Neetel Inside 文芸新都
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赤の機械
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「うおおおおお。」
そう叫びながら俺は剣を振りかざし,目の前の灰色の機体に突っ込んでいく。
剣を渾身の力をこめて振り下ろす、だが灰色の機体はふっと後ろに飛びのき、態勢を崩した俺の腹
に強烈な蹴りを叩き込む。
「ぐあはあっ。」
俺は木々をなぎ倒しながら遥か後方に吹っ飛ばされる。
地面にぶつかりかなり滑ったところで俺の体はようやく止まる。
(くっ・・・)
無様に地面に転がる俺に、灰色の機体が話しかけてくる。
「やれやれ、そんなもんなんですか。しかし、ゴミの分際で何故貴方は私達と酷似した
姿になれるのです。このまるで、そう、神のような姿に。」
「黙れ。お前たちは神なんかじゃねえ。お前たちはゴキブリ以下だ。」
「神ですよ、我は我は。貴方達など私達のこの力を使えばまるでアリいやそれ以下
ですから。フフフフフ・・・認めたくないのは分かりますが大きさだけとっても
私は貴方達ゴミの何十倍もの大きさがあるのですよ。」
笑いながらそう言いながら灰色の機体は、ゆっくりと俺に近づいてくる。
そしてさっきのダメージで立てない俺の前に立つと、俺の顎を掴み上に引っ張り上げ、
俺の顔を自分の顔の高さまで持ってくる。
「しかし、どうやって殺しましょう。それとも、貴重なサンプルとして持ち帰りましょうか。」
「俺は死にもしねえし、サンプルにもならねえ。ここでお前を殺す。」
その言葉と同時に俺は右の拳で灰色の機体の顔面に一撃を加える。
拳は灰色の機体の顔面にクリーンヒットした、が灰色の機体は微動だにしなかった。
いや、むしろ笑っている。
(な…なぜだ)
俺には理解できなかった。確かに全力で攻撃したはずである。少しくらいはダメージがあってもおかしく無い
はずなのに・・・。
驚く俺の顔を灰色の機体は見つめると、
「フフフ・・・今のが攻撃ですか。攻撃とはね・・こういうのを言うのですよ。」
そう言い終わるか否か俺は水平に投げ飛ばす。
そして、次の瞬間灰色の機体の回し蹴りが俺にクリーンヒットする。
「ぐはっ。」
さらに加速し俺は空中を飛ぶ。
「終わりです。」
灰色の機体の声が、後ろから聞こえる。
そして急に俺の体は止まる。灰色の機体の腕が刺さった状態で。
「が・・・。」
口から大量の血のようなものが吐き出される。それを見、自分の体の痛みに気付く。
刺された所からは血のようなものがドクドクとあふれ出している。
「く・・・そったれ。」
掠れた声でそういうと力を振り絞り俺は自力で奴の手を引き抜き、前のめりに倒れる。
「ほう・・・すごい生命力ですね。」
と灰色の機体は少し感心した様な声を上げる。
こんな奴に褒められてもうれしくねえ。そう思いながら、俺は最後の力で灰色の機体に対峙する。
もう体はボロボロ、根性で立っているようなものだ。
「決めました。貴方は私のサンプル決定です。」
灰色の機体は勝手な判断を下すと、俺の鳩尾に一発高速の突きを入れる。
そこで俺の意識は途絶えた。





       

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