説明無用。浅野いにおがスピリッツで連載していた青春マンガです。
●なぜ一作目に『プンプン』を持ってきたか?
えっ?面白いじゃないですか?『おやすみプンプン』。いや、そうじゃなくてなぜこの企画でこの作品をピックアップしたか?ああそうですか。
どっかのラノベ作家が「前衛で王道を走る作品」なんて寄稿していますがでもボカァね!!この作品が本当に王道的展開でハートフルな万人向けの青春マンガだなんて思わない!!
なぜならこの作品を取り巻いているのは「漠然とした未来への不安」と「現状への閉塞感」なのだから!!
嗚呼、人はいつだって建前だけで本質を語りたがる人生の迷い人だ!!
●はっきり言って欝作品です。
ここで未読の人の為にあらすじ概要を。
第一話開始時点で小学5年生のプンプンはどこにでもいるような普通の小学生の少年、っておいおい。いきなり声出してウィキペディアに突っ込んでしまった(こういう所でウィキ引用しようとしている所が素人臭い)。
本作の主人公であるプン山プンプンは本人とその家族、あるいは親戚はヒヨコのような、鳥のようなアイコンとして描かれています。
プンプンに至ってはセリフが無いというRPGゲームの主人公ばりの寡黙視点で彼の内情はナレーションとしてコマを挟み縦書きで独白として流れます。
プンプンは幼少期から『神様』と呼ばれる人物と会話をする事が出来、彼がプンプンの心情吐露に一役買っています。この神様が生理的にイラッとする見た目をしていてエキセントリックな発言が増える中学編ではうざったかった。
プンプンやその家族は鳥のように描かれていますがクラスメイトや町の人々からはごく一般的な生活者として見られているようで登場する大人達は総じて気が狂ったような描写をされています。
プンプンはクラスではハルミンという眼鏡の少年を中心としたアホガキグループに属していて、放課後に友達の誰かの家に行ってアダルトビデオを見ようと企てたりします。
それもグラビアアイドル崩れのちょいエロビデオとかではなく、四十路超えおばさんの無修正ビデオ。はっきり言ってかなりオトナです。筆者が彼らと同じ年くらいの時は友達の肛門にほじくった鼻くそを練りつけてたりしてました(笑)
そのビデオの映像が切り替わり、テレビに映った謎の男の誘導によりハルミンを中心とした少年グループは遺体と大金が隠されているという廃屋となったみそ工場に出向きます。
工場に行く途中で女子グループにいたプンプンの思い人、愛子ちゃんを連れてみそ工場の中を探索する一同。
途中、限界水域を突破したプンプンによる放尿プレイや半グレ少年関による煙草の不始末により、工場は炎上。大金も手に入らず回想シーンで欝になったりしながら帰路を歩く一同。
そこで六人は満天の星空を目撃します。