Neetel Inside ベータマガジン
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   「後輩がドのつく変態でした」   作者:どっちからから読んでも今井マイ

   【作品内容】
 ドBL!ドがつくBLものですよこれ!!新都社でここまで濃密なボーイズラブを見ることになろうとは!!
 なんだかスマホで見ていたので読み辛かった感があるのですが、これ二話までは漫画でいいんですよね?三話から小説?
 物語の本筋は高校生の話で、所々に小学生時代や中学の話を回想しながら進んでいる感じです。
 とりあえず漫画が濃い、ノーマルに女の子が好きな鹽竈としてはBLは普通にキツイ…差別とかではないのですが、いざ読むと中々に……とか言うとでも思った?
 これまでの感想でも異種姦とか強姦とか近親相姦とか見て来た私にとっては百合でも薔薇でもドンと来い!って具合なんですよねぇ!!


   【人物】
 主人公は幼少期から中々背の伸びなかったチビ、鈴木くん。
 初っ端から漫画で過激なゲイっぷりと見せてくれました彼ですが、何故ここまで意中の相手である加納先輩にラブってるのかが三話から明かされていきます。ってか二話までは彼らのイチャラブを見せつけられることになります。
 うん、純愛ですねー。お互いなんだかんだ本気で嫌がってるわけじゃないから強姦ではない、はず。
 鈴木くんや加納さんも異性から普通にモテるのに、どうやら興味は無い様子。まぁ同性愛者だから当然ですけど。いや加納さんはどうなんだろう?現時点ではまだわからないですね、鈴木くんだけ特別なのかもしれないし。
 海部ちゃんは鈴木くんの親友ポジションだけど、恋愛対象ではないのだろうか。応援しているみたいだけど。
 とりあえず三話の途中までしか進んでいませんが、何故鈴木くんがあそこまで先輩ラブをこじらせたのかがまだ不明。ちょっと病んでる域にまで達していますが、あれおかしいな。中学高校の回想では熱血真っ直ぐな純情少年っぽかったはずなのにどこで歪んだ?


   【文章】
 元々が漫画だったのを、文章に切り替えた感じなのでしょうか?途中から小説になるので実質の文章部分は三話からということになりますね。
 基本は鈴木くんの一人称視点での進行。彼の内情をそのまま地の文にしたためられております。
 まず思ったことは、一つの話を小分けにし過ぎではないかなぁと。
 第一章は十の話に分けられておりますが、時代転換や場面の移り変わりを考慮にいれても纏めれば二つか三つの回で済ませられるように思います。二章も同様ですね。
 一つの括りが長すぎると読んでいる側もだれてきますが、逆に区切りが短すぎるとテンポが悪くなってしまいがちです。一つを読むのに数分程度で済むものを、いちいちページを繰って進まなければならないのは読者側に地味目なストレスになりかねないことも無きにしもあらず。
 鈴木くんの小学生時代で一つ、中学で一つ、そして現代である高校生の開始で三つくらいに纏めるとちょうどいいくらいかもしれません。と鹽竈的には感じました。
 カッコを多用し過ぎるのも少し目につきます。漢字は漢字でルビを振った方が分かり易いと思いますし、鈴木くんの説明もカッコで綴じずとも地の文でそのまま済ませられる箇所は多かったように読んでて思いました。
 あとは…初めに漫画ありきで読んでいるからさほど気にはならなかったのですが、人物や風景の描写が足りないかな、とも。
 一話二話で既に主要人物を絵として見ているから、その後三話から文章に変わってもそれほど不便に感じることは少なかったです。大体の人間の外見や表情はもう知っているので。
 でも小説という観点から鑑みるに、やはりもう少し説明を足した方がいいのかなと。そもそもが漫画で始まり小説へシフトチェンジするという事態そのものが稀なのですが、仮にこれを小説のみとして三話から読み始めたとき、おそらくは上記の問題が大きくなることが予想されます。
 ですので、一度自身の漫画から人物の外的特徴とか内面とかを文章に書き出してみると小説に反映させやすくなるかもしれません。ラノベとかでも、イラストレーターは小説作家の内容を読んで人物を描き起こしますよね?多分。その逆のようなものかと。
 でも絵を描けるのは羨ましい。凄い。


   【ざっくり感想】
 とまぁ毎度の如く偉そうなご高説を垂れ流しやがった鹽竈ですが、実際問題これは難しい話でした。いや物語自体は非常に分かり易かったのですが。
 小説を絵にするのも、漫画を文章に変えるのも、両方共にそれなりの難度が付与されることですので。この辺りは書き手(描き手)の受け取り方次第な部分も大きいような気がします。
 ひとまずはドのつく素人の鹽竈という一個人の意見としてお受け取り頂ければ幸いであると言う以上はありません……。
 鈴木くんがここからどういう展開をもって加納先輩好き好き大好きになって病むレベルまでいくのか、おそらくメインはここからのような感じがあります。文章でも甘々のイチャラブが繰り広げられていくことを期待して、次を待ちます!!

       

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