……まだ半分も行ってないのか。
このバーを濃く塗りつぶすことがこれほど苦痛だと思ったことはない。あと、赤線のところ目についたから読んでみよう。

「読んだものにトラウマを刻印する凄惨なシーンの数々……」

………これ、わざとやってるやろ。
笑わせにかかってんのか、真剣に言ってるのか分からへんわ。
ホンマに。


よし……再生だ。








おっけー……とりあえずジンメン倒すところまで見た!!!!
うん!! 時間にして36分。

この映画はあれだな!!

ウン!!

10分単位で見るのが( ゚∀゚)チョウドイイ!!

アヒャヒャヒャヒャヒャ!

えーと……一旦落ち着こう。
この10分で見つかった指摘事項は20個だ。
その内の8つはたった5分間の間に見つかったものだ。
怒涛のラッシュだ。よりによって同じ10分で20個の変化球を投げてくるとは……本当にこの映画はペースが読めないし、
常に豪速球を放り投げてくるから ひたすら呆気に取られるしかない。

今回はさらに辛辣なレビューになってしまっているので、
不愉快になる可能性があるなら此処は読み飛ばすかしてくれ。
あくまでも、もうこの回はダメなところにツッコミを入れながら
皆さんに笑ってもらうというスタンス、そしてどうすれば良くなるのかを考えながら進めていく。

それでは行こう。

①シレーヌに敗北後からの飛鳥の乱入

百歩譲ってシレーヌに負けるのはよしとしよう。
もう伊崎の棒読み演技にも少しずつ慣れ始めてきた。

「ダメダ……デビルマンノ力ガ 俺のカラダカラ抜ケテユク…!!」

わざわざ説明ご苦労なこった。血が体から抜けていけば
倒れてる理由も説明が付くというのに、どうしてここまで ご丁寧に解説してくれるのかね。

エイリアン2(この喩えしつこい)でエイリアンをぶっ殺して強酸性の返り血を浴びたドレイクやヒックスが
「ダメダ……エイリアンノ返リ血デ オレの顔ガ溶ケテユク……!!」

とわざわざ解説してたか!!!???

あのな、負傷した人間がやで。
わざわざ 負傷した理由言えるほど余裕あると思ってるの?

あのな、負傷したプロセスを絵や映像だけで見せる努力をしてくれよ。俳優の叫び声とかボディーランゲージで
危機感を表現する努力をしてくれよー!! 頼むわホンマ。

「人間に意識を乗っ取られたお前を見るのもこれが最期。滅びよ!!」

シモーヌがそう言いながら、不動明の顔を鷲掴み。
もうこんな茶番劇以下のごっこ遊びに辟易している観客からすれば、
不動明よりもシレーヌに感情移入してしまってるだろう。
ここで観客は普通
「ヤバイ!!ヤバイ!! 主人公が殺される!!」とドキドキしてなきゃならないのに
ここで思うのは
「よし!滅ぼせ!! シレーヌ!!」だ。

これじゃあ、せっかく健闘してくれている冨永愛の演技が台無しだ。



②飛鳥の乱入。何故か、シレーヌの名前を呼ぶ。

いきなり扉をバーン!と開けて助っ人の飛鳥の登場だ!!

「ようやく来たか!! 待ってましたー」……ってなるかい!!アホ!

……こういう助っ人登場シーンってさ、
助っ人が現場に駆けつけるまでのムードが必要じゃないの?

たとえば ボーン・アルティメイタム。
ジェイソン・ボーンが暗殺者からニッキーを守るために
現場に駆けつけるまでのプロセスを丁寧に描いてたよな。

「やばい!やばい!」「急げ!ニッキーが殺される!」

こういう手に汗握る焦りのあまり、画面に向かってボーンに叫んでしまうほどの
緊迫感があったからこそ、助っ人であるジェイソン・ボーンが現場に到着した時に
「待ってました!」と思わずガッツポーズをとりたくなるようなカタルシスが生まれるんじゃないの?

