Neetel Inside ベータマガジン
表紙

ミシュガルド聖典~致~
続/ハルドゥと食人族

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左足の蜂窩織炎に犯され、壊死寸前にあった俺の左足は治りつつあった。 あれから何日経ったのだろう? 月は少なくとも20回は見たような気がする。もう1カ月は経過しているだろう。正直言って居心地はかなり良い。正直、SHWで我が子と暮らしていた時より衛生的にも文明的にもかなり劣るが、改築のお陰か少しは綺麗になった。ヴィンセントから教えてもらったムクロジの木の実は洗剤代わりになるし、それを使って家の隅々を消毒した。ヴィンセントも面倒くさいと愚痴をこぼしていたが、終われば清潔感溢れる我が家の出来に溜め息をついて喜んでいた。

だが、ミランダはせっかくつけた臭いを消されたのが嫌だったのか 自分の部屋のあちこちに自分の唾液や・・・性液を塗りたくっていた。さらに、最近ミランダの猛烈アピールが激しさを増していた。
俺を見るなり、上目遣いでM字開脚をして自身の・・・マ・・・いや、霰もない姿を晒してくる。無視をすれば何と目の前で小陰唇をつまんで、指で弄んでくるのだ。
「んうっ・・・っ うっ・・・ぁっ・・・・・・うっ!!」
妖艶な声をあげ、快楽で目を閉じつつ、時折ミランダは俺を見つめてくる。学者である前に、俺も男だ。たとえ50手前のしなびたオヤジでも、こんな光景を見せられたらエレクチオンの一つや二つはしてしまう。男としての悲しい性だ。
最初のうちは妻や娘のことを思い出し、理性で思いとどまっていた。だが、最近ではもう見ずにはいられなくなっていた。気がつけば、1分ほど見入ってしまい、危うくミランダに我がサオをしゃぶられそうになったことがある。乳牛はミルクを出さないと乳房からミルクが滴り落ち、乳袋が腫れて痛いと言うが、まさに同じだ。下品ではあるが、我がサオは木の棒のように硬く腫れ上がり、先端からは我慢汁が滲み出ている。金玉が破裂するかと思う程のズキズキした鈍痛と腹部と腰まわりに襲いかかるキュンキュンと締めつけられる快楽が混ざった痛みが鼓動のように押し寄せ、俺の性欲も我慢・・・我慢汁の臨界点だった。何せ、このミシュガルドに来てから全くセックスも性処理もしていない。何せ、繁殖よりも食事と睡眠が優先される過酷な状況だったのだから。今は、ある程度の生活基盤も築けたし、子供の一人や二人作っても困らない状況だ。正直、股間は今にもはちきれそうで激痛だった。俺は気が付けば、ミランダを押し倒していた。
「調子に乗りやがって・・・!」
もう、どうなってもいい。俺は我がサオをズボン越しに彼女の足に張り付け、彼女の上に覆い被さる。
「おまえが悪いんだぞ・・・くそっ! おまえが挑発なんかするからだ!」
自分が悪いわけじゃないと必死に言い聞かせるかのように俺はミランダに向かって言い放つ。
「あ・・・う~~~っ」
嬉しそうな声をあげ、ミランダは半目で俺を見つめながらズボンを脱がしてきた。そして、反り返った我がサオを彼女の足にひとまず待機させる。
ひとまず彼女のおいしそうなおっぱいに手をかける。しなびたジジイの俺でもまだオスとしては枯れていないようだ。頭はただひたすら目の前のおっぱいしかない。かつて悪友に連れて行かれた売春宿での一夜のように俺はおっぱいにむしゃぶりついた。
「はぁっ・・・はぁっ」
耳元を胸にうずめ、心臓の鼓動を聞く。
(ああ、本当に落ち着く・・・)
俺は貪欲ながらも冷静ではあった。だが、今のこの行為をやめるという選択肢はなかった。どうやって、この女を懲らしめてやろうかと考えていた。
「ちきしょう・・・こんなッ!! エロッい身体で誘惑してきやがッて!! くそっ!!」
胸から顔を離し、彼女の顔をまじまじと見つめながら怒鳴りつけるかのように俺は言う。
「いいか!! 本当にッ 襲うからな!!
襲うからな!!」
この期に及んで何度も確認をとりながら、俺はミランダに問い詰めるかのように言った。
「くぅ~~~っ」
俺を嘲笑うかのようにミランダは見つめてきた。
あぁ~ もうどうなってもいい。どうせ、もうおうちになんて帰れやしないんだ。面倒見の良い友人と俺のことが好きで誘惑までしてくれる女の居る新天地に腰を下ろして何が悪い?

