Neetel Inside 文芸新都
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国民的 マジキチ 池沼トーナメント SS
プロローグ

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第一話 「山田と最強池沼トーナメント」の巻

キートン山田「さて,皆さんはガマグチ財布というものをご存じだろうか.
知っている人はぜひイメージして欲しい。
もし自分の顔と同じくらいの大きさのガマグチ財布があって、それを開けなければならないとしたら・・・
どうやってそれを開ければいいだろうか.

閉じた口の端の上下に指を引っかけて,そうして腕を外向きに広げて,ようやく財布を開けることができるだろう.
今、ちびまる子ちゃんの同級生として日本一有名な池沼である山田が城ケ崎さんに対してやろうとしているのはこれと同じことなのであった.」

山田「んぎぃぃぃいいい!!! みんなよく見てるんだじょ!! オイラはこんなことだってできるんだじょ~~~」
山田は城ケ崎さんの口に手を突っ込んで顎を砕こうとしていた.
やり方は至ってシンプル。
前歯の裏に指を引っかけて,上顎と下顎を反対方向に思いっきり広げようとしていた.

城ケ崎「ひがぁああっ!!」
山田「きひひっ!! すぐにお前も裏っ返してやるじょ!!」




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~回想~
山田「ねえねえみんな見ておくれよ、コレ 一体なんだかわかるかい」
クラスメイトのトンチンカン、
山田笑太がなにやら不気味な物を持ってきた。
どうみても動物の肉。
血管が浮き出た赤くて丸まった肉塊だ。

城ヶ崎「なにアイツ、きも」

山田「あはは、コレはねー 猫なんだじょ」
球状の肉塊の穴に山田が手を突っ込むと、ズバンと球の表面が広がって裏返った。
すると、その裏面、つまり本当は表だった面が露になる。
それは猫の死体を裏返したもの。
今まで見えていたのは猫の胃の内側だった。
猫は顎の関節や首の骨がグシャグシャに破壊されており、だから口を大きく広げて裏返せたのだった。

小杉「なんでぇ食いもんじゃねえのかよ」

たまえ「ちょっと悪趣味だねー、まるちゃん」
まる子「ほんと呆れた馬鹿だねえ、山田はさぁ」

山田が猫の首を持って振り回す。
すっぽぬけて飛んだ猫がべしゃりと城ヶ崎の机に落ちた。

城ヶ崎「ちょっと山田! とっととコレ片づけなさいよ!!」

山田「あはは、ごめんよーオイラ手が滑っちゃってねぇ」
ニコニコ顔の山田が城ヶ崎のにゆっくり近づく。
がしっと猫の後頭部に指を差し込んで掴むと、山田はごく自然に猫を城ヶ崎にパスした。

城ヶ崎「ひっ」
城ヶ崎が悲鳴をあげ口を大きく開けた。
そして、山田はその隙を逃さなかった。
山田は城ヶ崎の舌べらを左手で鷲掴みにする。

山田「嘘つきは舌べらを引っこ抜かれるんだじょ」
ニヤリと細めた目蓋の下からギトギトに淀んだ瞳を覗かせながら山田が呟いた。
キートン山田「城ケ崎さんがいつ嘘をついたのか」


~回想終わり~
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山田「アンギャアアアアア!!!」
大口を開けて目を血走らせた山田が力こぶを膨らませながら力んでいた。
しかし、大野君や杉山君といった男子達が山田の腕に組み付いて抑えているため、なんとか城ケ崎さんは持ちこたえていた。

とはいえ池沼とはこれほどの力を持つものなのか、6人以上の男子に羽交い絞めにされながらも
城ケ崎さんの顎はジワジワと開かれていってしまう。
口の開ける角度など底が知れているので、城ケ崎さんが壊されるのも時間の問題だった。


ブー太郎「ブゥゥウウウ!! こ、こいつまだ力が出るのかブー! 人間じゃねえブー!!」
山田「きひひひひっ!! オイラはスーパーマンだじょ~!! マ”アアアアアアア!!!」
奇声とともにより一層勢いをつけた一撃がついに炸裂した。
下に捻り込むように腰に力を入れて真横に振りぬかれた右腕と左腕。
頚椎を粉々に砕きながら城ケ崎さんの頭骨はだらりと背中に向けて転げ落ちた。
皮で繋がっているからブラブラと振り子のように頭が揺れている。
力を入れすぎたのか、下顎は山田の指が貫通してしまって前歯が歯茎ごとどこかに飛んでいってしまっていた。


まる子(山田に殺されるなんて城ケ崎さんは一体なんのために生まれてきたのかねぇ・・・)

キートン山田「その後、城ケ崎さんは邪魔な骨を砕かれて猫同様に肉の団子にされてしまうのであった。
それにしても、まるちゃんに人生を哀れまれる城ケ崎さんって一体・・・」

とにもかくにも、これが山田が初めてクラスメートを殺した瞬間であった。

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そして一か月後――

戸川先生「このたび、山田君は清水代表として選ばれました。みんなで拍手しましょう」
山田は日本一強い小学生を決める相撲大会があると先生に誘われた。
クラス中のみんなが拍手や口笛で大騒ぎする。
学校一の嫌われ者の山田にとっては初めて周りから褒めそやされた瞬間であった。

山田「あでででで! オイラ、相撲大会で優勝して みんなにお寿司をおごってあげるじょ~」
優勝賞金はなんと30億円。
花輪「太っ腹だねベイベー、君なら優勝間違いなしさ。僕も心から応援しているよ」

