「製造番号7138」
「…は?」
落ちて頭打ったのか
「待て待て、まず、『人間』だよな?」
落ち着け、落ち着け
「いえ、『天使』です」
「…え?」
ふざけてんのか?
「さっき、力使ったじゃないですか」
「…あぁ、肩のやつ」
「はい、話しましたんで、瓶、帰して」
女の子は手を伸ばす
油断してたけど、うまくかわす
「ちょー、まだだめ」
女の子は眉間にシワを寄せている
「俺、『天使』とか信じねぇからよくわかんないけど
羽根とか生えてるんじゃないの?こう、パタパターって」
女の子は言うのを渋ってる
「人間が創った『天使』は人との違いを作るために
わざと羽根とかつけてるんで、諸説あるでしょうが
人間と変わりません」
「へー、そうなんだ」
「その小瓶は‥‥天使しか持てなくて、いわば祝福の塊です」
「祝福の塊?」