Neetel Inside 文芸新都
表紙

ファンタジー
第一幕:終節

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 陽光が明るく照らす地表。光有る者達が暮らす地上のその下には、広大な地下空洞が広がっている。陽の光など当たるわけも無く、唯一の光源はおぼろげに光る鉱物と松明に灯る火のみ。昼が無ければ夜も無く、虚ろな光に照らされるは光無き者達。
 大陸にも劣らない広さを持つ大空洞、広い場所に知性を持つ生物が住む。それは即ち、“縄張り”が生まれるということ。地上と地底での二分割で終わるほど、知性を持った生き物は単純ではない。結果として、深く広く暗い場所を与えられた者達は地上という共通の敵がありながらも、二つの派閥を作り上げた。一つは大空洞の東、魔王を主体とする“東方魔族”。魔王の下に集った古くからの民。対する一つは“西方魔貴族”、王という絶対唯一の制度を快く思っていない者達。図らずともこの二つは東西に別れ、今も尚対立を続けている。
 ――そして、魔王が死んだ。英雄に殺されたのだ――いや、英雄を道連れに――どちらにしろ、魔王はもういないのだ。訃報は瞬く間に地底全土へ、地上へと流れる。魔王が居るが故に対立を続けていた東西。その拮抗した状況を支えていた太い柱が崩れた。――――時は現在、場所は東方。魔王城の下に広がる城下町。そこに住む者たちは今、恐怖していた。皆が皆上を見上げ、上を指し、口々に叫ぶ。――“邪竜が来た”。





 城門前、アルは苦い顔を上に向けていた。城下町の上空、本来ならば居るべきではない者の影。家屋よりも大きいその影は、間違いなく“奴”だと、アルは確信する。
 真紅の体躯。二本の角を頭に生やし、口には無数の牙が生え、長い尻尾を揺らめかせ、力強く空気を打ち付けている物は紛う方無き二枚の翼。幻想の代表格、ドラゴン。……西方の赤き竜が何故ここに。報告は受けていたが、現実を目の前にしてアルは閉口する。
 その宙に浮かぶ巨体が、何の前触れも無しに城下町へと急降下した。――瞬間、土で出来た天井、その遥か高い位置にまで届くほどの火柱が上がる。爆音と悲鳴。それらが耳に届くとアルは後ろを向き、控えていた団長に語りかけた。

「――グフヲム、騎士団はすぐにでも動かせるのか」
「精鋭共はすぐにでも動かせますが、急でした故、数はまだ揃っておりませぬ」
「そうか。ならば少数を城下に向けろ。人々を城に避難させるのだ。この分だと、城下町が火の海になるのにものの数分とかかるまい」

 アルの命令を受けたグフヲムグツァーンは、すぐさま身を翻して城内に戻る。数十秒で少数の騎士団を連れて城下に向かうのだろう。アルはグフヲムグツァーンの背中から、今もなお燃え盛る火柱へ視線を戻す。父上が居れば、このようなことにはならなかったものを。今は亡き魔王を想うも、頭を左右に振りながら自身に喝を入れる。そう、今はもう居ないのだ。だからこそ、この場は娘である自分がなんとかしなければ。
 アルの身を包むものは鎧。グフヲムグツァーンのフルプレートまではいかなくとも、その姿は間違いなく戦う者の姿。腰に剣を携え、拳を握り、瞳は真っ直ぐ火柱、その中心に君臨する赤き竜を見つめて。……歯を食いしばり、力強く地面を蹴り上げる。そうして、アルは走り始めた。



