Neetel Inside 文芸新都
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僕たちは恋してない
Four Feelings For you(あとがき)

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 まずは、ここに目を通している貴方が完読してくださっていると信じて。
 ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
 いつも通りのセリフになってしまいますが、読んでコメントを残してくださった方のおかげで、ここまでやれたという感じです。
 前作『Child play』にも増して不定期な更新速度。実に二年以上という連載期間。ここまでこの話に付き合ってもらったことに、本当に感謝してもしきれません。
 以下、いつもの通り作品についての作者の津々浦々になります。解説というほど大層なものじゃありませんが、作者の自己満独り言でネタバレ全開ですので、変な後付けが入るのが嫌な方は読むのを控えることをお勧めしておきます。
















 『Child play(以下Cp)』が内容が決まっていて難産だったのに比べて、今回の『Four Feelings For you(以下FFFy)』は内容がまるで決まっていなくて難産でした。
 その辺りに関しては、モロに更新頻度に響いていただけあってもう申し訳ありませんとしか言えません。
 ストーリーよりも難産だったのがむしろキャラクターで、女性陣に関しては開始前から終了までほとんど想定していた通りのキャラクターで進行することができたんですが、問題は男性陣。何を隠そう、ハルを屋上に呼びつける辺りまでシュウのキャラが全然掴めていなくて、どう話に絡ませればいいのかそこでようやく見えてきたくらいでした。
 それが終わってしまえばなんか主人公みたいな立ち位置になっているんですから、物語というのは分からないものです。
 ……などと他人事のように言いましたが、それもこれも全部、『幼馴染二人×二組のカルテットもの』というコンセプト『だけ』決めて始めてしまったのが原因でした。それが理由ですぐに行き詰まり、Cp連載、FFFy休載、Cp更新頻度低下とどんどんボロが出てくるわけですが。
 次作品では、それなりにプロットらしきものを立ててから連載を始めようと思います。

 さて、この物語はそんな風に非常に不透明な進行(作者が言うとアホらし過ぎますが)を続けていたためか、結構終わりがどうとでもなる作品でした。
 ぶっちゃけて言うと、だれとだれがくっついてもおかしくない話だったんです。
 執筆前からユキの想い人は決まっていたので、彼女たちで完結してしまって男性陣置いてけぼり、なんて話を当初空想しつつ、「これはいくらなんでもないなぁ」と思ったりしていました。
 他にも、ユキとハルは多少なりとも好意に似たシンパシーを互いに感じていたので、「俺が本当に今好きなのはお前だったんだ!」エンドもできなくはなかったです。ハルのキャラがシュウとの屋上イベント後に少しおかしくなり始めたため、これは無理になりましたが。
 ユキがナツキを好きな理由として挙げられる話は、実はシュウが小さい頃彼女に行ったこととあまり変わらないんですよね。これはミスリードのためにもそうしたんですが、後にシュウとユキをくっつけられる余地を残すものにも(やや偶然)なりました。ユキのナツキへの想いがそんなにすぐ代替の利くものに思えなかったので、これは無しになりました。
 今のような終わり方に落ち着いたのは、やはり無難というか、これが『僕恋』だったからなのかなぁと思います。
 Cpの時のあとがきにも書いたかもしれませんが、そこまで捻くれた終わり方はこの作品に似合わないかな、という作者の自己満足なんですけどね。
 読者の方がどう受け止められたのか。できれば一言でもコメントしていただけるとありがたいです。

 そういった終わり方の(自分で勝手に思っているだけの)制約の話とも少し被りますが、もうこれから書きたいと思っている話を『僕たちは恋してない』でやる必要はないのかな、という気持ちがあり、『僕恋』自体をこれで完結にしようと思います。

 新都社を知るとほぼ同時に連載を始めて、早三年半。一番最初に連載を始め、以降ずっと付き合ってきた作品です。色々思うところはありますが、上手く言葉にできないので簡潔に締めたいと思います。

 FAを描いてくださった方、コメントを付けてくださった方、そしてもちろん、読んでくださった全ての方。
 本当にありがとうございました。

 また次回の作品も、よければ目を通してやってください。



 2010/12/23 犬野郎

       

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