぺっと唾を吐き捨てた。 
「俺は丙家総帥ホロヴィズの息子、メゼツ! そんな甘ったれた真似、反吐が出るぜ。化物の子の侵入者は、斬って見せしめに森の木に吊るした!」
「な………!」
 絶句するウォルトは、同僚のガロンの方を見る。
「じょ、冗談だろ? ガロン…!」
「…………」
 ガロンを見る目は二つあった。救いを求めるようなウォルトと、凶暴な目を輝かせるメゼツと。
(───言うな、という訳か)
「これは命令だからな…」
 ガロンは二人から目を逸らし、俯きながら哀しげに呟いた。
「……そんな……」
 絶望した表情をするウォルトだったが、ぎりりと歯ぎしりをすると、非難がましい目でメゼツを睨みつける。
「……お前は…まだ…まともだって思ってたよ……」
 ウォルトはまだ戦争で人を殺したことがない。理想主義者で良心的な兵士だ。敵とも話し合えば分かり合える。戦争でも敵国の民間人を殺すなんて間違っている。そんな少し前までのハレリアのようなことを本気で考えていた。ゆえに、メゼツの行いは許せるものではなかった。
「なんだなんだ、騒々しい」
「へっ、エルフのメスガキかよ」
 騒ぎを聞きつけ、第三軍兵士がぞろぞろと集まってくる。民家で捕虜を凌辱した後だからだろう、気だるい様子でズボンをだらしなくずり下げたままの兵士や、精液がべっとりとついた性器を露出させたままの兵士もいる。彼らはビビを見つけると、恐れ気もなく歩み寄った。
「見ろよ、殆ど裸のような恰好をしてやがる。そんなに犯されてぇのかよ」
「貧相な体をしてるが、顔はちょっと可愛いな」
「けけけ、飽きたらSHWの奴隷商人に売り飛ばしてやるか」
 品定めするようにビビをねめつけ、下卑た笑いを漏らす第三軍兵士たち。
 そうした連中に囲まれ、普通の少女なら腰を抜かしてへたり込んでしまうところだが、ビビは怒りに燃える赤い瞳を光らせたまま、周りを取り囲む第三軍兵士など見えていないかのように、毅然とした表情だった。下種どもの顔や声など、見たくもないし、聞きたくもない。
「もういい」
 良く通る声で、ビビが言った。
 ハルバードが振るわれ、その衝撃波だけで、ビビを取り囲んでいた第三軍兵士らが無残に体をばらばらにさせて吹っ飛んだ。血や臓物があたりを染め、ビビの体も返り血によって真っ赤に染まった。
「もう言葉はいらない。全員、殺してやる」
 敢えて“殺す”という言葉を使うほど、ビビの怒りは凄まじかった。もはや彼女のどこにも、孤児院の子供たちと戯れていた時のような天真爛漫な少女らしさは見つけられない。
(エイルゥ姉、あたしに力を!)
 ビビが地を蹴った。
 突進してハルバードを突き出してくる。
「上等だ! かかってきやがれ!」
 対峙するメゼツは、正面からビビの突進を受け止めた。
「……!」
 受け止められたことに軽く驚きつつも、ビビは表情を引き締めた。
 ビビのハルバード。メゼツの大剣。
「はぁっ!」
「おおおっ!」
 がしん、がしんと轟音を立て、二人は幾度も刃を交わした。
「う、うわわ……!」
 ロメオは驚愕する。
 大地が揺れていた。
 メゼツとビビの両者が刃を交わすごとに、大地が震え、凄まじい熱量の炎が両者の周囲を舞い散っていた。その小さな炎にかすれただけで、常人ならば大やけどを負ってしまいかねない。
 ビビの攻撃力の高さは先程見ての通りだ。たった一振りで多くの兵士の体をばらばらにした。その衝撃を正面から受け止め、なおメゼツは反撃する。両者の剣戟は拮抗していた。
(こ、これが強化兵か……!)
 話には聞いていたが、その力量は常人を遥かに超えていた。
 化物には化物を。
 なるほど、これはこの戦争の趨勢を決めるほどの“兵器”である。
(───固ぇ)
 メゼツの大剣は、何度かビビの体に直撃していた。ところが大剣の刃が刃こぼれしていくだけで、ビビの体を両断するどころか傷すらつけられない。だがそれはビビの方も同じであり、彼女のハルバードもメゼツの体を傷つけることはできなかった。
 これは互いに、ビビには精霊魔法による加護、メゼツには魔術紋章による体表面の硬化が功を奏していた。攻撃面だけでなく、防御面においても両者は拮抗していたのである。
「フン」
 メゼツは笑った。狂戦士らしいといえばらしいが、初めて出会う互角の戦いができる相手の出現に、胸が躍っていた。








つづく

       

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