Neetel Inside 文芸新都
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 暗い廊下は相変わらずしんとしていた。床板は何度もニスが掛けられて、茶色く濡れたように光っている。空気のひと粒ひと粒が重く、懐かしく、そして濡れている。何かが湿った灰のようなにおいが立ち込めている。
 脳が燃えたにおいだ。
 僕は何を言っている? 
 違うぞ。正しい質問をしろよ。あのばあさんがそうされたみたいに。笹崎がそうしたみたいに。
 僕は何を言っていた?
 ――挿入。

       

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