第一幕:終節



 廊下が慌しい。僕が見た人はアル、それと団長……ブーン、この三人しかいないけど、実際はもっとたくさんの人が居るんだろう。
 みんなが慌てて走っていった後、僕は椅子に座りながら広い部屋で一人考えていた。さっきのアルの言葉、他人が怖いという言葉、僕の事を真剣に考えていたのだろうその瞳。……でも、僕はどうしようもない。今まで、あんな優しい目で見られたことがなかったんだから――その目を思い出して、寒気を覚える。
 僕は確かに知らなかった、他人の温かみを。でも、それでも知らなくたって今まで生きて来れたんだ。自殺にも似た行動でこの世界に来てしまった僕が言うのもなんだけど、温かみなんて知らなくとも、人間は生きていける。……でも、僕は知ってしまった。まるで中毒性のある物を初めて摂取したような、今までに感じたことのないものを。もう一度あれを感じてみたい、そう思えるまでに、僕はあの感覚を欲していることがわかってしまう。

「でも、僕は……」

 誰もいない部屋。とても広い部屋。僕は一人呟くが、やっぱり応える人は居ない。空しく僕自身の耳にこびり付いただけ。……これが普通なんだ。僕が何かをしたところで、何かが返ってくることなんてない。母さんだって、父さんだってそうだった。僕は求めちゃいけない、嫌われているんだ。僕が嫌っているんだから、嫌われていなくちゃ困る。なのに、なんで。
 アルが特別なだけ。多分、知らない世界に放り出されて、いきなり理解の範疇を超える出来事が起こって、そんなどうしようもない時に初めて優しくされてしまったから“こう”思えるだけなんだ。忘れよう、僕が何もしなければ向こうも僕から離れてくれるはず。それでいいんだ。

《――本当にそれでいいのか。汝は今、手に届くところにあるモノを自らの手で遠ざけようとしている。本当にそれでいいのか》
「な、だ、誰」

 耳が痛くなるほどの沈黙が漂っていたこの部屋。なのに、急に声が頭に響く。そう、聞こえてきたんじゃない。頭に直接送り込まれているような。僕は椅子から立ち上がり周りを見渡すも、人影を見つけることは出来ない。……近くで囁かれているように感じた。だから、近くに居なければおかしい。それなのに誰もいない。

《それもそうだろう、我は汝と同化しているのだ。汝が考えていることを我がわかるように、我が思うことを汝がわかる。至極当然のこと》
「僕の考えていることを……同化? いや、まさか」
《そう、汝が到った答えは間違っておらん》

 僕は震える手で自分の額、角に触る。目が覚めた時のように僕は鏡を見れば、目を見開き覚束ない手つきで角を触る僕が居る。
 暫定魔王、寄り代。アルは僕が今置かれている状況を教えてくれた。……寄り代という言葉。僕の額に生えている角こそが“魔王”の意識が眠る場所。この角が生えているために僕が暫定魔王だと認識されているという事実。僕はまだこの世界の“常識”を信じ切れていなかったのかもしれない。アルの言葉を鵜呑みにしながらも、今、現実に魔王自らが“同化している”と言われた時、僕は少なからず驚いていたのだから。
 ――そう、ドルゲデルクトル・ファナジィル・バダーダ・ベルフェゴル……僕の目の前で消えてしまった魔王は、死んでない。

《生きている、とも言えぬがな》
「……色々と聞きたいことがあるんだ。いや、でも、その前に。今さっき言った問いはなんのことなんですか?」
《言葉そのままの意味だ。件の話、汝の言う温かみが消え行くというのに、何故、汝は手を伸ばさない。汝は思った、“この温かみをもう一度感じたい”と。ならばこそ、何故手を伸ばさぬ》
「そうか、僕の考えがわかるんだったっけね。じゃあ逆に、僕が言わなくともわかるんじゃないんですか」


