Neetel Inside ニートノベル
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奇跡のアイランド
第十五話 Last battle

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 渉達四人は森からみんなの元に帰った。帰り際に会ったキーマの群れが四人を体に乗せて運んでくれた。あのでかい黒霧を倒してくれたお礼なのかもしれない。待機していたみんなの元に戻るとみんなは喜んで迎えてくれた。
 渉達は今全ての黒霧を倒して一息ついている。

「これで全部片付いたかな?」

 渉がそう言う。

 その時ピシッという何かが割れる音が渉の耳に届いた。渉は何気なく顔をその音がした方向に向ける。そこでは空がひび割れていた。空の模様というか空間にひびが入っている。上妻家の皆も驚愕の表情でそのおかしくて不吉なものを見ている。誰もが言葉を無くしていた。
 ひびから黒い指としか認識できないようなものが突き出た。全ての不吉さを発しているが、なぜか黒鍵のようにやけに滑らかに見えた。渉は見ていて苦しくなるくらいおぞましさをそこから感じた。

「黒霧……?」

 誰かが呟いた。

「でもそれにしてはやけにはっきりとした輪郭がある……」

 渉が言った。
 ──黒霧は形を持たないはずだ。しかしあれは?
 渉はその不吉から目を離すことができないそれは渉だけではなかった。

 それに距離感が麻痺しかけているが、渉達がいるところとあの空の次元の裂け目ではだいぶ距離があるはずだ。なのに指が普通の人間サイズの大きさに見えるということはあの黒霧の実寸はとてつもなく大きいということだ。

「うはー。おいおいおい」

 唖然として春秋も空を見上げている。彼も唖然としていた。

「渉。幸いあれはまだ動きを見せない。今のうちに出来ることはした方がいいんじゃないかな」

 神威が冷静に提案する。

 ひびのところの指がゆっくりと動き、空のカーテンをめくるような動作で巨大な腕がこちらの世界に入ってきた。

「気配から察するにこいつで……最後らしい」

 神威が素早く対処しようとしたが渉はこの大きすぎる敵に対して自分達の希望を確認するところから始めなければならなかった。

「ええ。こいつを倒してあなたの世界改編で次元の裂け目を閉じてもらえば……終わりよ」

 藍子が言う。

「正真正銘のラストバトルか」

「だから渉が行動不能になるわけにはいかないわ。渉に何かあったらもう完全に状況を打開することは出来なくなるわ。渉にはその力がある。あなたは失っちゃいけない、最後の砦、最後の弾丸よ」

 藍子が続きを言った。

 空の模様をした壁をめくるようにしてできた大きな次元の裂け目の中に黒霧の顔が確認できた。闇よりも暗い顔をしており、人間に近いのにまるで生気というものがない。渉は骸骨を前にしたような気分になった。目がある位置には虚ろしかない。どこまでいっても、どこまでさらっても光が存在しないであろうということをそれを見た魂を持つ者に理解させる目だった。
 その全長はどれぐらいか分からないが、ドラゴンの二倍は大きいだろうと渉は推察していた。

「そこまで警戒するほどのやつかの。ちょっと儂の火球をおみまいしてやるか!」

 ドラゴンが口を開く前からその逞しい顎の中からは何千度になるのか検討もつかないほど高音の炎が漏れていた。できあがった火球をドラゴンは超巨大黒霧に放った。
 ドォォォン!!!!
 という爆音と輪っか状の煙がおこる。

 放たれた火球が黒霧に迫るのを上妻家の皆と共に渉は見守った。
 火球は超巨大黒霧の腕の肘のあたりに着弾する。炎がいくつにも分かれ散って行き、もくもくと煙が上がる。

 誰も何も喋らず煙が晴れるのを待った。

 押し殺した小さな悲鳴が誰からともなく上がる。
 煙が晴れたそこには、ほとんど無傷のぞっとするほどの黒い腕が変わらずにあった。

「ほぅ」

 ドラゴンが言った。 彼は首の方と体と尾の方で巻いて守るようにみんなを包んでいる。
 彼の口から黒い炎が漏れるのを渉は仰ぎ見た。その炎は今まで使っていた炎よりもランクが上であることが渉には感じられた。その凄まじい力の片鱗を渉は感じた。
 あの黒い炎は、ヤバい。

「(味方でよかったぜ……)」

 内心そう思わずにはいられないほどの威力がそこに秘められている。
 ドラゴンがその黒い炎を放つ。
 今度の黒い炎は火球ではなく、空を埋め尽くす連続的な炎だった。爆音と共に空一面が黒い炎に染まる。