祖国に見捨てられ、甲皇国に売られ、奴隷のように働かされて、爆死した親友を救うことも出来なかった。今更、娘にどんな顔をして会えばいいのだ?もういいだろう。ここでミランダと新しい家庭を作ろう。子供の一人や二人作って暮らして、荒んだ心を癒やしたい。ミランダの唇に食らいつき、舌をむさぼりながら、俺はそんなことを考えていた。
「ん~~~っ んっ んっ」
ミランダはひたすら喘ぎながらも俺を誘うのを忘れない。
「はぁっ はぁっ はあっ」
俺はミランダと口づけを交わしていたが、もうこの胸のたぎりを抑えることは出来なかった。
密着していた上体を起こし、身を屈めながら自分のサオを改めて見つめる。
我ながらこんなにいきり立つのかと思うほどそれは隆起していた。黒兎人族ほどではないが、50手前のオヤジにしては上出来だろう。まだ俺にも辛うじて雄としての力が残っていたかと感心する。ああ、くそ。
もういいだろう。

「いれるからな・・・いれるからな!」
確認しながらも 俺はサオをミランダの中に差し込み、彼女を抱きしめる。気持ちいい。久々の温もりだ。妻を亡くしてから、たった一人で娘を育てて久しく女など抱いていなかった。去勢された犬のように情けない人生に正直辟易していた。雄として自信のない情けない人生もここで終わるような気がする。顔と胸に押し寄せる温もりに俺は飲まれていった。






「とと様・・・」

「とと様は小生を見捨てたの?」


「小生は要らない子だから
新しく子供つくるの・・・? とと様。」







気がつくと、俺はミランダに差し込んでいた自身のサオを引っこ抜いていた。故郷に残してきたあの娘の声が 娘の泣いた顔が俺の心を現実に引き戻した。ミランダから離れると俺はすぐさま、部屋の隅へと退避した。



「あ~~~~~~~~~!!!」
俺は手のひらに諸悪の根源をぶちまけた。
まるで、粗相をした子供が自らを罰するように。
「くッ・・・うッ!!ああッ!!」
腹へと襲い掛かる快楽の嵐の中、指の合間から白く濁った液体が零れ落ちる。

「はぁっ はぁっ はぁっ・・・」
あの娘をないがしろにして俺は・・・次の人生を考えていた。何があっても守ると誓ったあの決意をないがしろにし、俺は父親を放棄した。娘のハレリアのことを諦め、ただ欲望のまま流された。
「ちきしょうッッ!!!!!!」
手のひらにぶちまけられた自身の欲望の塊を俺は床に叩きつけた。

グチョ

鈍い音が耳にこびりつく。
真っ白なシチューのようにねばねばとしたスライム状のそれは俺の醜さが具現化したかのように床の上で俺を見上げていた。

「う~~~ うぁあっ・・・ああ“ ああ~っ!!」
大切な娘を見捨てた自分が許せなかった。
娘との温かい日々が俺を責める。この手に抱いたあの娘の温もりを俺は欲望で汚してしまったのだ。自己嫌悪で頭を抱えながら、俺は泣き叫んだ。

       

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