変身した優一の身体は身体能力を飛躍的に向上させ
まるで自分の体とは思えない程の身のこなしで今崎の剣技をかわしていく
「おいっ、今崎!!さっきはよくもやってくれたな…
このお礼はたっぷりしてやるからな!!」
優一の意表を突いた蹴りが今崎に直撃しそうになるが今崎は宙に浮いた4本の内の鞘の入ったままの刀を一本引き寄せ、優一の蹴りが当たる箇所を予測しその鞘に入った刀でガードした。
なんとか直撃は防いだ。だが体は蹴りの衝撃に耐えられず今崎の身体は吹き飛び壁に直撃した。
壁には大きなヒビが入る程の衝撃だ。
黒服は優一の蹴りに口笛を鳴らした。
「この能力は身体が生身のままってのが弱点だな…」
今崎が肩を抑えながらゆっくり立ち上がりそう言った。
「大体…お前には前から言いたい事が山ほどあったんだよ!!」
そう言うと優一が今崎に向かって走り出す。
「まずお前、授業中に教科書も開かず、ノートもとらず、一体何やってんだ!!クラスメイトどころか、担任の先生にも呆れられてるんだぞ!!すかしてんじゃねぇよ!!」
優一の拳は今崎の刀に防がれる。
「ふん、とんだおせっかいだな…それがお前に何か迷惑をかけたか?
あんな黒板に書いた事をノートに書き写した所で何の役に立つ?」
今崎の剣技を優一がかわした。
「つっ…屁理屈ばかり言いやがって…」
「お前と俺、どっちの考え方が正しかったか…解るさ…
この闘いの先になぁ…」
今崎の剣技を避ける優一
優一のパンチや蹴りを防ぐ今崎
どちらも戦況が傾く事無く闘いが続き
その闘いの中で二人は対話していた。