研究所 その③



 マリアが呆然としている間に、達也は話を続けた。


 「いいか、君は原初の魔法少女を殺せるように作ってある」
 「…………」
 「だが君はまだ能力を完全に扱いきれていない、その理由は二つある」
 「……なによ」
 「一つは君に魔力を供給することができていないということ、もう一つは能力が完全に定着していないのだ」
 「……そうなの?」
 「だから、今から君にある存在のコアと接続させてもらう」
 「好きにしたら?」


 すっかり投げやりになってしまったマリア
 達也は席を立つと後ろにある出入り口に向かうと、扉を開ける。そしてマリアの後ろ姿を見ると冷たい声で命令した。


 「こっちに来い」
 「え……?」
 「これから君を戦えるようにする。こっちに来い」
 「拒否したら?」
 「大したことはない。補給ができずに魔力切れで死ぬだけだ」
 「…………分かった。ついて行く」


 マリアは達也の言う通りにするのは屈辱的だったが、死ぬのは嫌なのでついて行くことにした。デルタとユウキの二人も、マリアの後をついて行く。長い廊下を進み、エレベーターのあるところに向かって行く。
 その間にも、達也は話を続ける。
 まるで時間が惜しいかのようだった。


 「この研究所にいるのは、マリアとユウキ、デルタ。あとは三人の魔法少女だけだ」
 「三人?」


 正確に言うとここから数百m離れたところにあるジャミング施設の防衛に努めている、今はそこから離れて翼の少女の大群の殲滅に向かっている」


 「……その人たち、強いの?」
 「あぁ、強い」


 きっぱりとそう言い切った。


 その姿から、達也が彼女たちを信頼しているであろうことがうかがえた。