 魔王は応えない。再び部屋に静寂が戻る。僕はそれ以上問い詰めることはせず、ぼうっと――今日何度目の行為なんだろう――天井を見上げる。
 ……温かみが消えゆく? それはつまり、いや、それは考えなくていいんだ。魔王が言った言葉を不意に思い出すも、僕はそれ以上考えることを止める。だって、さっき結論が出たばかりじゃないか。忘れよう、僕が今考えることは、この状況をどうにかすることだけなんだ。魔王が現に存在しているということは、アルが言う暫定魔王になっている期間――一年という単位が僕の世界と同じかどうかはわからないけど、つまりは本当だってこと。その長いだろう期間を無為に過ごすわけにもいかないし。
 ふと視線を開けっぱなしになっている扉の方に向ける。さっきまで慌しかった廊下は、いつの間にか静まり返っている。さっきまで角が生えた人たちが行き来していたのに、今ではさっきの光景が錯覚だったと思えるくらいに誰の姿も無い。……なんだっけ、西方魔貴族? それが現れたとか言ってたっけ。

《――ガルキセロ・スキャモルテン・バダーダ・ファフニール。赤竜の君とは奴の事。我が居らぬことを好機と思ったのだろう、今頃城下は火の海だろうな。我の娘とはいえ、無事に済むとは思わぬ》
「そこに、アルが行ったんだ……」
《ふむ、行きたいのならば行けばよかろう。何故自身の気持ちを偽る。汝は確かに“助けたい”と思ったはずだ》
「そんなっ! そんな、こと、思ってない。それに、仮に僕が行ったとしてもどうにか出来るわけないじゃないか。……関係ない、僕には関係ないよ」
《それは違うな、ケーイチ。この状況、まさに汝こそが左右出来ると何故分からん。汝は仮にも魔王、我の力を受け継ぐ者だ》
「僕が、何とか出来る? そんなこと、無理だ。町を火の海にしてしまうような奴なのに、こんな僕に何が出来るって言うんだ。魔王の力を受け継ぐって言っても、僕には角が生えた以外の違いがわからないよ」

 そう言って、僕は急に醒める。何を言ってるんだろう、僕は。助けに行くことを前提にして喋って。……僕は行かない、何も出来ない、アルなんて知らない。――でも、僕が否定する度に“あの感覚”を生々しく思い出してしまう。
 あれをもう二度と感じることが出来なくなってしまってもいいのか、と、頭に魔王の声が響く。僕は構わない、別にいいのに! あんなこと、僕が望んでされたわけじゃない! なのに、なんで悲しくなるんだよ! なんで、僕は立ってるんだよ……っ!

「……ねえ、魔王。僕が行ったら、本当にアルを助けることが出来るの?」
《我は確かに悪を体現する者。しかし、そんな我にも情がある。――娘の為だ、力を貸すことを惜しむ理由が無い》

 僕の目の前には開かれた扉。後数歩進めばこの部屋から出ることになる。……強く握りすぎた拳が痛い。足が竦む。
 人の為に僕が動くなんて。そんなこと、今までしたことがあったんだろうか。思い返してみても、やっぱり記憶に無い。……だからなんだろう、僕は怖い。どうしたらいいかわからない。僕に助ける力があるとか無いとか、そういうことじゃないんだ。“助ける”というやり方がわからない。“人の為”に動いているという実感が無い。

《面白い、やはり面白いぞケーイチ。汝の心は真に面白い》
「やっぱり、他人に僕の気持ちを見られるっていうのは気分がよくないね。……“ありがとう”。多分、少し落ち着いたと思う」

 魔王が僕を思って物を言ったかどうかはわからないけど、少し砕けた感じの言葉は、僕の体、その震えを取り除いていた。
 さっきとは逆の意味で拳を握り締めて、僕は柔らかな絨毯を蹴り上げ、走り始めた。




・・
・・・



「あっ――くぅ」

 真っ赤な光に照らされる街並み。光源たる中心に座す赤竜。其に対峙するアルは片膝を地面に付き、敵意を込めた瞳で目の前を射抜く。……圧倒的な破壊を目の前にし、アルは屈しかけていた。持ち前の大剣は易々と折られ、身を包む鎧は所々にひびが入り。尚も赤竜は君臨している。
 ――西方魔貴族。父上、魔王の訃報が流れた途端にこれか。憎々しげに見つめるアル、その瞳を赤竜は炎を以って受け止めている。