何のカタルシスもなく、いきなり扉出てきて(ホンマ扉好きやな。この映画。)
「助っ人参上、バーン!!」って……ここで盛り上がる筈が
真っ先に思ったのはこの一言だ。

「またお前か。」

……本当に致命的だ。カタルシスの欠片もない。
おまけに扉を開けて主人公に駆けつけてシレーヌに飛びかかるかと思いきや、
扉の真ん中に突っ立ったまま、何故か「シレーヌ」と呼ぶ。

「明!!」じゃなくて……?

この状況からして普通は不動明を助けに来たはずがそこで何故敵の名前を?


………考察すると、シレーヌは飛鳥の知り合いであると伝えたかったのだろうが
ただの観客からしたら ただの超展開に豪速球を顔面に食らったような気分だ。

「え?ちょっと待って!?飛鳥とコイツ(シレーヌ)知り合いなん!?
え? 何処にそんなこと分かるシーンがあった? 」

キンググリムゾンで時間を飛ばされでもしたのか?
過程はすっとばされて結果だけしか残っていないから分かっていないのか?
もう一度巻き戻して 過程を見てみよう。

観客がそうやって自身の記憶力を疑ってしまうようなシークエンスだ。
むろん、観客に責任は無い。
作り手がジョジョのディアブロのようにキング・クリムゾン並みの
時飛ばしをやるアホなだけだ。


とはいえ、こういう過程飛ばしという手法は演出の一つだから
別にこの手法が悪いわけではない。ただただ、このデビルマンにおいては
明らかな愚行でしかない。


③そして霧の中で目覚める不動明と飛鳥了

シレーヌに敗北し、飛鳥が来た途端に意識を失った不動明は
屋敷の外で目覚めていた。
飛鳥に介抱され、目を覚ます不動明。

野ざらしかい!!!
せめて毛布ぐらいかけろよ!!アホ!!

というツッコミはさておき……なんで霧だらけなん?

どこやねんここ。
どういう意図があって、霧だらけにしたのか意味が分からない。
もしかして朝方で寒いからか? 
だったら尚更毛布かけるか、お得意の車ん中で介抱するかしろよ!!

………もしかしてあれか?
ムードを作るために敢えてこうしてるのか?
ああ、そういうことじゃなくて!!

ムードよりも友達の心配しろよ!!
友達の容態よりもムード大事にする飛鳥了の行動……
ああ、分かった。こいつもアホなんやな。
ああ、そうか。把握把握。

「大丈夫か?」

不動明の怪我を心配する飛鳥。

「アア……デモ腹ガ……」(マジでこんな感じ)

腹を抑えると 先程まであった傷が無いことに気づく不動明。

「細胞が細胞を呼ぶ感じであっという間に治っていった。
お前と合体したデーモンは強靭な細胞の復元力を持つすごいやつだったようだな。」

ふむふむ なる程。飛鳥がご丁寧に説明してくれたお陰でわかったわ。
デーモンには超人的な再生能力があるというのは説明しなきゃならないからな。


「…アモンっていうんだ。」

自分が合体したデーモンの名前をシレーヌとの会話から思い出したのか
不動明はふと呟く。

「アモン……」

この後の飛鳥了の台詞に俺は度肝を抜かれた。


④シレーヌがとんでもないツンデレと判明

「シレーヌはアモンが好きだったんだ」(流し目)


(;゚Д゚)は?


え、ごめん……

(;゚Д゚)は?


「アモンに会いたかったんだよ。」


(((゜_゜;)))



あれか……この映画はあれか。
暴力女 推奨映画なわけか。

待て待て待て 一旦、落ち着こう。
考えるんだ……よーくストーリーを思い出せ。
多分、愛するアモンが寄生した人間というのがどんな人間か
見てみたいという乙女心でいざ、会いに行ったはいいものの……
「俺ハ人間ダ!!」と言われて腹が立ったからボコボコにしちゃったというやつか。

おっけー把握した。
確かにスジが通ってるのも理解できる。
でもな……冨永愛の演技からそんなの微塵も感じられなかったぞ!!!!
どう考えても強敵を探し求めてた飢えたデーモンって感じだったじゃねーか!!!!!!!!

俺はラブストーリーは苦手だ!!
アサシーノスでもディエゴとモニカのシーンを書いたはいいが、
あまりのクソさに描き直したほど 大の大の苦手なやつだ!!
恋愛経験も30年生きてきて一度だけしかないし、乙女心など分かるハズもない!!!
だが、そんなワシでも分かるぞ!!


