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   「日替わり小説」   作者:天馬博士

   【作品内容】
 うーん、これに関しては本当に難しい。区切り所もわからないし、どこまでというよりかは、これそのものを対象に感想を書くしかない。
 しかし凄い。これ毎日やってるんですよね。短編とはいえ毎日更新しているのは尋常じゃないと思います。天馬博士先生は長編とかやられないんですか?これだけ書けるのであればきちんとした物語も作れるように思いますが…。

   【ざっくり感想】
 とても難しい。できれば一つ一つ挙げて感想を書いていきたいんですが、量があまりにも多すぎてそうもいかず。
 タイトルの通り、その日ごとに様々な方向やジャンルで短編を更新していく猛者の所業。時に自己啓発本のような内容であったり、時にミステリーであったりホラーであったりラブコメであったりとまさしく多種多様です。
 一体このお方はどういう思惑でこれを行っているんでしょうか。通常、自分だけの物語や世界を連続性を持って展開していきたいと思うのが創作者の総意というか願望であると勝手に思っていたりするのですが、この人にはそれがまったく無いようです。恐ろしいようで羨ましいようで、いま一つ掴めない部分のある謎多き作者さんと作品です。
 そして肝心の作品、その内容なのですが…、
 台詞ばかりで地の文が無い、肝心の部分を言及していない、示している人物の像が曖昧でわからない、情景描写が雑でイメージ出来ない、発言が意味不明、キャラがブレまくり、展開の仕方がめちゃくちゃ。
 ……等の文句が、一切出せません!いや出したいわけでもないんですけど!
 というより、おそらく意図的にそうしているであろう内容を狙っている感が強いのです。流石にこれだけの大量短編、同じ書き方だけでは飽きを誘ってしまうのは必定。あえて崩し、あえて雑にしたりすることでミステリーやホラーであればその異様さが際立つのでしょう。
 中には台詞のみで構成されている短編もありますし、これに対して『地の文が一切無く、まるで中学生が書いた妄想の垂れ流しのようです(キリッ)』なんて感想を溢そうものなら鹽竈には小説感想を書く資格など一欠片もなかったのだと自ら肯定するようなものです。
 種々様々、千差万別、十人十色を単独で行っているとんでもない人ですこの作者。こんなの百人が一斉に書いた小話を一気に読了して一纏めの感想で評価を下せを言っているようなもの、正直手に余ります…。
 ただ共通して言えることは、一つの短編の中に文を詰め込むことが多く見られるこの日替わり小説は、やはり本来の小説として文の頭を空けた方がいいのと、もう少し改行をした方がいいという点ですかね。文でブロックが出来てしまっていて、時折読みづらく感じました。
 文才は、自分には図りかねます。どこまでを意図して書いているのかが不明な段階で、この作品に秘められた天馬博士の本質が見抜けなくなってしまっているからです。
 毎日更新という偉業自体でこの方の凄絶さは筆舌に尽くし難いものがあるのはご理解頂きたい。だってこの人今年の一月からずっとやってるんですよ?どうなってんのほんとに。
 くっ、ロクな感想を書けなかった自分が悔しい…。でもまあ、これだけ多くの短編があるので、きっと誰が読んでもお気に入りの一品が見つかることは間違いないです。個人的にはワンコの会話だけの話とか好きですね。犬好きなもので。

       

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