おそらく彼女の戦いっぷりを見た人間はみな同じ感想を抱いたのだろう。

 百花繚乱

 一騎当千

 それ以外にぴったりな言葉など、この世のどこにもないように思われた。

 結局、彼女一人でほとんどの敵を倒したのではないのだろうか

 一時間もしないうちにアリーナは制圧された。
 魔法少女たちはすっかり何も無くなったアリーナの中心に集まって、地面に座り、魔力を回復していった。マリアと詩音、デルタは勝利の余韻に浸って喜び合い、ユウキはその姿を優しい目で見ていた。フレイヤと朱鷺はぼそぼそと何か相談していた。
 どうやらフレイヤと朱鷺は無線機を使って達也と連絡を取っていたらしい。
 話が終わってから、フレイヤは全員の注目を集めると話を聞くように促した。


 「いい、撤退命令が出るまでここに待機するように言われたわ」
 「マジ!? 何でだよ」
 「敵の数が少ないことが気にかかっているらしくってね、国連軍が来て安全が確保できるまで待機らしいわ」
 「そういうことなら仕方ないネ」
 「……嫌だな……」
 「そうだな、ここには何もねぇじゃんか、つまらねぇな」


 詩音とマリアのぼやく声
 しかし、フレイヤは完全に無視した。


 「という訳だから、ごめんね」
 「私は構わん」
 「フレイヤさんが言うならしょうがねぇな、マリア」
 「そうだね、ユウキ」
 「分かりましタ」
 「チッ……ひと眠りでもしようかな」


 思い思いのセリフを吐いて、地面に座ったままくつろぎ始める。
 中々、平和な時間だった。


 マリアは空を見上げながらふと思った。
 結局国連軍が来る前に終わってしまった。
 それはいいことなのか、マリアには判断しかねた。