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★文芸・ニノベ作品感想3★
2月26日更新文芸作品感想

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■2月26日更新文芸作品

 更新作品数:3作品

 文芸新都の作品は純文学よりで読むのに時間がかかる(訂正。僕が理解するのに時間がかかる)ので、これくらいが実際ちょうどいい。またもリストを書き忘れていたので、これ、感想書き終わってから書いてます。ごめんなさい。
 例のごとく以下の点だけご注意お願いします。
 ・感想を書くのは小説作品。
 ・感想を書く順番は更新された順。
 ・作品数が多い場合は複数日に分けてアップする。
 ・感想が不要の場合は作者コメント欄などでひとことください。
 ・短編集の場合は原則更新された作品。←NEW!
 それでは気になる更新作品リスト。

「彼女の靴を履かせてくれ」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18831
「胸騒ぎの代償」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18777
「ミシュガルド戦記」http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18210

 ラジオに関しては時間がなかなか取れないので今回は厳しいかもしれません。黒兎一人の垂れ流しで良ければいくらでもやれそうですが。

     

「彼女の靴を履かせてくれ」 作者:一階堂洋先生

【まえがき】
 タイトルからして僕の理解できる範疇を超える気がしている。僕は結局のところラノベ育てられた典型的なラノベ脳であるわけだから、こういった純文学作品は往々にして理解に苦しむ可能性が高い。というか、実際苦しんだ。今回は「最大の素数が見つかるまで」のみ。

【ストーリー】
 おかしな言い回しを続ける主人公がテロに加担する話? 時系列がよく分かっていない。いわゆる純文学ってこういうものなのだろうか。その後、「彼女」と再開した話が比喩暗喩たっぷりで綴られていく。ウーム、分からん。何がしたいのかがよく分からん。洋書の翻訳がこんな感じと言及されていたのでそうなのだろう。この話から日本人なりの奥ゆかしさを感じるのが正解なのか。答えが出せない。女性がテロリストでその手伝いをする、という話なのなら好きな部類。

【キャラクター】
 よく分からん(数回目)。この皮肉の応酬というか、ああいや皮肉を言っているのはほとんどが主人公なのだけど、純文学・洋書の主人公ってみんなこんなもの? 最近のラノベ主人公の自分語りだけが叩かれるのはおかしくないか、と思うのは多分僕がラノベ脳だから。キャラクター性というか、主人公がどういう人物7日はだいたい分かるけど、素直に頭に入ってこない。後述の文章に続く。

【文章】
 この作品を読んで分かったのは、僕が純文学(なのかは判断しかねるけど)と肌が全く合わないこと。モアイの顔だとか鶏の死体だとか、ちょくちょく想像の余地を破壊する比喩表現? が挟まれるので想像が阻害される。達者な方々は、「この部分の表現が最高にクールだ」と語り合えるのだろうか。僕には理解できない世界だった。

【総括】
 僕には理解できないというか、ぶっちゃけ面白いと思って読むことはできなかった。感想日に更新されても読みはしますが、まともな感想を残せそうにないことを先に理っておきます。申し訳ありません。もう少し勉強する。

     

「胸騒ぎの代償」 作者:安彩花先生

【まえがき】
 前回は確かいたずらを始めたばかりのところで感想を書いた気がする。どんな風に話が進んでいくのか楽しみ……と思った矢先に土手っ腹をぶん殴られた。すげえ話だ。

【ストーリー】
 いたずらを仕掛けた相手・立花が自殺してしまった。三人組は死体を隠すことにするが、担任の二瓶は少し怪しんでいる……と言った感じ。
 大事なシーンが抜けてるかな、とは思った。過程が省かれてる感じ? 死体をカーテンで隠そうとする~女子生徒が死体を発見までの三人の行動がよくわからない。翌日の朝までに死体を戻したってこと? 読み返してみたけどごちゃごちゃしてる。多分、話を切る部分も少し変。
 どこに死体を隠してどうやって戻したのか、なんてことはおそらく後々語られるのだと思うけど、思い切って読者には分かるように明示しておいて、二瓶が推理していくさまを観察させてみるのはどうなのだろう。展開的には結局そこに落ち着く気はするけど。二瓶の自宅のシーンはひたすら胸糞だった。離婚しちまえ離婚しちまえ!

