Neetel Inside 文芸新都
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ストーキングについて僕が考える三つのこと
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街をあるいていると、たまに、ものすごく可愛い子っているよね。例えば駅前あたり。ちょっと発展したところなら、誰でも一度はお目にかかったことがあると思う。そんな子とすれ違ったときなんか、何かの比喩表現とかじゃなく、みんなぱっと後ろを振り返って目を奪われるよね。「あぁ、すごく魅力的だなぁ」とか、俗な男なら「あぁヤりたい」なんて具合にさ、女の微かな残り香を鼻腔に感じながらね。ま、残り香はともかく、似たような経験はみんな共通してあるはずだ。
 可愛い子を見たとき、僕もそれらの例外じゃなくって、同じようなことを考える。ただ、普通のやつなら可愛い子の事なんて、せいぜい明日には忘れるんだろうけど、僕はちょっと特殊な性質みたいで、一度気になるととことん相手のことを知りたくなるんだ。それこそ体重、身長、スリーサイズはもちろんのこと、果ては体の黒子の数って。ま。異常だと自覚できているからまだ他の同病のやつよりはいくらかましだと思うけど。
 ごめん、話が逸れたね。とにかく僕はそんなやつで、要は変態なんだ。そして可愛い子を見かけたとき、必ずしてしまうことについて今日は話そうと思う。大体察してくれてると思うけど、そう、ストーキングだ。人間という種がこの世に誕生したときからある、歴史の深い行為さ。最近じゃ、テレビやネットのニュースなんかでよく耳にするんじゃないかな。ストーカー男に刺され女性殺害とか、さ。東京の三鷹のほうでもそんなのあったよね。けっこうな話題になってた。ああ、でも勘違いしないでくれ。僕は女の子を刺したり、危害を加えたりはしないから。あんなのはただの下種のやることだよ。ストーキングの枠を超え、ただの犯罪者に成り下がった人間さ。

       

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