Neetel Inside 文芸新都
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九州良いとこ九州いこう!
七つの地獄巡り編

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 今なら12月までスタンプラリーをやっていて5つ以上の地獄を巡ってスタンプを押すと龍が現れて願いを叶えてくれるみたいです。嘘です。なんか記念グッズをくれるみたいで、勿論ぼくは全ての地獄を巡り年末辺りになにが送られてくるのかなぁとわくわくしながら待っているという状況です。嘘ですこれを書き始めた時に思い出しました。
ちなみに鉄輪でなんと読むと思いますか?これ““かんなわ””と読むらしいです。地獄巡りの帰りにタクシーの運ちゃんに対してドヤ顔で「てつわ温泉街へ」って伝えたら半笑いで「““かんなわ””ね」と言われて恥をかきました。難読地名許すまじ……

 あれ?今回は別府温泉じゃないのと思いますが実は別府駅周辺の別府温泉街を筆頭に亀山、鉄輪、柴石、明礬(みょうばん)、堀田、観海寺、浜脇の各温泉街をまとめて別府温泉と呼ぶみたいです。各温泉街の特徴については省略し鉄輪温泉の名所に着目していきたいと思います。

 宿に着いて荷物を置きとりあえず宿近くの神社にお参りに行きます。というのも遠出するときは必ず近くの神社にお参りをするのが旅の日課になっていてこれを怠るとなんか嫌な感じがするんですよね。
ゆっくりゆっくり階段を登ると見えてきました。ところどころ崩れた境内が。大分・熊本は復興支援金がでるほど甚大な被害を受けたというのは記憶に新しくでも遠い世界の出来事のような感覚でしたが、「あぁ、やっぱり被害は相当だったんだな」と改めて痛感しました。
旅の安全を祈願しその場を去ります。

~鬼山地獄~
 一番最初に入ったのはこの鬼山地獄。摂氏97.3度、赤褐色の熱湯がお出迎えをします。ただ鬼山地獄、実は温泉よりもあるものが目立つんです。それは鰐です。感じが読めない?失礼、ワニです。ワニワニパニックの鰐です。冗談じゃないくらいワニが居ます。
というのも鬼山地獄、温泉の熱を利用して一年中ワニの飼育を行っている場所で超巨大なワニの剥製にワニのタマゴ、2016年8月現在はあかちゃんワニの展示も行っています。
残念ながらワニは夜行性というのもあり、ひたすらひなたぼっこしてるか水の中で息を潜めているかしか行動パターンしかないのですが、会社にいいように使われてぼろ雑巾となるまで使いつぶされた社会人の目には日中温かいところでぽけーっとしてる強面の動物は癒しの対象です。まぁよく見ると鼻のあたりにえげつない傷を持ってるワニも居て、こいつらは夜になるとどんな恐ろしい抗争をしているんだと思うわけですが。ていうかキャパオーバーじゃね?ってくらいワニがいるような気もします。大丈夫か?

~かまど地獄~
 二番目はかまど地獄。見所はおじさんによる煙のショー。なんぞやと思いますが温泉の熱を利用した科学ショーで温泉に吹き付けた少量のタバコの煙が大量の湯煙となって我々を囲んでいく。といういかにも健康に悪そうなショーであります。とだけ書いて終わると訴えられそうなんで補足すると、おじさんの合いの手や温泉からモクモクモクと吹き上がる湯煙はみていてものすごく楽しいです。年甲斐もなくはしゃいだ上におじさんが吹きかけた煙を思いっきりうちわであおいで大量の煙をだしてやりました。仙人になった気分です。そのほかにも飲める温泉水を体験。味はしょっぱい。
 足湯でまったりしたあと次の地獄へ向かいます。

~海地獄~
 海地獄という名を冠するにふさわしいくらいみずみずしい青色の地獄が広がって居ます。地獄巡りを決めたきっかけの場所なのでものすごくわくわくしました。それに加えて日本一と自称する大鬼蓮を中心に温泉の熱を利用して蓮を育てて居ます。あいにく満開の蓮の花を見ることは叶いませんでしたが大変満足です。

~鬼石坊主地獄~
 沸騰する泥沼。すごいですね。まるでマグマの如く白濁した泥がボコボコと噴き出す様はそうそう見られる物ではありません。売店や施設の奥の温泉にも入りたかったんですが時間の都合断念です。

~白池地獄~
 ここまでくるとさすがに飽きてきます。というのも流石にここまで近いと同じような成分の温泉が沸いてることもあり白池地獄の広大な白濁した池をみても(これさっきもみたな……)という感じになります。だけど客を飽きさせない工夫をしてきます。なんと、白池地獄では温泉の熱を利用してピラニアやらアロワナやらガーなどを飼っています。残念ながらゆっくりはみれませんでしたが……

~血の池地獄~
 説明する必要がないですね。恐ろしいほど真っ赤です。最後の方に取っておいたのですが血の池以外は見る物がないのが厳しいなぁと。といいつつも血の池を眺めながら足湯でまったり……

~竜巻地獄~
 間欠泉のことです。この竜巻地獄、間欠泉の発生周期が短いというのが特徴で35分間隔で温泉が吹き上がります。なにもないときは本当に穏やかな池なのですがいざ間欠泉が始まると天井の岩をぶちこわさんが如く吹き上がるのはオシュレットみたいで愉快です。例えがサイテーですね。

~番外編・山地獄~
 一言でいうと動物園です。カバ、うさぎ、フラミンゴなどが迎えてくれます。ここでまったり動物と触れあうのもまた一興なのかなと思います。

総括
 先ほども書いたのですがどうしても景観が被るので飽きを感じますがそれならばと+アルファのサービスを提供しているところが素直にいいなぁと思いました。時間があればゆっくり売店を巡り屋台を楽しみたかったなぁという後悔をするほど各地獄の温泉を利用した屋台料理が溢れていたり、鉄輪周辺の景観に目を移せば(免許持ってたらバイクで攻めて見るのもありかなぁ)と思わせるほど広大な自然が広がっています。ただ、やっぱり歩き回ると疲れちゃいますね。一日かけてゆっくり回るのがいいのかなあと。もう一度来たいか?といわれれば次は冬に行きたいと素直に思います。夏場の温泉街、結構暑くてバテバテです。

       

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