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   「ミチとの遭遇」   作者:鳩居 澪

   【作品内容】
 こちらも初めて見る方ですね、最近新規の作者さんの感想を書くことが増えているような気がして嬉しいですわー。
 どうやら鳩居先生、少年VIPの方でも漫画を手掛けているようで。また絵も描けて文もやれる人かぁ…と、羨ましさが増すばかりです。
 鳩居先生はSFがお好きなようですね、鹽竈と一緒です!この作品も、そこまでぶっとんだ物語ではなく、ちょっとしたファンタジー要素を含んだ内容ですね。読んでいて何故か昔懐かし映画のETを思い出しました。


   【人物】
 幼少期からスーパーヒーローに強い憧憬を抱き続け、高校生になっても未だに離れられずにいる主人公佐藤勇人とその友人達。こういう昔ながらの付き合いがある関係性っていいですよね、なんかリトバス思い出します。…思い出してばっかだな!まだそんな歳食ってるわけじゃないのに!
 いつものことながら普通にネタバレになるんですが、勇人が出会った少年とも少女とも取れる中性的な顔立ち体つきのミチはちょいとうっかりでドジっ子な宇宙人。最初は長門みたいな感じかな?と思いきや意外と適応能力やコミュ力は高めでした。
 勇人の両脇を固めるは生真面目系の寛治とおちゃらけ係の才蔵。そして紅一点の凛。この友人ポジションもある種確立されたものですよね。バランス配分的に必然たる黄金比というか。
 文化祭のヒーローショーを経て増えて行く部員達と部活の日々を送っていくも、そんな平穏は長くは続かなかった…辺りまでが最新ですね。


   【文章】
 大体八章くらいで締めるつもりで進めているようでして、それに合わせて話も圧縮してありますね。別にそれが悪いというわけではないのですが、メインとなる部員達との関わりや日々の経過が少し纏め過ぎかなーという印象です。準備期間の描写も特にないまま文化祭当日を迎えてしまったり、せっかく部員が増えたのにそのメンバーと会話したり何かイベントをこなしたりするというのがあまり無かったのがもったいなかったですね。
 一人称視点での展開なのですが、勇人の独白というか独り言みたいなのが目立つように思えました。勇人の主観や感情を交えた上での状況描写や人物描写ならいいのですが、一人で呟いて一人で完結させてしまう、描写に必要性の無い部分が多かったですかね。勇人というキャラクターを表現する意味では必要あると思いますが、頻度が高いと物語のペースの中で蛇足というか余分に感じてしまうことがありました。


   【ざっくり感想】
 あと二章で終了予定らしく、さっぱり短編で済ませるようですね。小惑星衝突を回避する為に勇人達はどうするのか、ミチはどう動くのか。そして彼らに危害を加えようとしている犯人とは一体誰なのか。…正直ほとんど犯人は断定できますね。アイツすっごい嫌な奴だったもん。
 漫画の方は見ていませんが、時間を見つけて読んでみたいと思います。トップ絵を見る限り、少女漫画みたいな画風ですわね。そういえば矢追薫もそういった漫画に登場しそうなお嬢様風でしたしねうふふ。もしかしたらそういった趣向がお好きでいらっしゃるのかもしれません。鹽竈は夏目友人帳が好きです。斑カッコいい。
 それでですね、漫画もいいですけど、もう少し小説に注力してみる気はありませんでしょうか?ちょこーっと、我々のリレー小説に参加してみたりはしてみませんか?ちょっと、ちょっとだけ!!

       

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