Neetel Inside ニートノベル
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食欲、性欲、性欲
1話 鬼畜メイド 12/13

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チュパッ、チュパ…。
 薄暗い部屋に水音が響く。僕はベッドで仰向けになり、女にされるがままになっていた。
 目隠しの隙から薄く視界が開ける。メイド服を着た小柄な女が、僕の乳首を舐めながら、体を愛撫する。
 胸から始まり、わきの下を通り、ペニスを素通りして、太股の外側へ。
 その小さな手が太股の内側に触れた瞬間、ペニスがビクッと反応する。
 射精したかと疑うほどの衝撃だった。だが何とか耐えている。
 クスリ、と女が笑う。小顔で鼻筋が通っているが、どこか愛嬌のある顔だ。
 黒髪のショートで、瞳が黒くて大きい。妖艶な表情が伺える。
「無様なものですね。この程度触られたくらいでびくびくと反応して」
何か気の利いた返事をしようとして唸り声をあげてしまう。僕は快楽に我を忘れている。
「はあ・・・。言葉も出せないようですね私もそろそろ退屈してきたところです。さっさとイカせてやりましょう」
僕の体を撫でる動きをやめ、ギュッとペニスを握り締めた。
どう見ても必要以上の力だった。勃起していたとはいえ僕のペニスは身の危険を感じ、陰嚢の辺りを冷たいものが掠める。
メイド女はそのままの力でゴシゴシとしごくが、当然そんなものは気持ちよくない。
僕の息子が収縮しそうなのを見てメイドはまたため息をつく。
「仕方ないですね」女はどこからか醜いピンク色のゴム状の物体を取り出す。
僕は絶望した。「おい」
「なんでしょう?」
「まさかその…オナホでやろうっていうのか」
「ええ、そうです。貴方のような豚にはこれでも贅沢なものです」
「そんな…」
僕は力なく声を出す。
「あらあら、小さな息子さんがますます縮んでしまいましたね。仕方がありません」
彼女は僕の目隠しを外し、ゆっくりと自らの服に手をかける。1枚1枚と脱ぎ、最後にブラを外すと、そこには赤ん坊のようにシミ一つない、なめらかで美しい、白い肌が見えた。
ああ、と僕は心の中で呟いた。なんて美しいんだろう。
彼女の体は端的にいえば貧相なものだったが、穢れの無い肌とあいまって起伏の無い胸は聖書に出てくる天使のようにも思えた。そういう神々しい心の洗われるような気持ちとは裏腹に、僕の息子は未だかつてないほどに力強く屹立していた。
「フン…」
彼女は汚物でも見るような冷たい目で僕を見下ろした。
今までの演技がかった様子とは違う。
心底見下している視線だった。
それでも僕の息子は制御不能である。その視線でますます硬さを増したようだった。
彼女がオナホにローションを垂らす。横から見る彼女の胸は美しかった。
平らな肌に舞い降りた2つの突起が、何か尊いものを主張しているかに思えた。

そこから先は何も覚えていない。ただ液状のものを股間に刺されて、力なく射精したのだろうことは想像に難くない。

・・・

「おつかれさまでーす」
僕はカメラ、演出などのスタッフに挨拶をして現場を出た。
今日はアングラのAVの撮影だったのだ。テーマは何だったか?マゾ向けだったか、主従ものだったか。
あるいはロリコン向け?いずれにせよ撮影前の不安は吹き飛ばされた。なんと行っても滞りなく勃起し、射精できた。僕は久々にいい仕事をしたな、などと満足していた。
「お疲れ様です」
扉を出たところで今日の女優、早乙女隼に出迎えられた。
薄化粧で普段着の彼女は撮影中とは違った魅力的な女性に思えた。
背が低いし胸も薄いはずなのに。僕はロリコンの気があるのだろうか?
「どうしましょっか。その辺のファミレスでいいですか?」
ぼんやりしていると彼女に問いかけられた。
「あ、はい。そうですね。たしか駅前にあったと思うので」

彼女はもぐもぐとピザを口に運んでいる。ちなみに二枚目だし、さっきはハンバーグとライスのセットを食べていた。
「よく食べるんですね」
「あ、はい。すみません。見苦しかったですか?」
「いえいえ。沢山食べる人は見ていて気持ちがいいです」
彼女ははにかむ。「ありがとうございます」
「隼さんは、学生?」
「うーん。そうですね。年齢的にはそうですけど」
彼女は語尾をあいまいにする。
「谷村さんは何してらっしゃるんですか?」
「俺は一応、ミュージシャンを目指してるよ」
「おー。すごいですね。夢追い人」
「そんないいもんじゃないよ。たまにライブとかはするけど、ファンも少ないし。メインはフリーター」
「今日のこれもですか?」
「いや、初めてなんだけど。隼さんみたいな人とできて嬉しかったな」
僕はいつになく素直に話していた。早乙女隼には人を気楽にさせる何かを持っているのかもしれない。
あるいは、単に2人でエロいことをした後だから、秘密を共有しているような感覚に陥っているのか。
「ええ。私もよかったです。谷村さんってロリコンなんですか?」
危うく飲んでいたコーヒーを吹くところだった。
「いや、違うけど。今日のでちょっと自信がなくなったかな」
ふふふ、と笑う。「何か恥ずかしいけど面白かったですね」
「そうそう。何か演劇でもやってる気分」
「そうでした?私は正直、自分の中にエスっぽいところがあったんだなあって」
「なるほど。確かに演技だけじゃない、本気っぽい場面もありました」
「えっ。それは自覚なかったですね・・・」
彼女が赤面する。なるほど、自分の妹とでも話しているような安心感だ。
「あの、ちょっとつかぬことをお伺いしますけど」
「続き、ですか?」
「え?」僕はあっけに取られる。
「あ、すみません。何でした?」
「続き。そうですね。ハンパなところだったんで、最後までしたいなって思って」
「いいですよ」
彼女は快活に笑った。

       

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