困惑しているとデルタが小さな声で呟いた。


 「あなたハ?」
 「え……マリア」
 「そウ、あなたが実験体三号ネ」
 「え?」
 「まぁいいワ………ここは任せテ」


 そう言ってデルタは敵の方を見る。
 すると残った少女たちが大挙して押し寄せてくるのが分かった。
 だが、デルタは慌てない。着ている服のチャックを開くと、勢いよくそれを脱ぎ捨てる。すると真っ白な肌をした美しい上半身がむき出しになる。


 「えっ!!」


 驚いた声を上げるマリア
 それとは対照的にユウキは落ち着き払っている。
 慌てて声をかけると尋ねる。


 「ねぇ!! 何で裸に!? あなたも何か力を持っているの!?」
 「うん、ちょっと待ってテ」


 そういうと同時にデルタの体に異変が起きた。
 上半身にまるでノイズのような物が走ったかと思うと、ゆっくりと肌が消えていったのだ。すると銀色の肌が姿を見せる、むき出しになっている上半身すべてが機械でできていることが分かった。
 彼女は両腕を上げると、腕部装甲を展開する。
 そうするとそこからレーザーの銃口いくつか姿を見せる。デルタはその作業と並行して大量の敵をロックオンした。これで絶対に外さない。


 「さようなラ」


 そう呟くと一斉に発射する。
 ビュッという独特な発射音がして、赤い色をした熱線が宙を舞う。それらは空中で曲がると、狙いをつけていた敵たちに向かう。彼女たちはそれらに気が付いて逃げようとするが、間に合わなかった。
 ジュッという音がして、レーザーが正確に急所を突き抜けていく。
 絶望少女は「ヒギィィィィィィィィィィィィィィィ!!!」という叫び声をあげ、肉体が崩壊するとベチャリと地面に倒れ込む。翼の少女たちは、なにも発することなく死亡すると、肉体を粒子と化して消えていく。
 あっという間に敵の群れが消滅する。
 デルタは舞い散る粒子の中、無表情で立ち尽くす。突然、背中の装甲がバシュッという音をたてて開くと、白い蒸気のようなものを吹き出し始める。体内に熱が溜まりすぎたので排熱しているのだ。