だったら、どうして不動明の中のアモンに呼びかけるシーンがいっっさい無いんだ!!!!???

「お願い……私よ アモン!」

「目を覚まして!アモン!」

こういう台詞をほんの一言二言入れるだけでいい。
あるいはシレーヌが涙を流しながら

「……アモン」と呟いて不動明の顔を覗き込むだけでもいい。

これだけで観客は大体察しがつくだろう。

何度も言ってるけど、ムード入れたいんやったら
こういうところに使ってくれよ!!
なんや、また豪速球か。どんだけ投げてくるねん。
アウトレイジ2か。
観客を椅子にしばりつけてひたすら顔面に豪速球を投げつけて
精神を殺して 脳細胞をたたきつぶす拷問か。

……あのな、ラブストーリーが苦手やとかってレベルとちゃうねん。
こういうストーリーに少しでもラブストーリー要素入れたいんやったら
最小限の男女の馴れ初めの基本ぐらい入れといてくれよ!!

恋愛経験ない観客にも「ああ、これって恋やな」とか「愛やな」とか
分かるレベルのラブストーリー入れといてくれよ!!
つかなんやねん。
あんなにボコボコにした挙句、最終的になんや

「人間に意識を乗っ取られたお前を見るのもこれが最期。滅びよ!!」

どう考えても笑いながら殺しにかかってる悪女のセリフやないか!!
こんなセリフ吐いた挙句の言い訳が「実はあいつおまえのこと好きやってん」って……こんなドッキリ 信じられるかァアあアアあア!!!このダァアホ!!!!!!!!!!


しかも何や……シレーヌの口からやなくて何でおまえ(飛鳥)の口からやねん。なんでお前がシレーヌの気持ち知ってんのかホトホト疑問や。なんか説明してくれるのか思うてコッチも待つがな……!!
何んんッにも説明あらへん!!!!


④「デーモンだからな(ドヤ)」の破壊力

どうして居場所が分かったのかと尋ねる不動明に
飛鳥が返した答えがコレ。

……違う、そういうことちゃうねん。
なんか電波な答え返したらカッコイイとか思ってるんやったら
やめてくれ。

ここな、状況を説明して欲しいねん。
ただそれだけや。

ジョジョっぽくクールに決めたいんなら
「デーモンは互いに惹かれあう」とか。
分かりやすくしたいんなら「テレパシーってやつだよ」とかやろ。
ここは。

もっと、ここでアモンの株を引き立てたいのなら
「デーモンにとってアモンの居場所は手に取るように分かる。
虫が甘い樹液に吸い寄せられるようにな」とか!!

説明口調の台詞をコーディネートする方法なんか
いっくらでもあるやろ!!


こういう電波な台詞はもっとこう……アツイシーンか何かに使うべきやろ。たとえば「どうして私たちを滅ぼすつもりなんですか?」と命乞いをする人間とかの答えとか、
あるいは主人公が人間を助けようとする場面とかで
「どうして私たちを助けようと思ったんですか?」とか言う台詞とかに「デーモンだからな」とか……ちょっとデビルマンの本筋から外れるかもしれんが、こういう感じでなんかもっとこう……重い場面で使うべきやろ。この台詞は。

⑤デーモンであることの苦悩

自分がデーモンであることを認めざるを得ない苦悩と、親友の飛鳥をデーモンであると認めたくない気持ち。
ここはよーーーーーく分かるわ。セリフが棒読みでも、ここら辺のシナリオはよく分かる。

「デーモンハ泣カナイヨ」の飛鳥の気持ちも分かる。

だが、ちょっと待て。
その前に説明しろ。

シレーヌと飛鳥、おまえグルやったんか?

どうして飛鳥が不動明の名前ではなく、シレーヌの名前を呼んだのか?

ここいらでサスペンス要素入れようとしてたのかは分からんが、
そればっか気になってここのシーンの飛鳥の言葉がすごく薄っぺらく感じる。
原作でもこんなんなのか?
デビルマンはアモン黙示録のOVAしか見てないから分からないが、どうなの?


