第3回お風呂語り

今回は「風俗とネット」について語りたいと思います。

2018年現在、ウェブサイトを持たないソープ店はほぼありません。
少なくとも私の通う風俗街のソープ店については全てウェブサイトを持っています。

いきなり脇道にそれますが、各風俗街(各都道府県)には、「特殊浴場協会」という組織があります。
具体的に何をしている団体かいまいち分からないのですが、要は「ここに所属している店は優良店だよー」や「組織組んでクリーンにやっているよー」といったアピールをする団体でしょうか。
私の通う風俗街では、特殊浴場協会が特定の日に割引くじを発行するなんていうこともしています。
業界の活性化も目的にあるのでしょうが、その原資は協会に所属している店から集めた金であり、協会の運営経費という名の上納金、天下り、暴力団の…おっと、誰かきたようだ。


少し前までは、各店が個別にウェブサイトを持っていました。
載せる内容は在籍嬢の一覧、出勤情報、料金システム、地図という情報であり、簡単なHTML形式ファイルを作成できれば、一応は形になる、という情報量でした。
そのため、ウェブサイトは「西暦2000年前後の学生がすごい頑張って作ったレベル」から「確実にウェブデザイナーに発注して作ったと思われるレベル」といったレベル差があり、それは「ソープ店経営者のウェブサイトへの考え方」に直結したものだったのでしょう。

余談ですが、昔のソープのウェブサイトは管理が非常に甘く、ディレクトリ内のファイル一覧を見ることができてしまったり、さらにその中には修正前の嬢の写真が保存されていたりと、本当にカオスな状態でした。

しかし、ネット上の技術進歩により、ウェブサイトのレベル差がさらに広がることになります。
嬢のブログの開設や出勤予定の管理、ネットでの予約受付など、ウェブサイトを集客ツールとして、受付管理システムとしての役割も持てるようになっていきました。
フットワークの軽い店はすぐにこれらのシステムを取り入れて活用していました。
それが理由かは分かりませんが、そういう店は人気店として名前が挙がります。

では、そうでない店はどうなったのか。
一部の店は未だに自前の古めかしいウェブサイトを使い続けています。
しかし、ここで颯爽と登場したのが、風俗情報誌が運営するウェブサイトでした。

風俗情報誌が運営するウェブサイト、元々ここも載せる内容は店が管理するウェブサイトとほぼ同じ、加えて割引サービス情報がある、というくらいのものだったのですが、彼らは「嬢のブログ」を取り込みました。
ブログが客寄せになることはどの店も理解しているようでしたが、以前はブログを作る場はまちまちでした。無料のブログスペースであったり、嬢が自分でブログを開設したり。
それが全て一箇所に集約されることで、店側にとっても色々な手間が省かれ、客側にとっても閲覧が容易に出来る画期的なものでした。

次に取り込んだのは「予約システム」でした。
今まで電話でのみの予約受付だった店の多くが、この予約システムを使用し始めています。

そして、最終形。店のウェブサイトが全てこの風俗情報誌が運営するウェブサイトに置き換えられた店が出てきました。
そのような店は、スマホアプリ(風俗情報誌の作った)も配布しています。
まさに経営の多角化、風俗情報誌の売り上げだけでは経営が厳しいのは想像できます。ウェブサイト管理会社、とでもいうのでしょうか(適切な名称を知らない)。業界の進化の瞬間を見た気がします。

というわけで、現在はソープ店のウェブサイトを見ると、どこもテンプレートどおりの構成で、自分がどの店のページを見ているか分からなくなることも稀によくあります。
ちなみに他の地方の風俗街もこの傾向は顕著で、いかに自前でウェブサイトを準備、管理運用するのに手間とお金がかかるかが見て取れます。とはいえ、よそのサービスに依存しすぎると足元を見られてぼったくられる危険性もあるんですけどね。


我々の日常レベルにネット通販が浸透したのと同じように、風俗店もネット対応が急速に進んでいますが、私は常々、風俗店にはどこか「時代遅れ感」を受けています。
改築できない建物、古めかしいウェブサイト、クレジットカード払いは手数料20%(規約違反)など…。
ウェブサイトを完全に外部委託、スマホアプリの配布をしたのも、一見最先端技術を取り入れていますが、結局自前で何か新しいことをしたというわけではありません。
しかしこの「時代遅れ感」は「非日常感、非現実感」を生み出していると私は感じます。
そしてこの「非日常感、非現実感」を味わうために、ソープへ行く一つの理由、ということでいかがでしょうか。綺麗にまとまったでしょうか。


いや、結局性欲だろ?

「さあ、俺を感じさせてくれ! 俺に生きる実感をくれ!」
グレイ・フォックス (MGS1)