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あの世横丁ぎゃんぶる稀譚 作者:顎男

【作品内容】
はぁ~やっと読み終わった!でも仕事から帰れずスマホで感想ポチポチする非礼をお許し頂きたい!帰りたい!スマホで文頭空けられない現象は一体なんなの!?
前回の守銭奴から残りラストまでの感想になります!!


【人物】
なんというか色々出過ぎて何から言えば……とりあえず女の子ロクなキャラいないな!面倒臭かったりヒスッてたり逆恨みしてきたりなんだお前ら!火澄やキャス子を見習え!
そのわりに詩織も雪女郎もそこそこ無難な結末迎えてて個人的にはちょっとモヤモヤ、お前らやっぱりキャス子を見習えよ。
とりあえずもうお分かりかと思いますが、鹽竈的にはキャス子が一番ヒロインやってて可愛かったと思います!アンナ、お前がナンバーワンだ……。
火澄はもうピーチ姫化してて最後までほとんど出番消えてたし、まぁ順当に正妻ポジション勝ち取ってたから結果オーライといったところでしょうか。ヤン……いいやつだったよ。
主人公はもう土御門でよかっただろと。男キャラならダントツでこの人を推しますね!あと蟻塚も好きだったんだけど……あまりにもあっさりし過ぎて、お前…あまりにもサクッと死ぬからアヴドゥルのパロかと思っただろ。しかもそのあとマジで出番無かったし普通に悲しかったですわ…。
メインたるメインの門倉いづる。うんまぁ人非人でしたよね。最後は凄い主人公っぽさあったけど、やっぱり個人的にはうーん。
後編は卑屈になって散々自分のこと非難しますけど同情の余地なくその通りだし、その自覚がずっとあったのなら家族とか欲しがってないで最初におとなしく七日過ごしとくべきだったろと思わなくもない。志馬出てからは火澄に引っ張られて生き残る理由として大義名分はありましたけど、その前なら何事もなく死ねただろうに。
……こういうこと書くと『わかってねーなコイツ』とか『話全然理解してなくね?』とか思われるんだろうなぁ。でもイマイチ、やって来たことのクズさが際立ってて最後の最後に主人公やっててもなんだかしっくり来なかったかも。
いづる関連は志馬にも同様に言えますかね。あれだけ好き勝手暴れたんだから、まぁ妥当な末路だよねという感じ。戦争の被害者だとか遺児だとか、あの世においては別に関係無い話であって、可哀想だとは思ってもやはり同情の余地なし。引き金引いたのはお前なんだから末路も受け取れって一通さんも言ってたよ。


【文章】
よくよく変わった勝負を考えるものだなぁと感動します。大昔の札遊びとか、創作なのか本当に実在する娯楽だったのかはわかりませんけど賭け事にそれを持ち出したこと自体が凄いなと。
文章自体は非常に作者節が利いてると言いますか、独特な言い回しや表現が目立ちます。賭け事が本筋に大きく絡んでくる上で、賭博師達の心情などがとても詳しく描き出されていて読みやすかったです。
ただ、やっぱり内容がわかりづらい部分も多かったように思いますね。守銭奴くらいシンプルなら良いのですが、あの世特有の奇妙な勝負になるとルールや法則性が所々読み返してもよくわからない箇所がいくつかありました。
あと一番気になったのは、魂貨について。
通常死人が一週間以上生き続けるには相当の魂貨が必要らしいし、それは生き続ける時間に比例してどんどん増えていくみたいなこと言ってた気がしますけど、それなら百日以上あの世で存命したいづるは?志馬に関しては数十年単位で生き残ってるんですけどどういうことなんだろうと首を捻りました。
でも作者の顎男先生はどうにも細かいことは気にすんな精神の持ち主のようですし、気にした鹽竈の敗けなのかもしれませんね。あ、オールインはしてませんよ?


【ざっくり感想】
結局いづるのことは最後まであまり好きにはなれませんでしたが、ラストは普通に泣けました。ああいうの弱いんですよ……ルークとかジタンみたいな展開は。
全体的に見ればいづるは自分に対し随分正直になったというか、人間らしくなったなと感じましたね。これが志馬との違いであって、ひいては決着の決め手であったのでしょう。
鬼になりかけたいづるは、あの世でどれだけ存在していられるのか……できれば末永く火澄と幸せになってればいいでしょうけど、どうなんだろ。でも閻魔になった火澄ならいづるが残り続ける為の魂貨も稼げるのかな。いづるも賭博とかもうしなさそうだし火澄に養ってもらいそう、ヒモですね。
というわけで相当時間を掛けてしまった作品ですが、これにて感想終了ということで!!次なる作品に着手したいと思いますっ!

       

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