俺は商店街にある弁護士事務所に無料相談に来ていた。
法廷の場でマサヨシをギルティする。
それが俺の復讐。
「なるほど、ギルドにプールされていた報酬金をリーダーに横領されたと……」
「え、ええ、そうなんです。俺だって一生懸命頑張ってパーティに貢献してきたつもりなのに、それをあいつは……!!!」
「ふむ……それはどういった形で貢献したのでしょうか?」
「え? あ、あの、それは……ええと……とにかく、パーティに加入していた以上、俺にも報酬を受け取る権利はあるはずだ!」
「そうですね、専属雇用契約を結んでいる場合、報酬を平等に分割したり、固定給だったりしますが、イチロウさんはどういった形で契約していたのでしょうか?」
「え? こ、雇用形態? いや、特にそういったのは何も……」
「貢献を立証できず、正式雇用もされていない……でしたら訴訟しても敗訴する確率の方が高いですね……」
「そ、そんな、そこを何とか……」
「あ、そろそろ時間ですね、ここから先の相談は一時間銀貨一枚となります」
こうして俺の復讐劇は幕を閉じた