⑥デーモンが合体する意味をメイド喫茶で語り合う2人

うん、ごめんホンマにマジでこの状況が理解できひん。
なんでメイド喫茶なんかは ともかく。
客まっっったく入ってへん場所でこんなアブナイ会話するなよ。
ふっっっつーメイド2人にめっちゃ丸聞こえやん。
この話の内容聞かれていいの??


あとな、会話のセレクトに選ぶステージがおかしいねん。
ここで飛鳥の車持ってこなアカンやろ!!
車を運転しながら、2人だけで会話する。

アブナイ会話も山道を走りながらしたら誰にも聞かれる心配もないし!!
どんだけ場所もムードもわからへんのや お前ら。

「デーモンは自体は弱い、合体しないと生きていけないんだよ」

「俺は運命だと思うことにしたよ……俺はみんなを救うためにデビルマンになった。
そう思わないと耐えられないんだよ。」

ここら辺の話の内容はホンンンンンンッッッマに
珍しくここは筋が通っててかっこよくてクールなダイアログやった。
なんでデーモンが人間に寄生するかの理由もわかるし、
不動明がデーモンである自分を受け入れながらも、ひたすらその苦悩する自分を
抑え込んでいる葛藤も見えるし。


⑦不動明と牧村美樹との馴れ初め

あのな、心配してる牧村美樹をいきなりベッドに押し倒すのやめろよ。
おまけになんやねん。

「明くん……なんか変わった?」

いやいや、もう見たら分かるやろ。
つか、さっき不動明がバカトリオ3人返り討ちにしてんの見てたのちがうの?

「どう?」
おまえはナルシストか。

この流れからの愛の告白。
ここら辺はいい。

「今の俺、嫌いか?」

「ううん 好きよ」

「俺はもっと好きだ」


おバカ映画にありがちなラブシーンならこれでいいかもしれないけど、
デビルマンっていうにはちょっとなぁ…
ただベッドに押し倒してキスしてそのままベッドインじゃあなぁ。

最初に「不良。どこ行ってたのよ。」は意外とリアルで良かった。
あのな、ちょこちょこいいセリフあるし
よーし、ある程度 同じセリフを使って脚本を書き換えてみるぞ。
あと、牧村美樹はミーコ役の渋谷飛鳥に交代してるイメージでやろう。
どう考えても渋谷飛鳥の方が可愛いし、何より演技が上手いからな、ウン

――――――――――――――――――――――――

不動明、服についた血を家族にバレないように
漂白剤で洗い流してる。
あるいはここで傷が完全に治りきっておらず、
傷口もデーモンの身体とひと目で分かるような異常さが目に付くなど
入れると何故 銭湯やコインランドリーでなく、
自宅でこんなことをするのかという説明がつく。

「ちょっとー 誰よ もー朝っぱらからお風呂入ってるのー!」

そこに牧村美樹が入ってくる。
風呂場で血のついた服を洗面器につけて洗っている不動明。

「……不良、何処行ってたのよ。」

そう言いながら、不動明の許に近づいていく。
その途中で明の服に血が着いているのが分かり、驚く。

「血……どういうこと?」

「やめろ!!」


そう言いながら、壁ドンの体勢になってしまう2人。
倒れるシャワーのホース。
ホースが上向きになり、シャワーの水が2人に飛び散る。

「……悪りぃ ゴメン……びしょ濡れンなっちゃったな。」

謝りながら、シャワーのホースを拾おうとする不動明だが……

「明くん……なにか私に隠してない?」

尋ねる牧村美樹。

デーモンになってしまった苦悩を抱えているが、咄嗟に答えをはぐらかそうとする。
カメラが不動明の背中、牧村を映す。
背中にはデーモンであることを表す傷跡が痛々しく刻まれている。
しかし、その傷がなかなか治らずにジュクジュクと蠢いている。

しかし、牧村の瞳を見据えて一言。

「おまえが好きだ。」

「……えっ」

驚かれて言うんじゃなかったと後悔し、口を抑える不動明。
背中の傷もここでようやく治りきる。

デーモンであることを打ち明けようとするのが怖くて、
咄嗟に愛の告白をしてしまう不動明。慌ててその場から立ち去ろうとするが……

牧村は手を取り、そのまま無言のまま不動明の唇にキスをする。

シャワーのホースが水を飛び散らせる中、2人は無言のまま愛し合う。


――――――――――――――――――――――――――――――

ど……童貞ちゃうわい!!!!!