だが、このクラスに一人だけ不愉快そうな男がいる。
山田でさえも逆らえない、清水最強の男。
クラス一の大食い少年、小杉太だ。
小杉「山田なんかに出れるなら俺も出るぜ! 30億は俺のもんだ!!!!」
ゴミ袋に詰め込んだ半殺し状態のカラスをバリバリと喰いながら小杉が名乗り出た。

そうして清水代表として二人が相撲大会に出ることになった。

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大会前日。
山田と小杉が送迎バスに乗って街を出る。
町中の人が集まって見送る。
山田と小杉も珍しくニコニコ顔で応じて、
なごやかな雰囲気で出発していった。

そして――
はまじ「やったぜー、これであの池沼もお陀仏だ!」
ブー太郎「途中でまた暴れ出すんじゃないかとヒヤヒヤしたブー」



実はみんなで嘘をついていた。
日本最強の小学生を決める相撲大会というのは真っ赤な嘘。
山田達が連れていかれたのは日本中の池沼が集まって殺し合うトーナメント。

近年、凶暴な池沼が増加しつつある。
その体躯は桁外れ。3m越えの池沼は珍しくない。
平均的な池沼が一人一度暴れ出したら警察の特殊部隊が出動しなければ治まらない。
だが、その数は膨大。
一つの町どころか、一つの学校に数人はいるほどの人数。
普通に対処していては追いつかないのだ。
そして故に国は定めた、池沼闘技制度を。

毒を制するのは毒。
池沼を倒せるのは池沼でしかない。
池沼同士を集めて殺し合わせる闘技制度は今や、世界市民の一大娯楽と化していた。



とし子「それにしても最強池沼トーナメントも知らないなんて小杉は馬鹿だよねー」
山根「うん・・・小杉君は別に死ななくてもよかったのにね・・・」

山田のような手に負えない池沼は明確な処分対象。
しかし、小杉のような多少は話の通じるキチガイはまだ許容されていた。
事実、これまで小杉は山田のストッパー役として頼りにされていた面もある。
だが悲しいかな、これもキチガイの定め。
ひょんな拍子にことが進んでしまえば、誰も小杉のことなど庇ってくれはしないのだ。
当然、家族も。

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そして翌日の大会当日――
花輪家の口添えで山田に迷惑をかけられたみんなが招待された。
ちびまる子ちゃんの町のみんなが観客席の一角を埋め尽くしている。
会場は超合金製。
床・壁・柱、至る所が黒ずくめでまるでヤクザビルのような印象。
しかし、外観はローマのコロッセオ風。
観客席と試合場の間には何重にも強化ガラスが張られている。
その甚大なガラスの枚数はまさに異様。完全防備。
会場の中心で戦車砲をぶちかましても死者は出ないだろう。
キートン山田「命懸けで暴れる池沼を観るということは、中東の紛争地帯に裸足で行くよりも危険なのである」


ビールを飲むひろし。
写真を取る穂波父。
友蔵とまる子は弁当の豪華さにはしゃいでいる。
友蔵「おおビフテキが入っとるぞ、それにホタテの煮つけも」
まる子「豪華なお弁当だねぇ~、こんなもんがタダで食べれるなんて池沼様々だねぇ」
友蔵「城ケ崎さんって子が山田君に殺されてくれたからわしらはここに来てるんじゃから、じゃあ城ケ崎さんのおかげでもあるのう」
ゲラゲラと笑うまる子達であった。

永沢「まったく桜の家は下品だなぁ、人の生き死にの話であんなに盛り上がれるなんて池沼と同じだね」
藤木「でも、そんなこといっても僕たちも試合を見るんだろう」モグモグ
永沢「そりゃそうさ、山田には今まで散々怖い思いをさせられてきたんだし、これは当然の報いさ 」
藤木「ふ~ん、でもこんな晴れ舞台で死ねるなら山田も本望だろうねぇ」

安全地帯でひとしきり町内会の雑談を進めていた頃合い、
会場の電光ボードに選手一覧が表示された。

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・清水の面汚し、ブサイク、息をするゴミ 
 山田笑太

・嵐を呼ぶ五才児
 野原しんのすけ

・ハイエナ 
 波野ノリスケ

・精一杯頑張ります
 佐々木茂男

・ブラックホール
 小杉太

・うな重   
 小嶋元太

・やんごとなきお子様
 坂ノ上おじゃる丸

・「無記入」    
 両津勘吉

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・和製マイケル・ジャクソン
 剛田武

・日本一の大馬鹿者
 剛田武

・逆襲のおにぎり人間
 佐藤マサオ

・人類の到達点
 フグ田タラオ

・不死者
 円谷光彦

・サイコパス
 堀川

・野比のび太
 野比のび太

・無間地獄
 中島弘
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関口「ぎゃははははは!! 山田のリングネームマジでやばすぎだろ~」
丸尾「ずばり、池沼には相応しいネーミングでしょう!!」
ブー太郎「おかしいブー」
はまじ「あれ~佐々木の爺さんもいるじゃん!! あいつも出てんのかよ」

たまえ「剛田武って人はシード枠なのかなあ、二人いるよ」
野口「二つ名からして、きっと山田みたいなドギツイぶっさいくなんだろうねぇ・・・クックックックック」

かくして、第一回戦 第一試合が幕を開けた。

       

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Neetsha