Neetel Inside ベータマガジン
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ドンM
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 決定論の提示のような導入。そこまで強いことは言ってないですかね。語り手に言わせれば、妹十歌がノックもなく飛び込んできたのは、語り手である姉に流れ星の存在を知らせるためなのでしょう。宇宙に興味があり飛行機の離着陸時間まで把握する妹と、勉強に集中しすぎて目が悪く夜になったことも気づかない姉。どのような物語がここから織りなされていくのか楽しみです。
 学校へ向かう最中、美しい金髪で幼なじみの江口翼が登場します。印象深く現れた妹とは違って、江口翼についてはあまり描かれないまま。重要人物ではないのかなあと思いながら読み進めます。
 次のブロックでは遅刻しそうになりながら学校へ向かう語り手によって、風景描写と心情描写がなされます。語り手は勉強が好きなのかと思いきや、机に齧りついて一日を過ごした後は、酷く虚しい気分になるようです。少し意外な感じがします。今日の小テストでいい点を取れば、と言っていることから語り手にとっての「意味」は勉強そのものより結果にあるのですかね。少しずつキャラクターを理解し始められた気がします。
 テストの結果は、だらだら歩いていた翼の方がよく、語り手は撃沈。語り手を見ていると少し切なくなります。読んでいて語り手の視野の狭さに辛くなります。努力できる人というのは本当に少ないと日々思うので、もう少し色んなことを決めつけずに生きられたらいいのに。連載作品だそうなので、その間にそういった成長が個人的には見たいと思いました。最後の嘘がより一層切なさを呼び起こしました。

       

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