《――どうした、アルセキト。魔王の血とはこれほどのものだと言うのか?》
「黙れッ! 父上が不在の時を狙うような輩が我ら東方を辱めるような事を言うな!」
《ふん、心外だな。“これ”はただの挨拶に過ぎん。……ただ、東方には“挨拶”さえまともに返せる奴が居ないのかと嘆いただけよ》

 見る者を恐怖させる赤竜。その容姿とは裏腹に、辺りにおどけた風な声が響く。
 ――真っ赤な炎が“二人”を包み込むように渦巻く。家屋よりも大きな体躯を持つ赤竜ならばともかく、アルの視界には赤一色しか映っていないのだろう。だのに、赤竜の言葉を聞いたアルは、折れた大剣、その切っ先を地面に突き立て、再び両の足で地に立つ。とうに熱さで髪の毛先は縮れ、折れた大剣の片割れは赤熱し、轟という熱風は頬を焦がしているはず。……尚、アルは光の消えない瞳で赤竜を見つめている。

「どの口が挨拶だと言うのか。……ガルキセロ、貴様の言う挨拶とやらは、罪の無い民を炎で焼き尽くすことなのか!」
《ほう、まだ立つ力が残っているどころか、随分と強気な言い草だな。……して、侮るなよ。この俺が何も考えずに町を焼き尽くすと、本気で言っているのか》
「な、しかし」
《おっと、それは置いておこう。……そんなことよりも。魔王が死んだからには“あれ”が居るということだろう。なんと言ったか……そう、暫定魔王。――――何故来ないのだ。この様な惨状を目にしても動かぬ者が魔王の名を冠するというのか。認めん、俺は認めんぞアルセキト!》
「ケーイチは、違う。まだ受け入れてないんだ、この状況を。今はそっとしておいてやりたい。……だからこそ、私は今、ここにいるのだ!」

 アルの言葉を聞き、赤竜は目を細める。何かを思案するかのように一瞬の沈黙が過ぎ去り、再度、その大きな口を開く。

《それはまた、大層な入れ込みようだな。中々に妬ける物言いよ》
「なっ、なにを言っている! 私はただ、ケーイチを想って――」
《それ以上言わんでもいい。……しかしだな、そう言われても俺は引き下がるわけにはいかんのだ。こうまで大規模な“挨拶”よ、暫定魔王の顔すら拝めずに帰るわけにはいかん。だからだ、アルセキト。俺はお前を殺さねばならん》

 緩々とした動きで、赤竜がアルに近付く。喋り終わった口からは周りの空気を歪めるほどの炎がちろちろと覗いている。その口から発せられる炎を浴びれば、並の生物ならば痛みを伴うことなく全身が炭化してしまうだろう。
 ……ここまでか。アルは仁王立ちしながら徐々に近付いてくる赤竜を見つめる。しかし、先程までの気迫は既に感じられず、苦渋に満ちた表情を浮かべている。――せめて私に、父上ほどの力があれば、この国を守れるというのに。何故私には常人の域を出ない程の力しか受け継がれなかったのか。何故、私には力が無い。何故という自問の数々。それは走馬灯にも近い、数瞬の思考。――ガルキセロは躊躇しないだろう。グフヲムは民の避難で手が離せぬ。して、私の手には折れた剣のみ。……ここまでか。
 パチパチという木が燃える音。音が鳴る度に火花が散り、家屋はそんな音を奏でながら倒壊してゆく。――不意に、炎とは違い、火花とも違う、この場で鳴るはずのない音がアルの耳に飛び込んできた。何かを叩くような、一定間隔で鳴り続ける音。それが近付いてくる。

