「……私は」
 「え?」
 「………………私は…………私は………私は……っ!!!!」
 「何でも言えよ、聞いてやるから」
 「……私はッ!!!」

 何か堪えきれないものが胸の内からあふれてきて
 アリヤは叫んでいた。
 しかし、なんといえばいいのか分からなかった。

 代わりと言っては何だが、両手に刀を顕現するとそれを構えた。
 詩音もそれに合わせて両手に氷の剣を生やして姿勢を整える。


 「…………」
 「いいよ、来いよ。受け止めてやるからよ」


 その言葉をきっかけに二人は動いた。
 アリヤと詩音は同時に地面を蹴ると、まっすぐ突っ込んでいく。顔をしっかりと上げて、相手のことをジッと睨み付ける。

 もう二人は
 言葉で分かり合うことはできないのだ。
 
 何となく、お互いに察していた。これが最後になるだろうと
 詩音は上半身を守るように氷の剣を顔の前でクロスさせたまま進む。対するアリヤはいつでも攻撃を仕掛けられるように、両手を広げた姿勢で刀を構えている。はっきりと対照的な二人
 あとはどちらが先に攻撃を仕掛けるか

 この調子で行けば一秒もかからずにお互いの間合いに入る。

 そんな二人の勝敗を分けたのは、能力の差だった。