おっほん……!!!



一応、007カジノ・ロワイヤル、
ボーン・アイデンティティのボーンとマリーの馴れ初め、
あとは原作オマージュならアモン黙示録で牧村が目を閉じて
不動にキスするシーンを少しばかり参考にして描いてみるとこんなカンジだ。

ハリウッドではよくシャワーシーンからラブシーンに入るという流れがよく使われている。
使い古されたクリシェだが、水の飛沫、シャワーホースが生み出す噴水といった効果は
作品に癒しの効果をもたらす。

デビルマンは牧村の死が主人公を深いどん底に叩き落とす。
それだから、不動明と牧村の馴れ初めのシーンはとことんロマンチックで
見ている者の心に癒しをもたらさなければならない。

ここであえて主人公だけが上半身裸で、牧村だけ服を着たままにしているのは
映像にした時にエロ反対、エロは規制しろとほざくアホ連中対策だ。

ファッキューPTA

むろんそれだけではなく、シャワーシーンというあからさまなお色気シーンを
少しでも上品に仕立てあげたいという意図もある。

他にも良いアイディアあったら待ってます。

⑧ボブサップ登場


「日本語でおk」

あのな、ここ日本やで?
リアリティ出したいんやったら、ここ日本語でええやん。

それともあれか……国際化が進んだ近未来の日本って設定か。
あれ?ブレードランナーとか攻殻機動隊とかでやってる
多国籍で雑多な世界観にしたいの?

ボブサップのニュースのシーンに字幕ないから
みんなが英語分かる世界か?
日本のテレビ局は全て外国のメディアに買収されてる設定か?

もう よーわからへん。
こういうどうでもいい場所で観客に無駄な考察させるの止めようや。

ああいう多国籍で雑多な世界観を魅せるのはもっと映画の冒頭からでないとアカンで。
物語の途中でいきなり豪速球打って来られても対応しきれへん。

ここのボブサップの演技はわし英語のネイティブやないから
ぶっちゃけ上手いんかどうか分からへん。

ただ、小林幸子使うんならせめてここで使えよと全力で思った。


⑨人間に擬態したデーモン、ジンメン登場。

「生き物は喰うんじゃねェ…喰うんだよ」

ボブサップのニュースが流れてた広場で、いきなり不審な男が現れる。
明らかにデーモンに意識を乗っ取られている。
ここら辺の船木誠勝の演技はなかなか良い。

子供の前で亀をボリボリと食べ、
その遺伝子を取り込んで亀型のデーモンになる。
デーモンの進化のプロセスが描かれていて素晴らしい。
役者の演技で物語の説明を魅せる。実に素晴らしいシーンだ。
なんか松田優作の演技に似てるなと思ったら、本人ヒクソン戦の墓参りの一週間前に松田優作の墓参りしてたのか。
ここら辺はいい。あくまでも船木誠勝は脚本家にこう演じてくださいと言われて
素直に演じながら、かつ自分の憧れの松田優作の演技を意識したんだろう。

ただ、この後の展開を考えると ここに相応しいステージは
どう考えても広場じゃなくて ビーチだろ。
せっかくの船木誠勝の迫真の演技も亀型のデーモンに進化するCGも台無しだ。
(このCGはかんなり大甘に見ている。正直、もうちょっとエイリアンシリーズみたいな
生々しく本当にいそうなリアリティがまるで感じられない。
オリジナティとか言って駄作を作る前に、パクリと言われても良いから少しは名作を見て研究してくれ。)

つか、主人公よりこの元プロレスラーの船木の演技の方がうまいってどういうことやねん。
人生経験の差っていうのか……


⑩不動明の友人、もとい飛鳥に指を切られたあの絵描きの友達の救出シーン

あのな、わざわざ広場ステージにしといて
いきなり海にステージ移す必要あったか?

最初からステージ 海にしとけよ!!

あと、海辺に友人のキャンパスが置いてあるカットが入るけど
これ時系列どうなってるの????

さっきまで友人、広場で絵を描いててジンメンに出くわして
ジンメンに誘拐されて ビーチに来たんとちゃうの?

