ポルカの復讐

(おとうさん、おかあさん!!)
今、少女は眼にしたものは、
(みるんじゃないあぶないよ!)
オークのおじさんに抱きかかえられた、
オークの少女ポルカは茂みの中から、
はっきりと見た、
耳の長いエルフに一人また一人と、
家族が殺されるのを。
(だまって隠れているんだ、襲われるぞ!)
(お兄ちゃん!エルダ!おばあちゃん)
そして男が仲間と複数の馬と荷台を連れてきて、
家族の遺体を。
一人残らず荷台に乗せて去っていくのを、
オークの少女ポルカは見ていた。

「いいかいポルカ、今見たことは覚えて
 おくんだよ」
「オークの肉は敵からしたら
 うまいんだってことも覚えてないと
 わすれちゃいけないよ」
「外に出る時は注意するんだ、いつもね」
ポルカは事件の起きたピクニックの時に、
おじさんと水汲みに行っていて、
難を逃れたが、その哀しみは日々募るばかり、

ある日、
ミシュガルドに船が出港するというので、
おじさんが気晴らしに港に、
連れて行ってくれたところ。
「!!!!」
耳の長いエルフとその一団が、
ミシュガルド行きの船に乗り込むのを、
目の当たりにした。
(アイツ!なんで!?)
ポルカは悔しさにくちびるをかみしめながら、
泣くのを我慢して船が出ていくのを眺めた。

そこからだ、ポルカが本格的に復讐の方法を、
考え始めたのは、
まず相手の名前を知る必要があったので、
相手が身分の高い貴族であると分かって、
エルフの貴族の家でメイドとして雇ってもらう、
為に、仔細苦労して身なりを良くした。
あいにく見た目は悪くなかったので、
これはなんとかパスし、働きながら、
貴族の家の関係と噂を探し出すことが出来た。
「シキ家の嫡男は人一倍耳の長いエルフだ」
という噂を、ポルカはシキの家が自分の元、
住んでいた地域からそう遠くないところに、
在ったことはなんとなく分かってはいたが。
「許せない」
「そのシキ家の嫡男の名は、
 ダーファルと言ってね、
 変わり者だよ、んどうしたんだポルカ?」
次の目的は、どうやってミシュガルドに、
行こうかという話だった、
何がどうしてもミシュガルドに行かねば、
事がならなかったので、
「おじさん、わたし決めたわ」
「おお、ポルカ、考え直してくれ!」
「でも行かなきゃいけないの」
「君にはもっと華やかな未来があるじゃないか」
「あいつが生きてる限り私には来ないわ!」
ポルカは飛び出していった。

ミシュガルドに密航することに決めたのだ。
暗い船倉に身をひそめながら、
たどり着いたはミシュガルド。
「ここが!」
まず人の多さに気圧された、
しかしそんなことをしてる場合じゃないのも、
確かに知れた、まず手に職をつけなければ、
ミシュガルドで野垂れ死んでしまう。
そこで前にあったように、メイドとして、
貴族の家に仕えることにした。
「あたしの腕があればどうにか」
なんとかエルフの家に入ることが出来た、
それだけ器量よしだったということか、
「でもオークだからって分け隔てることは
 ないのね、どこも」
人手不足である故に、職は迷わなければ、
簡単に得ることができるようだ。

ある日、貴族の家に招かれた来客は、
耳の長いエルフだった。


「アンタ!! アンタだ!!!」
「なんだ、人かと思えばオークか」
「お母さんたちになにをしたの!?」

「あの時の」
「ポルカ!よしなさい!!」
ダーファルはポルカに耳打ちする、
「皆で食べたよ、骨はスープになったし、
 皮まで残さず調理した、
 七頭全部、おいしかった」
「・・・・・・!?」
「8頭だったのか、取りこぼしたのが
 悔やまれるよ」
「ひどい!!殺してやる!!!」
ナイフを突き立てようとするポルカ、
「おっと」
「こいつは!!なんてことをポルカ!!」
当然、屋敷は追い出されてしまった。

行くあてもなく復讐も遂げられなかった、
ポルカが、最後に行き着いたのが、
今回のクエストとなる。
sage