Neetel Inside ニートノベル
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あなたは炎、切札は不燃
教えて!べてらんぎゃんぶらあ!(解説編)

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どん!


キャス子「さあ今週も始まりました、『黄金って、読めない~』司会のキャス子と」

山崎「山崎でーす」



キャス子「いやー、始まってしまいましたね。ついに『切札』の冠番組が。なんかこう、凄いですよね、お互いの他人感」

山崎「だってさっき決まったんでしょ……? なんで俺らなのっていう」

キャス子「ねー、だって別作品ですし、接点ないし、そもそも同じ世界観なの?っていう」

山崎「最初の予定では黄金のルイ子先生がまた来る予定だったらしいから、それよりはマシなんじゃねぇかな……」

キャス子「あごさんイルカ酷使しすぎ問題。まあ、我々も本編とかスピンオフとか、そういうのじゃなくてコレで呼ばれるってのが悲しいですけど……」

山崎「キャス子さんって、あの世横丁の人でしたっけ?」

キャス子「あ、キャス子でいいっす」

山崎「……ずいぶん久しぶりの登場? もしかして」

キャス子「ってか、なんかあごさんが定期的に火澄とかの後日談は書くんですけど、あたしのないんですよ。なんかもうずっと。すごい重要人物っぽい感じだったのにあたし。一時期ヒロインより出てたし。なんなの? なんか悪いことした? って思ってて」

山崎「じゃあ、ついになんかあれなんだね、念願の再登場というか」

キャス子「ええー、これでぇ……? いや、呼ばれないよりはいいけどさ……そもそも今回なに? なんで呼ばれたの?」

山崎「なんか、『切札』のギャンブルの設定とかをまとめて欲しいって話みたいで」

キャス子「それって本来、作中でやるべきことなんじゃないの?」

山崎「やったつもりだったんだけどダメだったって」

キャス子「まあ、なんか最近あんまり字数増えないようにしてるって話は聞いた」

山崎「そうなの?」

キャス子「うん。だってあれですよ、あの世横丁とかすんごい長いし。文庫5冊分? とか」

山崎「マジか。え、俺さいきん加入したからそのへんのことわかんない。そんなにやってたの?」

キャス子「そうなんすよー。なんかあの頃はあごさんも元気で、一日6時間とか書いてたこともあったって」

山崎「今だと信じられないね。なんか凄い暗い顔で毎日親子丼つくってるよあの人」

キャス子「聞きたくなかったー……なんか普通に夢が壊れる。あたしもっとビッグになる人だと思ってましたもん当時。うわー……」

山崎「まあ、それはそれとして、今は真嶋とリザナって人が『ボディポーカー』ってギャンブルをやってるみたいですね」

キャス子「うん、見た見た。なんか数字のないポーカーみたいですね。で、それで稼いだお金で電気を買って、相手に電流を流す、みたいな。まだそこまで進んでないみたいですけど」

山崎「ルールが複雑なのは、やっぱポーカー編だから、それの説明だけでいいのかな。ってか、俺もよくわかってないけど」

キャス子「山崎さんってギャンブル経験あるんですか?」

山崎「一応、いま戦ってる真嶋慶と一緒に、麻雀ゴロみたいのをやってた。しくじって殺されちゃったけど」

キャス子「じゃあ、ポーカーのこともだいたい?」

山崎「あんまやったことないけど。でも確かに、ポーカーの役とか本編で説明文章ないし、『それくらいわかってるでしょ』みたいなとり方もできるよね、この書き方だと」

キャス子「じゃあ、まずは役の説明からですかね」


『一般的なポーカーの役』

ハイ・カード(役なし。相手と自分どちらも役なしの場合は高い数字を持ってる方の勝ち)

ワンペア(同じ数字のペアが一組)

ツーペア(同じ数字のペアが二組)

スリーカード(同じ数字が三枚)

フルハウス(スリーカードとワンペアが合体)

ストレート(連続した数字の五枚)

フラッシュ(すべて同じ柄のカード)


キャス子「こんな感じですかね、通常のルールは」

山崎「ボディポーカーだと数字がないから、全部絵柄みたいな扱いになって、そこがとっつきにくいのかもしれない。そもそもフラッシュがないというか、ファイブカード(五枚全部同じ数字)になっちゃうし」

キャス子「ですねー。しかも数字みたいに高ければ強いよじゃなくて、身体の部位で強弱があるから、『あれ? これってどっちが強いの?』みたいになりますよね。ヴェムコットがさらっと説明してるだけだし」


『ボディカードの強弱』

頭部>胸部>右腕>左腕>右脚>左脚


山崎「これもわかりにくいよね」

キャス子「そう? あたしこういうのイメージで覚えちゃう」

山崎「え、どんなふうに?」

キャス子「たとえば右と左を比較すると、腕でも脚でも右のほうが強いから『この人は右利きなんだなー』とか。あと、頭とか胸が強いのは、命にかかわるポイントだからかな、とか。ゾンビとかもそうじゃないですか?」

山崎「あー、そういう……なんか語呂合わせだけでテスト乗り切るやつとかいたよね」

キャス子「あたし小卒なんで……」

山崎「いや小学校にもテストあるから。てか小卒なの? それほんと?」

キャス子(ケータリングのお菓子を食べだす)

山崎「……まあ、それはともかくとして、あれだよね。俺なんか、腕と脚がどっちのが強いんだっけ、みたいになる。いや身体の上の方から強いってのはわかるんだけどさ。でも脚は腕の三倍の力あるじゃん? だから右腕と左脚のペアとか『パッ』と出されると結構戸惑う」

