No3「死神星人を倒せ」

一撃。
何かが空間を横切ったと感じた次の瞬間、空を飛んでいた攻撃ヘリの編隊が横一文字に次々と両断された。
次いでもう一撃。
今度は地上から放たれた戦車砲弾が真っ二つになり、空中で爆発していく。
更に一撃、一撃、一撃…。
ものの数分で人類の誇る最新兵器群はなすすべなく切り裂かれ、殲滅された。
宇宙から地球侵略にやってきた侵略星人、スコール星人の仕業である。
突然何の前触れもなく地上に現れたその巨大な星人は、正体不明の斬撃兵器を用いて地上の都市を次々と破壊していた。

破壊の限りを尽くすスコール星人を倒すため、天空の彼方から人類に救援が現れる。
宇宙道徳に従い、地球と人類文明を守る、白い胴着を着た宇宙の空手家、「カラテレンビクトリー」だ。
地上に降りたち、スコール星人に構えをとるカラテレンビクトリー。
だが、星人はビクトリーの姿を認めると、陽炎のように揺ぎ、消えてしまった。

その後も星人は神出鬼没に世界各地に現れて都市を蹂躙し、カラテレンビクトリーが応戦に現れると消える事を繰り返していく。
世界各国は協力してスコール星人に対抗しようとするも、通常兵器も化学兵器も通じず、核兵器を瞬間移動で回避する星人にはなすすべがない。
無慈悲で圧倒的な力を持ち、人間の骨格に似た体を布で覆っているその外観から、スコール星人はいつしか死神星人と呼ばれ、世界の人々に恐れられた。

何度向かっていっても星人に逃げられるカラテレンビクトリーは、新たな技を編みださんと特訓を開始する。
星人が敵を認識して瞬間移動で消えるために力を溜めるわずかな時間、その一瞬の隙に星人を攻撃する特訓だ。
ビクトリーが現れなくなった事で星人による被害が増していく事に焦りを感じ乍らも、徐々に新必殺技を形にしていくビクトリー。
しかし、星人はビクトリーが何かしらの準備をしている事を察し、ビクトリーを挑発すべく日本の原子力発電所に現れた。
迎え撃つ自衛隊を蹴散らし、原子炉に迫るスコール星人。

やむおえず特訓をやめてスコール星人に立ち向かうビクトリー。
だが、8割がた新技を完成させていたビクトリーは星人の元に向かう道中で技を完成させる事に成功する。
それは全てのエネルギーを自身の体を加速させる事に割り振った超高速の体当たりだ。
全エネルギーを使った体当たり攻撃は見事にスコール星人にさく裂し、その体を粉々に打ち砕いて爆発させる。
体当たりのダメージを受けてよろめきながらも爆発する星人を背に立ちあがるカラテレンビクトリー。
宇宙から来た死神が粉砕され、勝利の女神がほほ笑んだ瞬間だった。