Neetel Inside ベータマガジン
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   「約束の地へ」   作者:藤沢

   【作品内容】
 またかなり間が空いてしまい申し訳ない…もう腹斬りたい……。
 ともかく感想行きたいと思います。前回から随分と内容も進みましてレース自体は弥生賞、皐月賞までを終えた三十三話時点まで!


   【人物】
 これまでの流れで役者は揃って来たように思えますね。マイジャーニー、シャインマスカット、ワールドエンブリオ、アイゼンスパーク等々。それら名馬に跨る騎手達にもそれぞれの信念と想いを賭けて人馬一体の攻防を展開していくのがとても熱い!
 今回注目すべきは同期安斎を抜き去り接戦を制したマイジャーニーの騎手榮倉でしょうか。ようやくエースとして先を行っていた安斎をレースで負かすことが出来て、声援の中で彼の頑張りが報われたようです。
 降りた紺田の後釜としてマイジャーニーを駆っていましたが、あの馬はとことん癖の強い奴のようで、逆にそれが今回の皐月賞を一着でゴールする要因になっていたのですねー。馬も個体ごとに特性や傾向があって、それが騎手の相性をうまく噛み合うかどうかでも走り方が変わって来るのがとても面白いと感じました!
 朝川さんは相変わらずの慧眼っぷりで勝ち馬を見抜いてきました。やはりこれまでの経験則が活きているのでしょうね。それを誰よりも近くで見ている愛弟子アリスも着々と成長してきています。ってかこなれてきて素が出始めているのがいいですよね、より駿馬の空気がアットホームな感じに柔らかくなった気がしてほんわかします。
 五島は頑張れ。これ手応えあるんじゃないかおい、競馬カップル誕生かオイ。


   【文章】
 こんなに誤字脱字の少ない文章を商業以外で見るのって中々ないんじゃないでしょうかね。もうこの項目で指摘するような点が無いんですけど!
 ただいざレースが始まると、やはり十八頭もの馬が一斉に出るわけで。実況の台詞のみだとうまくレース状況がイメージしづらい時がありますね。
 合間合間に朝川の視点から俯瞰した各馬の位置関係や状態が描写されるのでまったくわからないということはないですけど、結局一体今現在でどの馬がリードしているのかとかが一瞬不明になったりしました。まぁ、それもすぐさま地の文と実況で判明するのでほとんど問題にはならない話ではありますが!
 出走してから数分の出来事ですし、勢いが大事なのはよくわかります。だからむしろ読ませる文としてはこれが最適解というかそんな感じはします。すいませんね競馬の素人だと、実際にレースを見聞きしたとしても文章に書き出した場合の最適がわからないのです!


   【ざっくり感想】
 非常に盛り上がる展開で皐月賞を終え、一段落?ってとこですか。でもまたすぐ忙しくなりそうですね。
 各々の戦果を誇り嘆きながら酒を飲み交わすというのもとても楽しそうな現場で、もちろん大変なことも多いでしょうが少し羨ましいとも思えます。こうして次世代も育っていくのでしょう。
 次は青葉賞?それともまた違う馬や騎手にスポットが当たるかあるいは新登場するのか。ここからさらに台頭してくることとかあるのかな…。
 今回は芝の話がわかりやすく説明されていたりした通り、人馬の状況状態以外にも天候、踏み締める芝の環境によっても勝敗が大きく揺らぐということがさらに競馬の奥深さを教えてくれました。色々参考にして予想を立てないといけないから、そりゃ情報集めに忙しくもなりますなーってなりました。
 主人公朝川さんには次回の予想も見事当ててもらいたいと思う反面、弟子の活躍にも注目したいという欲張りな願望を抱いて鹽竈も更新を待ちます!

       

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