翼の少女たちは隙だらけのデルタの背中に向かい、攻撃を仕掛けようとする。しかしそれはデルタの予想通りだった。
 センサーで後ろの様子を見ていた彼女は、アキレス腱あたりの装甲を展開すると、そこから小型レーザー砲を展開すると、発射し、後ろにいた敵をけん制する。決してそれで敵を殺すつもりなどない
 実は胸のレーザーガトリングは長時間連射がきかない。ある程度撃ったら冷却しなければならない。
 それまでの間、撃てれば十分なのだ。


 せいぜい一分から二分と言ったところだろう。
 デルタの目論見は見事成功した。
 ガトリングガンの連射で相当の数の翼の少女を始末することができた。火力は高いがその代償は大きい、煙幕かと見まがうほどの量の蒸気が吐き出される。全身の機能が微妙に低下していくのが分かる。
 体内に熱が思いのほか溜まっているらしい。
 このままでは戦闘に支障が出てしまう。
 しかしそれも、作戦の内だった。
 デルタの目の前に朱鷺が降り立ち、話しかける。


 「よくやった、任せろ」
 「ありがト、回復するまで待ってテ」
 「お安い御用さ」


 そう言って七節棍をクルクルと回す朱鷺
 翼の少女たちはその姿を見て警戒し、ピタリと動きを止める。
 朱鷺はその隙をつくことにすると、地面を蹴って飛び出しすと、一番手近の翼の少女の腹部に棍の先を突き刺す。ズッと一気に突き抜けると、少女の背中からニョキっと棍の頭が覗く。
 人の体を突く感覚もすっかり慣れた。


 何の躊躇もなく、腕を振るうとそのまま翼の少女の体を二つに割いた
 グチャリという嫌な音と共に翼の少女は真っ二つになり、左右分かれて地面に倒れていく。内臓が噴水のように噴出される。見るからにグロテスクな光景だが、何の感傷も抱くことなく朱鷺は淡々と動く。
 死体から目を逸らすと、両手に棍を握り、さっき殺した奴の両隣にいた少女を突き殺した。
 あっさりと攻撃は成功するも、残った翼の少女は動くと、攻撃した姿勢でピタリと止まっていた朱鷺に向かって刀を振り下ろそうとする。
 だが、その攻撃は不発に終わることとなった。
 麗装の袖から大量の式神を吐き出すと、それでおそって来た翼の少女の動きを封じた。


 「甘いな」


 朱鷺はその一言共に体を大きく動かすと、足を振るい、棍を振るい翼の少女たちを蹴散らしていった。
 まるで羽虫のように少女たちは引き裂かれ、貫かれ殺されていく。
 その間にデルタは冷却を終了させ、戦線に復帰する。
 傍目でそれを見て、コクンと頷いた朱鷺は一旦後ろに下がり、七節棍を構えなおすと今度は何の躊躇もなく少女の群れの中へと突っ込んでいった。デルタもそれを見ると、あとにつき、少女たちに向かって一斉にレーザーを放っていった。