Neetel Inside 文芸新都
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黒兎物語
67 オーベルハウザーの蜂蜜

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「ぅあ・・・ぎぁ・・・っ!」
黒兎人族の陣地に何かを打ち砕く音が響き渡ると同時に、蟹人族の女の悲鳴が響き渡っていた。まな板をそのまま彼女の全身のサイズに合うように巨大化したような板の上に彼女は寝かされていた。彼女の背中から生える4本の細腕は全てへし折られ、蟹鋏と化した両手は関節部を鋭利なサーベル杭で 突き刺されて固定されていた。
「痛いか?」
捕虜への尋問を任されている黒兎人族の将校アダム・クレメンザが尋ねるのに反応する暇もなく、ガザミは唇を噛み締めていた。
「通常なら五寸釘で済むんだが、お前の体には通らないからな・・・それに蟹の血を引くおまえだ・・・手足程度なら1カ月もあれば生えてくる。やりすぎだとは思っていない。

サーベル杭で串刺しにされたガザミの腕からは血と同時に硬質化した表皮の欠片が煎餅のように飛び散っていた。
「ぐぁ・・・」
「お前が雇い主のセキーネに依頼されて俺達を一網打尽にしようとしたのは分かっている。ネロはそのために雇ったんだな・・・?」
「・・・違う」
「やれやれ この後に及んでまだ嘘を付くか
安心しろ、真実を吐きたくなるようにしてやる。」
クレメンザが近くの武僧達に向けて 目線を送るとその内の1人がサーベル杭にカミナリを意味する魔文字を描いていく。
「おまえの甲羅は電気を通さないからな・・・直接傷口から電気を送り込んでやる。」
「よせ・・・やめろ」
水生動物の血を引くガザミにとって電気は他の種族の4倍近くの激痛である。例えるなら通常が血管中に針を流しこまれ、内側から串刺しにされるような痛みだとすると、そこに更にガソリンを注入されて火を付けられるような痛みだ。
「もう一度聞く・・・ネロを送り込んだのは貴様らか?」
「・・・違う!!」
ガザミは必死になって否定した、だがディオゴ達黒兎人族を欺いたことに変わりはない。ネロとグルではないにしろ、セキーネの居場所を隠していたことは変えようの無い事実だ。たった一つの嘘が二つの嘘へと化けてしまった。
「・・・真実を吐きたくなるようにしてやる」
そう言うと同時に魔文字が輝きを放ち出した。
ガザミの背筋から血の気が引いていく・・・
その瞬間に彼女の全身は地獄に包まれた。
「あぎゃあァっあァアァアあッ!!」
彼女はのたうち回り泡を吐き散らす・・・
「ハッハッハッ
まるで まな板のロブスターじゃあないか・・・」
その姿を見て喜ぶのはオーベルハウザー将軍だった。
「海老の女体盛りとはまさにこのことだな」
ガザミへの怒りのあまり、クレメンザ達は笑えないぜと言わんばかりに将軍を睨み付ける。
だが、それにも動じることなく将軍は歩を進める。
「いいか、単に痛みを与えるだけでは秘密を白状させることは出来ない。・・・これだけは侵されたくない領域に土足で踏み込まれるような屈辱を与えなければな。」


そう言うと将軍はズボンのベルトをずり下ろし始める・・・電撃を流され涙と汗と小便を垂らし、悶絶するガザミの目から血の気が引いていく・・・

「・・・蟹女のフェラチオはどんな味がするのか興味が湧いてこないかね?」
白く分厚く覆われた皮から、桃色がかった肉が覗く・・・ディオゴが悪ふざけで見せてきたペニスとは違った禍々しいペニスだった。ペニスからは我慢汁がまるで蜂蜜のようにとろとろと滴り落ちている。

「女性たるものお肌の手入れが重要だ。兎人族の精液は一部では化粧品に使われていると聞く。
試してみるかね?」

       

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