「なんだこりゃ。…終末か?」

 渉は思わず呟いた。それは煉獄的な風景だった。他のみんなもその光景を見ているだけだった。

 その黒炎が目標物に届く直前、

 カパッと超巨大黒霧の口が開いた。

 その口は粘土にただ口という概念をくっつけたようなつたない口だった。
 そこから、死の咆哮が飛び出した。

「ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!」

 大気を揺らす音が音速で皆を叩きつけた。急に体に衝撃が走ったかと思うと、世界がぐるぐると回った。渉は何が起きてるのか全く分からなかった。平衡感覚を失う。視界に何かが断続的に映るがそれが何なのか分からない。

「(みんなだ!)」

 視界に一瞬映るのは愛すべき上妻家の体だった。そう渉が確認したと同時に背中に衝撃が走った。そうかと思う間もなく、 前から何かがぶつかった。誰かの小さなくぐもった声が耳に限りなく近いところから届く。そのぶつかってきた何かに視界が防がれた。 そして次々にサンドバックくらいのものが体にぶつかる感触があった。

 渉は状況を網のように広げた精霊術とコア・ライダーで理解しつつあった。

「(ドラゴンの炎はあの超巨大黒霧の咆哮に打ち負かされたんだ。あの咆哮の波動は勢いがやや衰えたが、こちらまで到達した。そのあと神威が張っていた防御精霊術を破壊し、アリーシャの防御精霊術も破壊し、ようやく勢いが死んだ波動に俺達は吹き飛ばされたんだ)」

 正に一瞬の出来事だった。渉はぞっとした。

「(ドラゴンの炎と神威とアリーシャの術式を打ち破ってなおこの威力なのか……)」

「おっ……重い……」

 上の方でする声。渉達は揃って吹き飛ばされて、ドラゴンの背中に乱暴に受け止められ、皆がそこに折り重なった。

「うーん何が起きたんだ?皆無事か!?」

 春日井が目を瞬かせながら言った。

「俺はもちろん平気だ。皆は?」

 大丈夫だと言うことを伝えるように声の張りすら意識する余裕が渉にはあった。

「うん。なんとか……皆大丈夫?」

 ちょっと離れた所から未来の声がする。

「み、密着しすぎです…………」

 咲夜が大分近くにいるらしい。渉の顔のだいぶ近くにいる咲夜が恥ずかしそうに言った。

「うわあっ誰か私のお尻触った!」

 真歌が声を上げた。

「触るほど大したものじゃないだろ」

 春秋がどこにいるか分からないことを利用して茶化した。

「何ィ」

 しかし春秋にとって不運な事に真歌の鼻先3センチほどのところに春秋もいた。真歌が春秋に気づいた後春秋もこんなすぐ近くに真歌がいることに気づいた。春秋はその甘いマスクをニコぉ~っと思いっきり苦笑いさせた。真歌が思いっきりその苦し紛れの苦笑に頭突きする。

「いってぇぇえ!」

 身悶えする春秋。

「きゃっ……真歌、春秋……あんまり急に動かないでよ……」

 美優があわてた後、苦しそうに言った。

「大丈夫か?」

 春日井が心配そうに美優に呼びかける。

「春秋が悪いですわね」

 黒繭。

「そうですねぇ」

 それに同意する漆。

「ごめん。たぶん触れたのは私……」

 真下が申し訳なさそうに言った。

「なんか呑気だなぁまったく」

 渉は笑いたくなった。

 黒霧は次元の裂け目から徐々にその体を侵入させつつあった。高層ビルほどある体が屹立
 している。超巨大黒霧が何本もある脚を踏み出してきた。その一歩に島が揺れ、みんなが跳ね上がる。渉達は体勢を整えた。ドラゴンの腹のところでみんなが固まり、相談をする。

「最悪の敵ってやつだね……一体あんなやつをどうやって倒せばいいのかな……」

 小夜鳴が超巨大黒霧を見上げながら呟く。
 上妻家のみんなは渉を囲むようにして、あの超巨大黒霧と相対している。

「確かなのは俺達の武器はみんなの団結力ってことさ」

 渉が自分に分かる確かな事を言った。

「そうだね。私達が一丸になって戦えば倒せない敵はないよ!」

 未来が目を希望に輝かせて言った。その未来の意気にみんなは今まで大なり小なり励まされてきた。

「何かやつに弱点はないんだろうか」

 春日井が真っ直ぐに敵から目を離さずに言った。渉の肩に左腕をかけていて、右腕は剣の柄に手をかけている。

「さっきから私は有効な攻撃手段について考えていたが……黒霧に対しては通常の魔物と比べ、物理攻撃より精霊術の方が効きがいいということが戦っていて解った」

 久尊寺博士が言った。それから続けて

「みんなは戦っていて気づいたことはないかね。どんな些細なことでも構わん。真実は我々から隠れるのが上手いが……しかし、どれだけ巧妙に隠そうとしても必ず痕跡を残す。それを捕まえ切れるかどうかがカギなのだ」

