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③教科書上のA君とBさん

ここは病室の眠り人の夢であり
イヴのメモの中
そして夢男と夢子という書き手のいる世界

地の文を担当するのは王、
この物語の主人公の夢男
つまりは俺だ

夢男「そこにいるんだな?」

夢子「ええ、同化しました」

夢男「夢子という俺の見る夢…」

夢子「後付けながら、その夢に貴方がイヴを重ねるという設定をつけました」

夢男「つまり今の君は夢子でありイヴなんだな」

いいや、正確には俺が見ていた夢。
その妄想のヒロインは現実の思い人を重ねた理想だったという事にされた

夢子「物事の順はあれど時系列の歪んだ関係だからこその芸当ですよ」

夢男「まず、この世界に「」が生まれたわけを教えてくれ」

夢子「元々のこの世界は単なる夢の中という設定しか持ち合わせてなくて、あくまでメモの世界とは比喩だった」

夢男「でもイヴが実際にメモであることを確定させたから「」の形が産まれたという事かな?」

夢子「ええ、にしても「」前の夢子の文字がややこしいですかね?」

そうすると目の前で笑う彼女は
またこのメモの設定を変えた

イヴ夢子「これならどうですか?」

夢男「なんでもありだな…」

イヴ夢子「んー…これもイマイチ」

こうやってまた彼女は「」の前を書き換える

イヴ「うん!やっぱりコレがしっくりくるね」

夢男「夢子でありイヴである君だがイヴとしての描写の印象が殆どを占めている現状、その記述がしっくりくるのも納得はできる」

イヴ「ええ、この世界において私は書き手、夢男くんが王ですから私のが存在階級は上になります」

自分の創作物から登場人物がこちらの世界にやってくるとは、
この空間には創作物の彼女、その彼女の創作物になってしまった俺がいる

イヴ「安心してください、そもそもマトリョシカ構造自体が変わってしまったので役の制約はありません」

夢男「世界の外側を作る書き手と内側から作る王、2つの能力を実行できるのか」

イヴ「ええ本当の意味で全能です、
世界の基礎から矛盾や不純物として追い出される事もありません、そもそも外側か内側にあるのですから」

夢男「なぁ?元内側人形の病室で眠る俺の肉体は何て名前だったんだ?」

イヴ「無いですよ、名前は設定されてませんもの」

夢男「なら、設定する俺の本当の名前は田中太郎だ」

俺も彼女を真似てこの世界の設定を動かす

田中太郎「できた、「」前、つまり基礎の修正がてきる!物語の役者として」

俺は田中太郎になった

イヴ「いいえ、貴方はアダムです」
イヴ「私と恋仲である設定に相応しい名前に私が設定します」

アダム「ん!?」

なるほど彼女も全能である所有者なら後出しの設定が優先されるという事か

アダム「いいや、俺は田中太郎だった」

再設定

アダム「?あれ変わらない」

俺の設定は確定されなかった

イヴ「神と王の権限をお互いに使えてもその能力には上下関係が残っているんですかね?書き手としての私の方が物語の外側…つまり設定を確定させる能力に関しては上であるみたいです」

アダム「ならば俺は王、つまり物語の主人公としての能力、物語の進行を変える力が優先される筈か…」

アダム「俺は名前を捨てて、今から田中太郎として生きる!!」

田中太郎「、ほらな?変わった」

イヴ「私の存在において王は私です、
私は田中太郎の妻で田中花子を名乗ります」

田中花子「これなら問題ないでしょ?」

田中太郎「それなら「」前の苗字も変えてしまおうか「

花子「私は花子です」

太郎「俺は太郎だ」

こうして2人のみの空間で

夢子でイヴ夢子でイヴで田中花子で花子だった彼女と

夢男で田中太郎でアダムで太郎だった俺がいる物語

登場人物2名において多数の自己紹介は確定された

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