Neetel Inside 文芸新都
表紙

生と詩と性と死の聖都市。
郊外、洞窟の最奥。

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一寸前の筝の音も 碌に覚へては居りませぬ
屹度夢にも見ないでせう
麻薬みた樣な毒じみた稲穂に過ぎませぬ
どうぞ どうぞ 御構ゐ無く

水は見ずとも流れ往きます
如何して 妾の時計は止まつているのです
夢見がちを許して下さひ
どうか どうか 御引取りを

笑むで居たつて晶洞石[ジオード]
濤が立つた状態で静止してゐます
もう哭ひたりしませぬ故
どうせ どうせ 御座なりで

斯むな妾を どうぞ 笑つて下さひ
どうぞ どうぞ
斯むな妾でも どうか 笑むで下さひ
どうか どうか

酒精[アルコホル]に逃げても逃げきれませぬ
素敵な夢に惑はせて下さひ
毒じみた稲穂でも 虚構じみた晶洞石でも
どうして 置ゐて行かれませぬ樣に
冷めても 黙つても 構いませぬ
どうか どうか 御となりに

今暫く 夢を見させて

       

表紙

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