 と言った。みんなは弱点が何かフル回転で考えている。

「う~ん……」

 未来がうねる。

「光……」

 アリーシャが唇に指を添えて呟く。皆がアリーシャの方を見る。

「どうしたの?」

 渉が聞く。

「四大精霊の力を借りた攻撃や、私の得意な術式で暴れてやったわけだが……いろいろな攻撃を試して見たが…威力を一番確認できたのはどれも光にまつわる攻撃方法だったと思う。これはどうだろうか」

 この中でもはるかに多い攻撃手段と破壊力を持っているアリーシャだ。

「なるほど……確かに……だから……」

 思い当たるところがあるのか、ううむと漆が頷いている。

「反対に闇に近い力は効果が薄いのだろう」

 神威だ。

「私の精霊術、ファースト・オーブはほとんどやつらには効かなかった。おそらく、いや間違いなく私のファースト・オーブという術式があのおぞましい黒霧に近いからだろう」

 皆が言葉に詰まる。神威のファースト・オーブは自身の周囲を黒い球体の結界で覆う精霊術で、その結界に触れるもの全てを消し飛ばす強大なものだった。それは神威の過去の歴史の中の出来事がきっかけで習得したものだった。神威の人生にもかつて囚人だった時期があった。この精霊術は彼にとって誇れるものではなかった。

「神威があいつらと同じなもんか」

  渉は言いたいことを言った。

「…………まぁ、くそったれ黒霧に闇の力が効かんのなら儂の黒炎がああもあっさり……」

 ドラゴンが喋りながら途中で咳をする。

「……ああなった理由に当てはまるのぅ」

 しぶしぶ、と言った様子でドラゴンは黒霧に黒炎が負けた事実を認める。

「光……か。うん。確かに俺達にふさわしいね。それで行こうと思う」

 渉は皆の顔を見ながら言った。誰も異議はない。

「皆が出来る光の精霊術で黒霧を攻撃してくれ」

「オーケー!」

 春秋が大きく返事をした。みんなも張り切って頷く。コア・ライダーの力で皆はかつてないほどの一体感を得ていた。みんなを包む光は極まりつつあり、五感すら共有できそうなほどだった。

「渉。私が使える精霊術は闇のものだけではない。光のものもある。これを使うことができるのはね、渉達のおかげなんだよ」

 神威が渉に言う。コア・ライダーの効果で光の波が渉達の体を突き抜けたりしている。
 渉は何も言わず腕を差し出した。その腕をゆっくりと、しかし、力強く神威が握る。そして、神威の聖なる力を宿す精霊術、トゥルース・オーブが発動した。白い光が神威を中心にして、球体の形に急速に拡がる。
 神威は普段使えるトゥルース・オーブは半径25mほどの効果範囲だった。しかし神威は今、トゥルース・オーブがどこまでも拡がっていくような感覚になっていた。もちろんコア・ライダーで全員の力がリンクしているからだ。
 その全てを照らす白い光は正しくどこまでも拡がる。超巨大黒霧の体すら全て照らし尽くす。猛烈な光の前に黒霧が払われてゆく。

「ボォオオオオオオオオオオッ!!」

 闇が霧散していく。それに加えて皆は自分達が使える最大級の精霊術を叩き込んで行く。その力はどれもとてつもなく凄まじかった。渉は皆の一気呵成の超弩級の攻撃の発射地点にいながら、わくわくするやら、ほれぼれするやら、といったところだった。超巨大黒霧に確かに攻撃が通じている。もちろん渉もその間何もしなかった訳もなく、自分自身の中と、コア・ライダーで精霊の循環を行っていた。渉はその中で自分がどんどん加速していく意識があった。

 ───もっと、もっと、さらに練り、輝きをませ!加速しろ!誰よりも速く!!

 力の高まりを感じていた。それもそのはずで、渉は光神化をどんどん加速させていったのだ。今や渉は人間と精霊の二つの意識を持っている。半透明の光が全身に帯びるようになった。渉の髪が光神化の影響で、三種の神器の如き、繊細な細工物のように変質した。しかし、髪としての柔らかさも併せ持つ、自然の法則を超越した物質になっていた。
 光神化が完全になり、この瞬間彼は新たな存在と成った。

 その時アリーシャの極大精霊術が黒霧に全弾命中した。全ての元素を含めたアリーシャの四大精霊との奥義だった。上妻家のみんなの奥義の連発により、超巨大黒霧は上半身が完全に吹き飛んでいた。黒い煙と白い煙を立ち上らせながら、完全に超巨大黒霧は動きを停止していた。

 渉は飛翔する。重力を司る精霊を呼ぶことで重力さえも自在に操ることが出来る。

 その時、超巨大黒霧に異変が見受けられた。残った下半身が真っ黒巨大な盆地か、火山地帯のようになっていたのだが、真ん中あたりから間欠泉のように黒い液体状のものが勢いよく吹き出した。