《……なんだ》

 それが“足音”だとアルが気付く頃には、もう目前にまで迫っていた赤竜もその“足音”に気付いていた。
 口から炎を覗かせることを止め、足音が聞こえる方に長い首を向ける赤竜。アルもまた同じ方向に首を曲げ、その方向、周囲を渦巻く炎がその一箇所、そこが――“割れた”。

「――ケーイチっ!」




・・
・・・



「……ねぇ、魔王。本当に僕が行ったら、アルは助かるのかな」

 明かりの無い城下町。城を出たばかりだと逃げまとう人で溢れかえっていたけど、正面で燃え盛る火柱に近付くにつれ、人影が無くなっていく。人の居ない町というのはこうまで寂しいものなんだ、と、空しく響き渡る自分の足音を聞きながら、僕は思う。そんなことを考えているからだろう、僕は自分で決めておきながら、今更になって不安になってくる。

《汝が不安に思うのも無理はない。しかし、我が力を貸すのだ。生まれて100年の小僧に劣るほど、我の力は衰えておらん》

 そんな風に僕が不安がると、まるで狙っているかのように魔王が励ましてくれる。ついさっきまでは人に話しかけられることさえ嫌だったのに、今では魔王の励ましを嬉しいと感じてる。……素直になれと魔王は言ったけど、これが素直になるということなんだろうか。
 心境の変化を考えながら走る。だんだんと見ているだけでも熱そうな火柱が近付いてくる。……多分、アルはあそこにいる。だからこそ魔王は僕の行き先について、何も口を挟まないんだろう。

《行き先は正しい。あの火柱の中に、我が愛しき娘がいることに間違いはない。……ただ、彼の赤竜もいるようだがな》
「赤竜……やっぱり、凄く強いの?」
《我には到底及ばぬが、アルセキトには少々荷が重い。仮にもこの町を一人で覆えるほどの力を持っているのだ、それなりの者よ》

 覆う。魔王は変な表現をする。その赤竜がこの城下町を襲っていることは何もわからない僕でも理解できる。けど、あえて魔王は“覆う”なんて、変な表現をする。どういうこと?

《確かに彼の赤竜はこの町を襲っている。が、街が燃えている光景は幻覚よ。その証拠に、どの家も燃えてはおらん。……あやつの巨体に潰された家屋はあるだろうが。だが、火柱だけは真実のようだな》
「そうだったんだ。……なんでそんなことをするんだろう」

 不可解な現状の説明を聞いて、僕は益々わけがわからなくなる。……でも、やらなきゃいけないんだよね。僕が、自分で。
 
《心せよ、ケーイチ。我が力を貸すと言っても、我の力全てが汝に備わるわけではない。もしかすると、汝では赤竜に及ばぬ可能性もあることを理解しておくことだ》

 魔王はそう言うと、火柱が目前にあることを僕に伝える。……わかってる、例え魔王の力が凄くても、僕が動かなきゃいけないことは。

《準備はいいか、ケーイチ》
「……うん。なんだか、いつになく晴れ晴れとした気分なんだ。今なら、多分、僕は何でも出来る」

 そう。不安な考えがある反面、僕は今までに感じたことのないものを感じていた。たぶん、これは高揚感。
 幼稚な思いながらも、僕は“僕にしか出来ない”というこの状況を喜んでいるんだ。そして、アルという――初めてと言ってもいい――僕に好意を向けてくれた人を助けるという、ある種のヒロイックな気持ち。
 そう。だから、僕は進まなきゃいけないんだ。不安を振り切り、“他人の為に”動かなきゃ。

「じゃあ行くよ、魔王」




・・
・・・



 地底であるが故に天井が在るこの場。それこそ天まで届く火柱が、小さな影と大きな影、その二つの影を呑み込んでいる。轟々と辺りに熱と恐怖を振り撒く火柱。
 ――しかし、絶対となる存在感を放っていた火柱の一部、そこが、唐突に“割れた”。

「ケーイチっ!」

       

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Neetsha