【キャラクター】
 健人がよくいる賑やかしで~うーん、そうだったっけ? と言った感じで、つかみで三人組の違いがはっきりしなかったから、なんだかんだそれぞれの区別が曖昧なまま読んでる。ここで「三人組で一番ずる賢いやつといえば……そう、あいつだ。」と言われると「分からん!」と即答できる自信がある。アイデンティティがほしい。しゃべり方ひとつでも変わった気がする。
 二瓶はちょっと鋭すぎるような? 受け持つ生徒が自殺しているところでここまで冷静に判断できる教師って少し怖い。少し時間が経ってからならまだしも、こんな奴が相手だったら勝てる気がしない。

【文章】
 おおむね問題ないと思う。読めそうにない、と思う漢字に絶妙なタイミングでルビが振られているので読む方はありがたい。突っかからずに済む。以下気になった部分。

>“……わかった”と、決して不安が解消できたわけではない拓雅が渋々雄也に手を貸した時、その後ろで何かが倒れ込む音がした。“何か”? 健人に決まっている。続けて鳴る唸り声、濁った水が大量に床に落ちる音。どろどろの嘔吐物がうっすらと水溜まりを作る。
 なにやってんだ! と二人の怒号が響き渡る。
 遠くで誰かが扉を開く音がした。…………

 ちょっと描写がくどいような。あと、響き渡るほどの怒号って、扉が開く音が聞こえる距離からなら聞こえてしまいそうな気がする。この辺りに違和感を覚えたのはそのせいかも。

【総括】
 話はすごく面白い。のだけど、ちょっと文章がくどい部分が見られる。気がする。二瓶の自宅の辺りはとてもいい感じの文章だった。楽しみにしてる。

     

「ミシュガルド戦記」 作者:後藤健二先生

【まえがき】
 この作品の感想をどれだけ書いたかというと、こうして入力していると予測変換に「ミシュガルド戦記」が出てくるレベル。とうとう「ミシュガルド戦記」を辞書登録する始末。今回も楽しんで読みました。

【ストーリー】
 アルフヘイムへの亡命を図るバルザック。しかし同行したニフィルの策略にかけられて失敗に終わってしまう。描写からして死んでしまったのか。残念。復讐を身に浴びるという形でバルザック編終わり。関係ない、本当に関係ないのだけど僕はバルザックと聞くとドラゴンクエストしか思い浮かばない。本当にどうでもいい話。バックスペース連打したい。
 クラウスたちの軍議は相変わらず堂々巡り。ちょいウザなフェデリコは毒を盛られた。ざまあなかった。盛ったのはアーベル? 鉄壁のボルニアにも少しずつ綻びが出てきている。そういえば、クンニバルはどうなったのだろう。次辺りで出てくるか。まだまだ決戦は遠そう。

【キャラクター】
 バルザック死んだの結構残念だった。なんとなくクラウスとキャラが被っている。クラウスは成功したけど、バルザックは失敗した。立場の問題もあっただろうけど。ニフィルを連れていかなければ成功していたかもしれない、と考えると色々切ない。人に振るった暴力はいずれ自分に帰ってくるということさね。望むと望まざるとにかかわらず。
 軍議に出てくるキャラクター、みんな個性豊かで良い。なんとなく想像できてしまう。食堂にクラウスがいるのも想像が容易。僕は幻想水滸伝っていうゲームが好きなんだけど、まさにそんなイメージ。ホントこういう感じの戦記大好き。続きはよ。

【文章】
 26話の中盤は流石に説明調すぎる気がする。こういった内容は、たしかに一般兵に語らせるには立ち入りすぎる話なのだけど、これを地の文で冗長に連ねるのは少し苦痛。言い放つ、進言するなど、誰かが言った台詞が多く散見しているので、ならば会話の中でこの話題を出せばいいような気がする。とにかく会話文が挟まれないというのはなかなかに辛い。それ以外には目立ったものはなし。以下気になった点。

>“宿将”アーウィンは……

 アルフヘイムにもそういう二つ名がある人いたっけ、となった。甲皇国にそういうのがいっぱいいたのでそっちのイメージがどうしても強くなってしまう。二つ名持った連中が一気に紹介されていたから、特に気になった。

【総括】
 掻い摘むレベルの気になる点はあるけどほぼ問題なし。面白い。最後まで見届けたいので更新待っている。そしてこの作品を読むとミシュガルド小説を書きたくなるから危ない。時間泥棒だ!

     

■全体の総括

 3作品とも気色の違う作品で面白かった。あまり読む時間は取れなかったのだけど、するすると読めたので気にならなかったです。
 彼女の靴は僕には早過ぎる作品だったので少し辛辣になったけど、読む人が読めば傑作なのだと思う。勉強してきます。胸騒ぎの代償はすごく好きな話。いじめというか、人間の汚いところが存分に出てくる話というのが僕は(読むのが)大好きなのでどんどん更新してほしい。コメントも伸びてていい感じ。ミシュガルド戦記は更新を早くお願いします。待ってます。

 次回感想日は、3月3日(木)更新のニートノベル作品。金曜日にしようかと思ったけど、ひな祭りが近いのでそっちにした。どういう動機?
 今回の感想のラジオは時間が取れたらやりますが、公私共に忙しく感想を書くだけで手一杯なところもあったりするので、週末以外は厳しくなりそうですごめんなさい。そうなったら感想も週イチペースでいいのかもね。
 それではまた。
 

       

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