 渉は不可解だった。元から黒霧の行動は全て不可解だった。だから渉は黒霧を理解せずに全てを消し去ろうともしていたのだった。

「渉!やつは逃げる気だ!!」

 アリーシャが遠くから渉に叫んだ。

「ここで逃がしたらまた分裂して、増える。同じことの繰り返しが起こる!」

 久尊寺博士が慌てて言う。ここで逃げられたらまた島に潜伏され、罪もない微精霊は食い荒らされる。

「(───逃がすか!!)」

 渉は硬い意志を放つように空中で大規模な精霊術を展開する。地脈から出た琥珀色の糸が超巨大黒霧に絡み付いて逃がさない。

「「「いっけえええええええええっ!!!」」」

 みんなが声を大にして渉の最後の攻撃に気勢を上げる。
 渉は超巨大黒霧の核に座標指定をして『世界改編』を行った。
 光が闇を照らす。たくさんの方向に拡散している。その光を渉は凝視した。みんなも固唾を飲んで見守っている。
 光はやがて収縮し、上方向に塔のようにそびえる。天まで続くその光は緩やかに細くなっていき、そしてふつっと消えた。そして波動がこの島を中止に拡散した。これで全ての次元の裂け目は閉じた。その瞬間音は消えていた。崩壊の前の一瞬の渦中にみんながいた。

 次の瞬間渉の目の前の超巨大黒霧の下半身は、キラキラと輝く結晶のように砕けて散った。ガラスが砕ける音を何十倍も強めたようなそんな音だった。舞い散る破片を渉は眺めていた。あたりには極大精霊術の連発で起こった微精霊の残滓の光がたゆたっている。その美しい戦場の跡を渉は見下ろす。
 ────終わった………
 渉の頭にそんな想いが浮かぶ。黒霧はこれで完全に殲滅した。時空の裂け目も閉じた。これで黒霧はこの世界に入ってこれない。

 空中でぼんやりとする渉。

「(閉じた………)」

 世界と世界の繋がり、可能性を完全に分断した。
 渉の心の中で元の世界の記憶が綺麗な花火のように強烈に映し出されては消えた。向こうの世界の人達の顔や、景色が次々と浮かんでは消える。あんなにどうでもいいと思い、憎んでも憎みきれなかった人達の事を。あんなにも脱出を願った世界の事を。全ては断ち切られた。否。自らの手で断ち切ったのだった。未来永劫。渉が死ぬまでそのままなのだ。

「(必要なことだったんだ。けど……これで本当に、零なんだ。ああ………)」

 なんだか渉は不意に泣き出したくなった。そこはかとない悲しみが溢れてくる。渉にはそれがなんなのか分からない。とにかく胸の奥から何かがこみ上げてきた。渉は力の制御もろくにせず、ゆっくりと地上に落下していった。顔を両手で覆い、悶えながら。手のひらの下には苦悶の表情が刻まれている。
 ぷつっと、全ては闇に消えたことを徐々に理解していく渉。静けさに包まれたこの場所と相まり、渉は無音の暗闇の中にいるような感覚が少しづつ強くなっていく。

「(……決して降りる事は出来ないノアの方舟…………)」

 涙が手の間から抜けて空中に舞う。結晶となって砕けた黒霧と大量の微精霊の光が雫に反射する。その幻想的な風景の中、精霊にもっとも近づいた少年が落ちてゆく。圧倒的な力の象徴であった光神化は徐々に解けてゆき、ゆっくりと元の渉の姿に戻っていく。
 光神化が解けて行く最中、意識はどんどん内面の闇に落ちていった。

 地面に着いた渉はそのまましゃがみこんだ。 渉の姿は完全に元の姿に戻っていた。 しゃがみこんで額をひじに乗せ、膝と膝の間に埋めた。まるでかくれんぼの鬼の役の子供のようだった。体は震え、 涙を流した。ぶるぶる、ぶるぶると震えた。誰よりも強い力を持つ者とは思えない姿だった。
 彼は幼子のように縮こまった。 そこでは一人の子供の泣き声だけが響いていた。

「渉」

 くっきりと闇に浮かぶ光の声。それが自分にかけられたものだということを受け入れられないまま、すがるように顔を上げる。そこにはみんながいた。父さんと母さんそして家族達がいた。闇に光が差し込んだ。
 渉は手を引かれて立ち上がり、みんなの胸に飛び込んだ。
 そして枯れてしまうんゃないかと思うくらいに涙を流した。渉はなにか支離滅裂なことも喚いた。
 みんなはその全部を受け止め、受け入れていた。
 渉は泣き続けた。

       

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Neetsha