Neetel Inside ニートノベル
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 ◆四月十五日・登校中

「透クンの好きな女性のタイプは?」
「いきなりですね」
「恋は突然始まるものだよ」
「話が全くもって繋がってませんが、そうですねぇ……心の綺麗な人」
「おいフラム! 雨を降らせろ! 傘を用意しろ! そして捨て犬を探せ!」
「無茶を言わないでください」
「透明感がある人」
「闇魔法、バニシング・ボディ~!」
「ご主人様、透明人間と透明感のある人は別だと思います」
「サバサバしている人」
「へい、そこの美少年、一緒にホテルに行こうゼ!」
「ご主人様、それはサバサバしている人じゃなく、ただの変質者です」
「――と、以上の事を自称しない人ですかね」
「ぐはっ!?」
「見事に全部、自称しようとしましたね」
「ううう……じゃ、じゃあアレだ、性格はともかく、見た目のタイプは何かないのか?」
「牙が生えてない人」
「殆どピンポイントで拒絶してるじゃないか! うわ~~ん!!」
「ああ……また泣きながら逃げ帰ってしまいました」
「面白い人だなぁ、セレスさんは」
「ただいま!」
「と思ったら戻ってきた」
「牙を削ってきた!」
「へえ、本当だ。普通の人の歯みたいになってますね」
「おいたわしやご主人様、そこまでするとは」
「でも僕、整形する人も嫌いなんだよね」
「う、う、うわ~~ん!!」

       

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