「なんで……」


 誰に向けて放たれたのかもわからない呟きがこぼれる。

 その瞬間
 マリアの全身――主に上半身――をレーザーが突き抜けていった。腕を、胸を、足を、腰を強烈な痛みと身が焦げる熱が襲い来る。だが、それらは即座に感じられたわけではなく、一拍遅れてからマリアを苛んだ。
 さっきまでの魔力吸収とは違い、あっさりと過ぎ去っていく鋭い痛みだった。
 それが体の痛みなのか、心の痛みなのか
 マリアにははっきりと区別がつかなかった。


 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


 いきなりの攻撃と、苦痛に
 マリアは堪えきることができなかった。


 何だこれは!
 何だこれは!!
 何だこれは!!!


 何が起きた!
 何が起きた!!
 何が起きた!!!


 マリアは完全に混乱していた。
 混乱しながら地面に転がると、そのままもだえ苦しむ。傷跡から大量の血液がこぼれると、周囲の地面を真っ赤に染めていく。どういう訳か分からないが、致命傷こそなかったものの、重症であることには変わりない。
 また、なぜか傷が修復されなかった。
 この程度の負傷なら一分もかからず再生するはず。
 ところが今日に限って、その傷跡から粒子が吐き出されるだけで何も変わらなかった。