墓標 その①



 あの日の戦闘から一日が経過した。
 その日、マリアは達也と共にヘリコプターに乗って空を移動していた。運転しているのが達也で、後ろに座っているのがマリア。何となく居心地の悪さを感じながらも、初めての空の旅を楽しんでいた。
 どうしてこんなことになったのか


 事の発端は今日の朝のことだった
 朝食を食べ終わったマリアがブラブラと研究所内部を歩いていると、偶然達也の姿を見かけたのだ。彼は何やら慌ただし気にエレベーターの方に向かって行っていた。
 廊下で行き違いになったので、マリアが脇にそれて道を譲ったところで、達也に目をつけられた。


 「マリア、暇か?」
 「え? 今日は出撃ありませんよね?」
 「ない」
 「なら暇です」
 「よし、ならついてこい」
 「え? えぇ!?」
 「早く来い」
 「え、ちょ……待ってくださいよ!!」


 カツカツと先に行く達也を必死に追いかけていく。
 その後、二人そろってエレベーターで屋上まで行き、そこに用意されていたヘリコプターに乗り込んだのだ。

 少し心配になりながらも、遠くに見える地上を飽きることなく眺める。
 達也は一心不乱に操縦桿を握りながら、エンジン音が響く中、大声を上げてマリアに話しかける。


 「どうだ。調子は」
 「すごいですね。これ」
 「魔法少女には負けるがな」


 マリアはどうにも気になっていたことが一つあったので、一度ガラスから目を逸らすと達也の方を向いて話しかける。


 「で、どこに行くんです!!」
 「それはついてからのお楽しみだ」
 「え……」


 なんだか嫌な予感のするマリアだった。