Neetel Inside ベータマガジン
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ミシュガルド合同調査報告所3
秘密結社【アーダマレ】

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 成立の背景は不明、発祥は甲皇国とされる秘密結社。
 「血の滴る半々で赤と緑のハートを半分に切ったはさみ」がシンボル。
 これは亜人と人間が心臓を分け合う様子を描いたものという説が有力。

 『「平等」「公平」「平凡」を謳い、人間も亜人も同じ尊い命を持つ兄弟であり、両者は手を取り合って融和するべし』という一見(夢見がちな)平和主義集団のような理念を掲げるが、その正体は亜人をターゲットにした世にもおぞましいテロリスト集団である。

 彼らは最終目標の世界平和の為には「全ての命が平等・公平・平凡」になる必要があると考え、主な活動として『亜人の種族的特徴を切断する』。(角、尾、羽等)

 切断部位は「人間と同じになるまで全てを切除することが望ましい」とされ、彼らは殺人が目的ではない為、可能な限り外科手術的な方法で切除は行われる他、生命維持に重大な問題を起こす部位には手を加えない。
 犯罪活動は窃盗、拉致、情報操作、小~中規模の破壊工作等であり、同じ過激派認定を受けたテロリストのエルカイダよりも隠密性に特化しているとされる。
 無論、非戦闘員を警護する戦闘要員がいないわけではないが、比較的殺人を避ける傾向が見られる。

 これは無差別であり、ターゲットが同志であるかは関係無い。厳重にして周到な下調べからの闇や混乱に乗じた拉致が手口であり、被害者は回収が難しいとなると丁重に手当てされた上で放置されることもあるが、大半は彼らの隠されたコミュニュティに連れ去られる。
 構成員の大部分は人間だが、自らの種族的特徴を削ぎ落とした亜人も在籍しているとされる。共同体の結束は堅く、その血生臭く猟奇的な犯行内容に関わらず、仲間同士は過去の一切に関わらず差別されず、組織的にも精神的にも強い相互補助関係を築く。
 意外なことに、平素は路上生活者や戦災孤児を多く抱える孤児院等の生活に困窮する人々に、多額の寄付やゲリラ的な炊き出しといった慈善活動や小さな人助けを行っており、これは過激派認定を受ける前も後も変わらない。

 当然ながらエルカイダとは不倶戴天の敵であり、構成員同士の散発的な衝突を繰り返しながら一触即発の関係が続いている。

 甲皇国は長くこの一見人間には無害の秘密結社の殲滅に消極的だったが、重要機密や特殊収集品に手をつけられていたことが判明、本格的に内通者狩りに動くも、出資者不明のまま、未だ全ての内通者を駆逐し尽せたとは断言できない。
 丙家は勿論のこと、亜人との融和路線を唱える乙家のこともまた「丙家を増長させた悪」として敵視しており、乙家の一部派閥も「丙家が反融和プロパガンダの為に組織した工作員」と疑い、受動的ながらも敵対している為、皮肉にもアーダマレの存在が少なからず融和への試みに亀裂を入れる結果となっている。

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