Neetel Inside ニートノベル
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壁がある。高い壁、厚みもありそうだ。上の方には「返し」までついている。きっと登れそうにない。

まずは周りを歩いてみる。ふむふむ扉すらないな。

じゃあ率直に。「中に入れてくださーい!」



まあそうだよね

じゃあひたすら待つしかないか。



待つ

朝夜朝夜朝夜



待つ
汗ダラダラ



待つ



…助けて(小さくて読めない字が壁から。)

「!!今なんて言った!?」



ダメかっっ!

気が付くといつの間にか上の返しは無くなっていました。


もう物量作戦だ!!うおおおおおおお(しかくい箱を壁の中に投げ込む)



効果はよく分からなかった。


細部に注意して壁の周りを歩き回っていると壁の表面は若干色の違う場所があった。


ココだけすごい固く補強されているみたいだ。何かわかるかも

つるはし、スコップで崩していく

どぴゅっ!どろどろ

赤い液体が出てきた。ココはダメみたいだ。ごめん分からなかったんだよ。

次の日行ってみると前の赤い液体の個所は補強されていた。

他の箇所にも変化があり、全体的に壁の質感が変わっていた。すごく冷たい。

色の違いもわかりずらくなってしまった…。はぁ。

やっぱり時間が必要不可欠だ。




今日周りを散策していたら突然、壁からナイフが飛び出てきた。体に突き刺さって動けなかった。
でも大丈夫俺は不死身なんだ。マジだよ。


今日もやっぱり物量作戦。今回はなかなかいいと思う。
壁の中に四角い物体を投げ込んだ

今日はまた脆い場所を探すことにした。今度は大丈夫。



見つけた。前崩した場所とは別の場所だ。
慎重に崩していこう。
スプーンを使って削っていくと、黄色い液体が出てきた。手に触れたらすごくヒリヒリした。
多分こんなのぶっかけられたら一瞬で蒸発しそうだ。

でもこういう時こそ思い切りが大事なんだ。覚悟を決めろ!!!

がッッ!(スプーンを突き立てる)

ぴゅっピュッ!

どびゅーーーーーー!

どわーーーーーーー!ぶしゅーーーーーー!
ぐつぐつぐつぐつぐつぐつ!!!!!





言っただろ俺は不死身なんだよ。涙ボロボロ鼻水ドバドバ体ドロドロ

この壁をぶっ壊すには必要なことだ



最近多種多様な液体が隙間から飛び出てくるようになってきた。ぴゅーぴゅー

でも最近は透明なものばっかりで楽ちんだ。多分もう少し。


今日行くと中に入れるようになっていた。長かった。
中をのぞくとだだっ広い中にポツンと人影

すみません助けてください!っと人影が言う。

あそこに怪物がいて私じゃどうしようもないんです!

ゆびを刺している方法を見ると監獄のような建物があった。多分あの位置は…あの赤い液体の場所か。

ゴゴゴゴゴ!!中から音がする。

夜になるとあの扉が開いて出て来て私を殺しに来るんです!
必死に叫んで訴えて来る人影。

周りの壁はコイツが外に出ないように作った壁なんです!
あなたが壊したんだからあなたが責任とってくださいよ!

今までの感じから行くとあそこが開くと赤い液体が飛び出てくるだよね?

はい、すごい量ですその中には化け物が何匹もいて食われちゃうんです!!すごく痛い!
体が引き裂荒れてばらばらになって…きっとあなたも食べられちゃう!
ほかの人も巻き込むことになります!

俺は不死身なんだ。だけど化け物を封じ込める手伝いは出来ない…

はぁ!?何のための不死身なの!?!不死身だったらなんとかしろよ!!助けろ!!(人影豹変)

無理だ。ゴメン

はぁ!?!?ここまで来て何言ってるんの?どーにかしろや!!!
もうだめ逃げる!逃げなきゃ!

がっしり(手をつかむ)

はぁ!?何してんの!?離して逃げるの!隠れないと死んじゃうんだよ!?わかってんの?!??おい!

死にはしない。

そ!れ!わ!あんたが不死身だからでしょ!!!私は違うの離して!死にたきゃあんた一人で死ね!!!



ぎゅー

あああああああああ出てくるあいつが出てくる!だめえええええええ!!!!!!!!!!!!

どばっ!監獄が崩落し、赤い液体が津波のように飛び出てきた

赤い水の中

ぶくぶくぶく

(息ができない!助けて!)

俺は持ってきた宇宙ヘルメットをかぶせる。

すぅーーーーはぁーーーーー
助かった、、、、
!?こんなことしてる場合じゃアない早くこの液体を抜け出さないと!

ぎゅー

離して!ああああああ!!!!!




ゴォン…

!?

ゴォン…
ゴォン…

ぶるぶるぶくぶく(青ざめる人影)


ゴォン…
ゴォン…
ゴォン…

ゴゴゴゴゴゴゴ…

怪物(めっちゃ怖い)

デカい怪物が横を泳いで通り過ぎる(体感時間をながく。)

…青ざめている人影の女の子

よく見ろ!どういう姿か!見ないと一生怯えることになるこれから一生毎晩満足に眠れなくなる
これから一生笑えなくなる

泣きすぎて変顔になってる女の子
むぎゅむう…(女の子、絶望の声)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
めっちゃぐろい怪物

ぴゅみぃ…(女の子、絶望の声)

こんなでかい怪物を隠して閉じ込めて、居なかったことにはできない。よく観察して考えろ

ごゴゴゴゴゴゴゴ

食われたりしない思い込みだ。

ごごごごごごごご

赤い液体ごと監獄に戻っていく…

怖かった…怖”がっだぁ"ぁ"ぁ"

よし壁の外に出よう!

出れないよ…

壁を見てみて。

ぷよぷよん(壁)

手を触れると簡単通る。

あっ

ココから逃げるわけじゃないよ。時々見に来ないともっと怪物はデカくなる。
調子がいいときにだけ戻ってこよう。
じゃあ出よう。

…はい!

ずっ!壁から出た


腕に包帯が巻いてある女の子が病室で笑う。
目の下のクマがあるが安堵した表情。
周りにはぬいぐるみと花がわんさかある
窓の外には精神科の文字。
「どうもありがとう先生。」

       

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