Neetel Inside ベータマガジン
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   「倉持蜜葉に告いでおく」   作者:宮城毒素

   【作品内容】
 ひっさしぶりにお見掛けしました毒素先生!色々あったようですが、ひとまず無事に帰還されたことに喜びを感じております。
 そして新作。これはあれか?いつもの病みっ子シリーズか?また病み病みデレデレした女の子が出るのか?期待大である。


   【人物】
 主人公である七原克也という人間がいかな人物かというのが現段階でいまいち掴めない。いや大方は分かります。一人の女の子に振り向いてもらう為に色々頑張ったら、いつの間にか彼女以外にちやほやされていたリア充だということ。
 でも、親友の自殺を止められる位置にいて、それでも止めることをしなかったというのはどういった事情からか。何か深い理由でもありそうですね。…闇の深い理由だったら嫌だなぁ。
 自殺騒ぎから、今までの充実した日々が一転してクラスの除け者にされる克也。で、そんな事態になってようやく振り向いてくれるようになってくれた彼女、倉持蜜葉。クラスという一つの集団の空気?を嫌悪する彼女にとっては弾かれ者になった今の克也にこそ興味が湧いたというところでしょうか。相変わらず女の子が歪んでるぅ。
 そして、人気者だった克也の威光に縋るべく擦り寄ろうとしていた椎葉里緒は、クラスというコミュニティから排除されたあとになっても克也を好きだという。でも見返りを求めてもいる。俗物的でありながら一番人間らしい素直な少女に思えました歪んでるけど!(ただし甘噛みは歓迎する)
 そんな中、克也の好きな女の子である蜜葉はどういった思惑で克也に近付いているのか。単に螺旋から外れた彼が気に入ったのか、他に何かあるのか。謎はまだまだ多い。


   【文章】
 充電期間を終えて、また一段と文章能力が向上しているように感じました。例えも比喩も表現も、あまり他で見ない独特さがあって面白いです。
 この方の感想ももう結構やってきているので、この辺りはもう書くだけ野暮という感じまでありますかね。
 ただそうですね、毒素先生の書かれるお話の特徴的な部分として、冒頭部分の突拍子の無さがよくよく目立つようにも思えます。これに関しては最終盤で回収されることもあるし、何かと伏線になっていたりするので良いとも悪いとも言い切れるものではないです。
 なんだかんだでこの雰囲気や醸し出される空気が特徴的でもある毒素先生の作風はこれで人気を得ていますし、自分もこれに純粋な楽しみを見出している次第でありますからして、結果的にはなんの問題もないことなんですよね!元々が鹽竈の戯れ言感想の一つですし!


   【ざっくり感想】
 ジャンルはなんだ、ラブコメか!?ミステリーか!?
 でも話のメイン的には克也の本質が大きく関わっていそうだし、結局親友が自殺した原因とかもまだよくわかっていないしでまだ明かされるべきは多く残っています。あと克也は蜜葉と里緒のどっちを取るのか?鹽竈は里緒ちゃんですかね!
 螺旋から外れる者の行く末はいかなるものやら。今後の展開次第では鹽竈の精神が魔女化寸前のソウルジェムみたいに真っ黒になる可能性も大。それはそうと猛烈にTKG食べたくなって来たんですけどどうしてくれるんです?

       

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