キャス子「それは確かに。あたしも結構混乱したんですけど、無理やりこじつけました」

山崎「そのこころは?」

キャス子「あたしその絡みイヤなんだよなー。まあいいですけど……ほら、ボクシング作品書いてた人じゃないですか? だからってわけじゃないですけど、ボクシングはキック禁止じゃないですか。だから、脚はフットワーク中心っていうか。なんかかわしたり、撹乱とか目くらましとか、そういうのやる時は『脚を使う』とかって言うから。まあ、直接的な攻撃には繋がらない、みたいなイメージ? ボディポーカーだと」

山崎「はぁー……なるほどねぇ」

キャス子「感心されると恥ずかしいからイヤなんですよ」

山崎「じゃあ、実際に真嶋たちがやった二戦を見てみようか。


『第1ラウンド』


 リザナは、胸部、胸部、胸部、右腕、右腕(3-2)。

 慶は、右腕、右腕、左腕、左腕、左脚(2-2-1)。



山崎「これはリザナの方が胸・右腕のフルハウス。真嶋が右腕と左腕のツーペア。だからリザナの方が強い役だったね」

キャス子「この横の数字で役を分かれってことなんですかね。不親切だなあ」

山崎「や、なんか、あんまりギャンブル用語を使いたくなかったんだって。だからわざとフルハウスとかも言いたくなかったみたい」

キャス子「なんで?」

山崎「いや、なんでって言われても……ああ、でも、追加ドローがあるルールだから、フルハウス(満ちている)って表現がイヤだったみたい」

キャス子「あー、なんかそういうの聞くとあごさんの小説っぽいなって感じしますね。なんかね、小賢しいんですよ。全体的に」

山崎「言われ方がひどいな……あと、キャス子的にはこの1Rの説明とか解説とかってある?」

キャス子「真嶋慶が初手で五枚見ないで全部破って、そのままカードチェンジで引き直してそれで勝負したってやつですよね確か」

山崎「そうそう。しかもリミットまで賭けちゃうし。……実際、キャス子だったらやる? これ」

キャス子「やりますよ。てか、やらない理由があんまわかんない。これやるとドローカウウント(ショウダウン=降りずに賭け金がある状態:で手札を公開するか、勝負の途中でカードを破棄するかで増えるカウント。6カウントで1ドロー)増えるじゃないですか。ちまちまショウダウンでカウント増やすよりドカッと増えるし」

山崎「でも、それを逆手に取られてリザナに2万点持ってかれちゃったけど」

キャス子「まあ、確かに後で追加ドローして失点を取り返すって言っても、マックスベットが2万点ですからね。2万点を失って、あとで2万点を取り返す布石っていうと、意味わからないけど。まあでも、もしこれで相手より強い手札を引いてたらドローカウント5個と2万点が転がり込んできてたわけで、やる価値はあったと思う」

山崎「なるほど、結構、性格が出るのかもね」

キャス子「そうですね」



『第2ラウンド』

 リザナの手は、胸部、胸部、右腕、右腕、右腕(2-3)。

 真嶋慶の手は、右腕、右腕、左腕、左腕、右脚(2-2-1)。



山崎「リザナが胸部と右腕のフルハウス。真嶋が右腕と左腕のツーペア。ほとんど前回と一緒の手なんだね」

キャス子「ですね。ドローカウントもまとめますか」


『ドローカウント』

リザナ
胸部5
右腕5
カード破棄3

真嶋慶
右腕4
左腕4
右脚1
左脚1
カード破棄5


山崎「こう見るとかなり偏ってるね」

キャス子「ですね。で、どれが切札だろう、って話ですけど」

山崎「この『切札』って設定も、読んでる人からするとわかりにくいのかな」

キャス子「電気椅子編までいかないと実感湧かないかも、とは思いました。ようするに、電気椅子編での自分の急所をバレないように立ち回らないといけないんだけど、その切札をポーカー編で使っていかないと、ドローカウントが増えないっていう。まあ、二人ともカード破棄しちゃってるから結構めちゃめちゃですけど」

山崎「一応、もう見せ札でカウントが増えてるところが切札だったら、どっちも追加ドローできるかもしれないんだね」

キャス子「ですねー。ただ、いま使っちゃうとわりとモロバレというか、四点以下に絞られちゃうと電気椅子で必中されちゃうんですよね」

山崎「でも真嶋なら引きそう」

キャス子「わかるー。いづるとかもやりそう」

山崎「あいつらにはついていけない」

キャス子「ですねぇ。あと補足すると、2Rではリザナが最初に2枚見て、それから見なかった3枚を破棄してカウント増やしてましたけど、あたしこれ意味わかんないんですよね」

山崎「ああ、ね。どんな2枚を残したんだろうって真嶋も言ってたけど」

キャス子「だって、たとえば頭部2枚を見たからって、べつにそのペアがめっちゃ強いわけでもないし。初手破棄すると見た札ではカードチェンジできなくなるから、結局あとで素の3枚引くわけですけど、それと見た2枚を帳尻合わせしてたとえば頭部5枚のファイブカードを作ったりなんてできないわけだし」

山崎「やっぱりイカサマ? なのかな」

キャス子「真嶋慶は疑ってるかもしれないですね。うーん、でも、いちおう自分の山札から抜いたりしたらカード燃えるってのは真嶋慶が実証してるんですよね」

山崎「ああ、切札から抜いたやつ。あれで切札にしなかった『頭部』見られちゃったんだよね」

キャス子「ねー。てか、いいんですかね? 結構あたしら喋ってるけど、ネタバレになったりしないのかな?」

山崎「そろそろやめてみたいな顔してる」

キャス子「イェーイ! あごさん見てる~?^・^」

山崎「これギャラ出るのかなあ」

       

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