この流れやったら

キャンパスがずっと野ざらしでビーチに置きっぱなしになってるってことにせんと
つじつまが合わんがな!! んなアホな話あるかいな!!
絵描きが自分の愛用のキャンパスを何で野ざらしで置いとくねん。
おまえら   アホやろ。

それともあれか?
ジンメンがビーチに向かう途中で友人の家かなんかに立ち寄ってわざわざキャンパス
取りに行ってここに置いたんか?
ホンッッマ 訳わからんわ!!!!!!!

あのな、この友人ビーチで絵を描くの大好きって伏線張ってあるやんか。
なんでここでその伏線を使わへんねん。
ステージをビーチにする。

ボブサップのニュース入れたいんなら
近くの米軍基地かなんかの軍人が日光浴しながらスマホで
ボブサップのニュース見てる。

そこでたまたま露店のミドリガメが売ってる……いや、海辺で
露店でミドリガメ売ってるのおかしいか。

それやったら、ビーチで玉子を生んでるウミガメが人が来る時間まで
出産してて人だかりが出来てて盛り上がってる中で、
ジンメンが人の群れをかき分けて、近くの子供を見つめながらさっきの迫真の演技して
出産中のウミガメを食べるかしてさ、いきなり突然変異し出す
ジンメンの姿に周りの皆は驚いて慌てふためき、逃げ惑うのを食べて食べて食べ尽くす。
ここでありったけのCG使って、デーモンの凶暴さを描いたらええやん。
ほいで、いつものようにビーチで絵を描いていた友人は運悪くその現場に出くわし……

この流れやったらロケ地の金も浮くし、ステージがビーチである理由も
説明つくし、人がデーモンによってジェノサイドされるっていうこの映画の見所(ぇ)も
活かせるやん!!!


ほんで、主人公が「助けてェ」の声を聞きつけ駆けつける。


これで何の問題もないやん。


⑪友人捜索シーン。

海の中入っていくのも砂浜走り回るのも空を飛ぶのもいい。
森の中入ってくるのもいい。
ただなあ、ダッサイ構えしながら森の中走るのやめようや。
その構えに何の意味が有るねん!!

あと、ちょくちょくサブリミナルみたいにチラチラ不動明のドアップ入れるのやめろ
気分悪くなってくるわ。

⑫「俺……こいつに食われちゃったよ……」

たどり着いた不動明が目にしたものは変わり果てた友人の姿だった。
彼はジンメンに取り込まれていた。友人は明の姿を見て呟いたセリフがコレだ。

おまえもかよ……その説明口調。
あのな、見たら分かることを(ry)

「僕も……」

「私もだよ……」

もううるさいうるさい!!
お前らしゃべんな黙れ!!!

「僕もだよーー」

「うぇーん」

もうええわ!!!黙れ!!!!!!!!

⑬ジンメン登場シーン

もうな、ここのシーンの緊張感のなさ。
友人よ……君の演技だけはまだ見ごたえがあると思ってたのに
なんで真顔やねん。まっっったく苦しそうじゃない。

あのな、ここって親友がデーモンに取り込まれて
あろうことか変わり果てた姿にされて苦しんでるシーンやろ。
ハガレンのエンヴィーに取り込まれたクセルクセス人のシーンとかも
ちょっと類似してる状況やったけど、あっちは主人公と取り込まれた人たちが赤の他人同士やったけど
それでもかなり精神的にかなり来るシーンに仕上がってたぞ。
せっかく、スタート地点でだいぶ前の方行かしてもらってんのやから
もっとアドバンテージを生かせよ!!

⑭「オレノ友達ヲテメー!!」
あれやろ もうわざとやってるやろ?
それか やる気ないやろ?

もうやる気ないんやったら帰れ。

役者の卵さんがホンマにかわいそうやわ。

あ、すまん。演技のことは言わへん約束やったのに。
言うてもうた。


⑮「俺らはもう死んでいる……この顔は俺らの最期の意識だよ……どうせもうじき消える。
さよなら!! 不動!!」

もうホンマ、このセリフだけはもうちょっと何処で誰に言わすか考えられんかったのか?
あのな、この友人に言わせると一瞬で説明口調っぽさが出てしまうやろ。
せめてジンメンに言わせなアカンやろー
ジンメンの船木さんやったら松田優作風味に仕上げてなんとかしてくれるんやから!

