「レイプレイプレイプ!」 作者:あざらい マチ
【作品内容】
コメントでお勧め頂いた作品二つ目!チンコとかレイプとか、どうして僕にこういうタイトルのものをお勧めしてくださるのでしょうか!?まったくもって謎です!
……とか思いながら読み始めたのですが、初めに言います。これやばい面白い。
【人物】
主には対立する二つの勢力のお話。人とは相容れない人ならざるモノ、妖魔とそれを退治する式者と呼ばれる人間達の闘争の物語。
結衣という若き式者がとある通り名を持つ妖魔に敗北するところから話は始まります。タイトル通り、まるで薄い本のように妖魔に捕らえられた巫女の少女は凌辱の限りを尽くされ自尊心と自我を引き剥がされていきます。普通に興奮する。
相手が人外であること、異常なシチュエーションのもと行われる凌辱。どことなくエロ内容がえろま先生の作品と通ずるものがありますね。後述しますが文章力においても卓越したものがあり、単純にエロが楽しめます。強姦NGな方は駄目かもですが。
この手の作品では通常敵として明確に描写されるはずの妖魔側ですが、ぶっちゃけ鹽竈は妖魔達の方が好きです。人間より人間らしいというか、憎めない連中が多いんですよね。
妖魔サイドはカイが主人公っぽいですね。毎回酷い目に遭ってますが、あの面倒見の良い兄貴肌の妖魔は毎回決して強くない実力で計略を巡らせて戦況をひっくり返していきます。狙撃阻止とか震えましたぜ旦那!!
妖魔達の頂点に位置する妖鬼も歴戦の猛者たる風格を宿していて格好いい。ホウキ様とか仲間想いだし、是非とも生き残ってほしい…。
と、こんな感じで妖魔サイドは色々感じ入るものがある中、人間サイドはどうもきな臭さマックスで今一つ好きになれない。鶴陵を筆頭に、全体的になんか統率も取れていないしこれといって感情移入の出来るキャラが少ない。結衣ちゃんと菊里ちゃんには非常に興奮させられましたがね!
不気味なのは矢部彦麻呂。明らかに人間ではなさそうだけど、妖魔でもなさそう?妖鬼をすら動揺させるその正体は一体なんぞや?
【文章】
何から何まで丁寧な描写で驚愕しました。タイトルで判断しがちになる早計っぷりは鹽竈の悪い癖ですな…。
登場するキャラクターの外見はもとより、着物の柄や帯や着方までしっかりと書いてくれているのでとても簡単にその人物像を想像することが出来て凄く助かります。FAのイラストもかっこかわいくて羨ましい。
タイトル通り物語のメイン(?)たる凌辱シーンも力が入っていて、捕らわれた少女や妖姫が堕とされていくまでの過程がねっとりたっぷり描かれていて実用性充分。
それだけに留まらず、妖魔と人間との間で展開される戦闘にも余念が無い。バトルをぞんざいに扱わず互いの心理状況を事細かに挟みつつの戦闘は読んでいる側も手に汗握る白熱したものとなっています。何せ人間側が完全な正義と描写されておらず、一方的に妖魔が殲滅されるだけの話ではないのが面白味をより引き立たせていますね。
時折接続詞が妙だったり欠如していたりというのがありますが、それ以外はほとんど何も気にならないレベルですいすい読めるので、量は結構ありますが読むこと自体はさほど苦にならないかと思いますです。
【ざっくり感想】
続き、続きを早く見せてくれぇ!!
非常に残念なことに、最後の更新がもう三年も前となっておりまして。続きが絶望的な状況となっているのがまことに残念で仕方がありません。
未だ明かされていない部分があまりに多過ぎて、最新話まで読んだあとのこのむず痒さが半端じゃありません。これどうなるのねぇ続きどうなるのー!?
なんとも鶴陵がラスボスになりそうな雰囲気はありますが、それはそうとして彦麻呂もヤバそうだし、結衣ちゃんも闇堕ちしそうになってるし菊里もどうなるかわかんないし妖魔達の存命を掛けた大勝負もまだ終わってないし気になることがほんとに多い!
未完ではありますが名作であることには違いありません、極めて高い文章力に圧倒されるこの作品は、お勧めされて読んだ身ではあるものの、それでも他の方々に勧めてしまいたい一作でございました!