決着 その①



 この瞬間
 これがマリアの待ちわびていたものだった。
 理由は分からないが、原初の魔法少女は自分にとどめを刺すことを止めた。剣を振り上げたまま、銅像のように動きを止めた。自分を拘束するだけに飽き足らず、全身硬化してしまったのかもしれに。
 だが、すぐにそんな場な考えは吹き飛んでいく。

 これだ。
 これさえあれば勝てる。

 マリアはキッと原初の魔法少女のことを睨み付けると、叫んだ。


 「止まれぇ!!!!」


 時間が止まる。
 元から動いていなかった原初の魔法少女の姿からはそれを察することはできないが、周囲の物は確かに静止していた。もうすっかりこの無音の世界にも慣れた。今、マリアしか、動くことができない。
 彼女は何とかこの拘束を解けないかと体をグネグネと動かしてみる。
 だがうまくいかない。
 時間は有限だ。
 マリアはさっさと見切ると、別の手段をとることにする。
 「…………」
 原初の魔法少女の背後の空間
 そこに狙いをつけると、瞬間移動能力を発動する。

 刹那
 マリアは原初の魔法少女の背中をとることに成功した。

 無防備な背中
 彼女は自分が後ろにいることにも気がついていない。いや、気がつくことができない。

 マリアは背中にピッタリと張り付くように移動する。
 そして、左掌に魔力を集中すると叫んだ。


 「これで!! 終わりだぁぁぁぁぁ!!!」