どうしても言わせたいんなら、せめてもっと苦しみ悶える演技しながら言うてくれよ。
真顔でハキハキと説明されてもこっち

「お、おう」

ってなるわ。

⑯「食いてぇえええーーー」
ここらへんについては⑱で改めて説明するわ。


⑰「滅ビロ ジンメン!」
おまえが滅びろ アホ
あー、アカンまた言うてもうた……


⑱「なんで俺を殺すんだ? デーモン同士は殺し合わない筈じゃなかったのか?
俺は殺してねぇ!!食っただけだ!! お前らだってほかの動物食うだろ!!」

なんで、ここでジンメン役の船木の方が筋通ってんねん。
こういうシーンってこういう論理を主人公が論破してこそ輝くはずと違うの?
ただ、このセリフはかなり生命倫理に関わる話だから
最悪答えられなくてもいいけど、
それやったら せめてこのジンメンがただ食うために
殺してるだけじゃなくて 明らかな殺人狂っていうのを入れなアカンやろ。

たとえば、友人の顔を出しながらさー

「ほれぇー、どうした? てめぇのダチに会いたかったんだろー?
会わせてやったじゃねぇーかww もっとも、食われた後だけどなww
あっひゃひゃひゃひゃひゃ」

とか

「人間ってのはピーピー鳴くからおもしれーんだよなぁーーwww
これだから人間食うのはやめらんねぇーwwあひゃひゃひゃ!!」

とか

「ほーれ ほーれ 殺してみろよーーーww お前のダチの顔だろー?
殴って見ろよーww ほれーwほれーww」

とかさ……

「あっれれぇぇえええ~~~~???殴れないのーーー????
ねぇ なんで?なんでぇー? 教えて教えてぇえ~~?」



ハンター×ハンターのキメラアントのセリフとか
北斗の拳のヒャッハーな連中とか、もうちょっと
「ちょwwwおまwwwマジで外道やんwww」
「あかんwwwほんまwww助走つけて殴っていいww?」

と思わず笑いが出てしまうぐらいの外道なセリフ言わせなアカンやろーここ。

せっかく友達を盾にして主人公の優しさにつけこんで
一方的に主人公を痛めつける腐れ外道っていう設定にしてんのに
なんでアドバンテージを生かさへんの??

上等な馬肉を使って ゲロみたいな味と見た目の料理作ったような
最悪な出来上がりだ。


つーか、おまえめっちゃ頭ええやん。
⑰のキャラやと明らかケダモノみたいな性格してるのに。

どうしたいねん、こいつの性格。

⑲友人の顔を殴ってジンメンに止めを刺す

何の躊躇いもないんかい! しかも顔パンってホンマ外道やな。
何が「お前ノ事 忘レネェ!!」じゃアホ

ここでこそ友人に喋らせろよ

「アキラぁぁあー!!たのむーーーーごろじてぐれええぇえええ!!!
俺を゛ ごろじでぐれええぇぇぇぇええええええええ!!!」

デーモンに取り込まれながらも最期の力を振り絞り、
ようやく声を振り絞り出す友人。

「うるせぇぞ!!人間がよォお!!」

そうやって友人を黙らせようと口に触手か何かを突っ込んで黙らせようとした
隙をついて 劣勢だった明が飛びかかり、友人の顔めがけて殴る。
もはや友人の身体だった部分はそこしか残っていない。
せめて友人に人間としての死を送るために明は涙を流し、
叫びながら友人の顔面を殴り、ジンメンに止めを刺す。

ここでこそ、人間の勝利というメッセージを込められる筈じゃないの??
変に「俺はデーモンじゃない デビルマンだ!!」とか説明口調のセリフ入れるぐらいなら
こうしてデーモンに取り込まれながらも 最期に人間のプライドを持って
ようやく声を振り絞った友人に デビルマンとして引導を渡してやる。

そこでジンメンを殴り、あのサブリミナルで使ってた
アニメタッチのイラストを静止画で魅せる。

せっかく材料はいくらでも一級品があるのに、ぜんんんんんんっぶ台無しや!!!


