Neetel Inside ベータマガジン
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「斜めってる」
チープグリーン

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一.ふつうのひと

 前回感想を書いたところまでから今回までで話はどんどんと進んでいきます。個人的な感覚なのかもしれませんが、私の環境ではページごとで読むとちょうど一ページが一画面に収まっていて、スクロールする必要がなくてとても楽です。スマホで読むと要スクロールでした。新都社小説一ページあたりの文字数については、まだまだ未解決問題です。どなたかいい案をお持ちの方はご教授願います。
 当たり前の話ですが、私は私です。では、私を私たらしめているものは何でしょうか。ありものの言葉で言うならばアイデンティティの問題なのでしょう。アイデンティティを一つに絞るべきか分散させるべきかは議論の対象ですが、語り手にとっては斜視あるいは不細工というものが大きな割合を占めている様子。そうであれば、序盤はアイデンティティ崩壊の物語なのでしょう。語り手は無意識の崩壊実行犯に対して、嫌悪や嫉妬の気持ちを募らせていき、生の充実へと昇華させていきます。連載としてはちょうど事件が最後の一行で端的に述べられていて、次回の更新に期待を膨らませます。
 相変わらず語り口は齢十を迎えようとする人間には思えませんが、語り手の感覚を稚拙な表現を用いて書き出すのは難しいのでしょう。一種の文学的表現と思って読んでいこうかと思います。

       

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