⑳「俺は食っただけだー!! サタンとは違う!!俺はァ……食っただけだぁ……」

ちょっと待て!!
なんでこいつの生き様の方がカッコイイねん!!!
めっちゃスジ通して死んでるしよ!!
ここ、主人公立てなアカン場面やろー
どう見てもー!!
しかも死に際に人間を殺戮しようとしているサタンの情報まで教えてくれるし。
何の憎しみも湧かへん。



以上だ。この感想を書くのに2日もかかってしまった。

ほんま言いだしたらキリ(霧)ないわ……ホンマに。


どうして、この映画がこれまで観る意欲を掻き立てない理由が分かった気がする。この映画は何もかもが突然だ。
要はドッキリばかりなのだ。 元々ドッキリはかなり心臓に悪い上に、
扱い方を間違えると その場のムードを険悪にする諸刃の剣だ。そのドッキリの嵐が山ほど続く。自殺行為にも等しい愚かな行為だ。 次第に観客はただただ不愉快になってゆく。当然の結果だ。恐らくこの映画を撮った人達はホラーとはドッキリの積み重ねと言うとんでもない勘違いをしていたのではないか?

悲しいことにこの映画はホラーだけでなく、作品の中に存在しうるコメディ、ドラマ、サスペンス・・・
この全てにドッキリの積み重ねを埋め込んでしまっている。


凄く口穢い言葉を発する非礼を予め詫びておく。


ドッキリの積み重ねなど レイプや痴漢と同じだ。一刻も早く忘れたい。思い出すだけで錆びたノコギリで背骨を切り刻まれるような戦慄に襲われる。記憶から消し去りたいー心でありとあらゆる努力をするはずだ。


こういうクリーチャー系のホラーにおいてドッキリが如何に最小限に留められているか
よく胸を当てて考えてみて欲しい。


まったくフラグも立てず、伏線も張らず ムードも作らず 突然 観客の心を急襲し 顔面に豪速球を叩き込む。
ある意味 ホラーといえばホラーだ。

この作品はクリーチャー映画だ。人間を凌駕した未知の生物に立ち向かうホラーを大前提にしたアクション映画と
いうのが見所だ。エイリアンシリーズでたとえるなら2のテイストに近い。
だが、こういうクリーチャー映画でアクションを作るために大切なことはアクションを固めるのではなく、
未知なる生物が放つホラーのオーラやリアリティを徹底的に固めることだ。
ホラーにはクリシェじみたフラグや伏線やムードが不可欠だ。それらはホラーに至るまでのプロセスに他ならない。
そこに人間の緊張状態、パニック、集団心理を上手く絡ませ、リアリティのあるクリシェを作り上げる。
リアリティのあるクリシェこそ、プロセスとなり、それが緊張感や恐怖を生み出す。
そして、その圧倒的なホラーのシンボルが姿を現した時、積み上げられた絶望の前に観客は主人公と共に絶望する。
だが、主人公はその絶望に打ちのめされながらも奮起し、立ち上がり、戦う。
絶望し、ただ死を待つだけの観客の手をとる白馬の王子 あるいは王女となる。
だからこそ、アクションが絶大な輝きを放つのだ。

この作品の主人公は白馬の王子でもなんでもない、ただ観客と同じように絶望し
どうして絶望しているのかを尋ねてもいないのにベラベラと並び立て
やる気のない演技をやらされているのを剥き出しにする観客と何ら変わりない。
主人公という座への恐るべき侮辱だ。

あとは、もう一つ付け加えておきたいのだが
この映画は決してストーリーの素材が悪いわけでは決してない。

主役2人とヒロインの配役と、脚本以外はどれもいいのが揃っている。
むしろ、おまけに10億円という予算もある。
莫大な予算と一流品もある豪華な食材を使って
どうやってこんなゲロ以下のクソの山が出来上がるのか分からない。


まだまだ配役負けしてるストーリーとか、ストーリー負けしてる配役とかってレベルじゃない。
もはや、わざとやってるとしか思えない出来である。




いや、言い方が辛辣になってマジでゴメン。
なんかもう疲れてきたので今日はここまでにしよう。
付き合ってくれて感謝する。